新たな人生
『転生』。
それは、死んで生まれ変わること。
うちは、その言葉が大好きだった。
死ぬのは絶対に起こってしまうこと。
『運命』というものだということ。
だから、生き返れるなんていうこの『結末』が好きだった。
ただ、自分はこんな結末を望んでいなかったのだろう。
目の前のベッドで息を引き取った妹の『結末』を信じれなかった。
こうなるのが怖かった。
けど、妹には会いたい。
たった1人の家族だから。
気づいた頃には高い建物の上に経っていた。
「ははっ...ごめん。」
雫が何粒か落ち、1人の人が落ちていった。
底が見えない白い穴に。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
まだ息があった。
ギリギリ死んでないのだろうか。
「__ちゃん。」
走馬灯が聞こえたのだとうちは思っていた。
次の言葉が聞こえるまでは。
「___お姉ちゃん!私だよ!!」
「彼方...?」
なんでここにいるのかが謎だった。
「...あれ?もしかして...死ねた?」
「え?お姉ちゃん、自殺した...?」
「うん☆」
この姉は頭のネジが取れている。
なので、こんな感じで軽く言えるのである。
「...お姉ちゃん、好き!!」
そして妹はそんな姉の事が好きすぎるのである。
そんな風に、いつもどおりの関係に戻った時だった。
「あの...少しよろしいですか?」
いつの間にか、そこには女の人が立っていた。
「お姉ちゃん、なんだかきれいな人だね!」
「えっと...もしかして、神様でしょうか?」
「はい、そうです。魂や人生を司っています。あの、彼方さん。本当に申し訳ございませんでした!」
神様は深々と頭を下げた。
「え!?ど、どうして謝るんですか?」
「その...あの病気、実は新人のミスで...天界などで、クビの者がいましたらかける、絶対に治らない病気でして...本当に申し訳ございません!!お詫びと言ってはあれですけど、お二人とも、転生しませんか?」
「彼方はともかく、うちもよろしいのでしょうか?」
「はい。あの病気があったせいでこうなってしまったので...では、さっそく準備をしましょう!!」
そう言って、神様は、何か大きい物を持ってきた。
「まさか...これ、ガチャですか?」
「はい!そうです。これで設定を決めてもらいます。まずは種族などの設定ですね。種族は普通とハーフ、どちらがいいですか?」
ここは自分で決められるようだ。
「えっと...じゃあ、私は普通で。」
「うちはハーフでお願いします。」
「わかりました。彼方さんが普通。水歌さんがハーフですね。では、種族ガチャを引いてください。水歌さんは2回ですよ〜。」
「はい、わかりました!じゃあ、私引くね!」
「いいよ。」
彼方がガチャを引くと、金色のカプセルが出てきた。
「金だ!中身は...勇者パーティーって書かれた紙だ!」
「勇者かぁ...異世界転生あるあるだよね、勇者は。」
「確かに!けど、パーティーメンバーの方だろうね。とりあえず、次はお姉ちゃんの番!」
「そうだね。」
水歌がガチャに手をかけた時、神様が声を発した。
「ちなみに、先に出たほう似の見た目になりますよ。」
「わかりました。人間ならいいなぁ...。」
水歌はガチャを引いた。
すると、片方が虹で片方が黒のカプセルだった。
「これは...半分いいけど、半分悪い的な?」
「そうじゃないかな...?お姉ちゃん、中身見てみようよ!」
「うん。えーっと...王族だって。魔王に捕まった。」
「ふーん...ん?あれ?今、聞きたくないような言葉が...。魔王に捕まった?」
「うん。」
彼方が焦ってるのに対し、水歌は落ち着いていた。
「お姉ちゃんと真逆の世界に送られたってこと!?」
「そうなるね...。あ、2度目引かないと。」
水歌は急いで引いた。
色は金だった。
「えっと...妖狐?」
「狐...ってこと?けど待って、え?王族だよね?魔族とハーフ?待って、混乱してきた。」
「...うーん。どういう設定になるのやら。神様、この設定だとどういう風になるか、教えてもらえませんか?」
「わかりました。」
神様は、分厚い本を読み出した。。
「魔族と人間のハーフの場合は、小さい頃に迷子になって、そこで魔族の血を入れられたという設定ですね。妖狐の場合は稲荷神社があって、そこで血を入れられる形ですね。そのため、またそこに行くと、今度は妖狐の力が手に入ります。」
「稲荷神社って魔界にも存在します?」
「はい。存在します。魔王城の城壁内の森の中にあるので、上手く行けば行けますね。」
「なるほど...けど、捕まってるしなぁ...。」
「そこは場所を見て考えてみたら?」
「確かに、そこは彼方の言う通りにしてみる。」
水歌はそう言って彼方を撫でた。
「えへへ〜!」
「では、次のガチャを引きましょう。次は職業です。お二方共、多分戦えたほうがいいので、武装系の職業に絞っておきますね。」
「ありがとうございます!」
「今度はお姉ちゃんが先に引いてよ!!」
「OK。」
水歌がガチャを引く。
すると、虹が出た。
「虹率高くね?」
「あ、私がやりました。流石に申し訳なかったので、虹から銀までだけを入れました。先程の虹と黒のやつは、虹のところだけ見て決めてしまって、黒を見忘れてしまったみたいで...。」
「まぁ、内容的には面白そうな立ち位置だったので、見忘れてくれて逆にありがとうございました!」
「そう言ってもらえて嬉しいです。」
「お姉ちゃん、中身見よう!」
「だね。えーっと...全魔法適正の魔術士...強すぎじゃないですか?」
水歌は少し同様した。
「けど、最初は全て弱い物からなので、凄く強いかと言われると、普通ですよ。」
「そうですか...けど、頑張れば強くなる...と。」
「そこに関しては、後ほど説明しますね。」
「お願いします。じゃあ次、彼方。」
「はーい!いくよ〜!」
彼方はワクワクしながらガチャを回した。
「えっと、弓使いだ!お姉ちゃんみたいになりたかったから嬉しい!!」
「まぁ、うちは元弓道部だもんね。」
「武器は強めなのをプレゼントしときますね。」
「ありがとうございます!!」
「では、次はユニークスキルです。」
「ユニークスキル?」
「あー、なるほど。」
彼方は知らないようだが、水歌は知っているのか、1人納得していた。
「お姉ちゃん、ユニークスキルって?」
「えっと、その人しか持っていないこの世に1つの特殊スキルみたいな感じかな。」
「へ〜、それって皆が持ってるの?」
「...うーん、どうだろう。神様、そこのとこ、どうなんですか?」
「えっとですね。全員が持ってるわけではありません。基本は100人に1人。例外として、勇者パーティーの方々も持ってますね。」
「そうなんですか。じゃあ、次は彼方が先に引いてよ。」
「わかった!」
彼方が引くと、銀色のカプセルが出た。
「初の銀カプセルだ!えーっと...毒と火炎と麻痺耐性だって。」
「銀でも結構凄いんだ。これが虹だったりしたら、全耐性とかになっちゃうのかな?まぁ、引こうっと。」
水歌は金色のカプセルだった。
「えっと、武器変化?神様、これは一体?」
「それはですね、どんな物でも武器に出来るのです。例えば、傘が銃になったりなど、形が似てさえすれば、武器に出来るのです。」
「ってことは、頑張れば瓦礫とかも使用可能かな。」
「そうですね。瓦礫と棒でもあれば大鎚やモーニングスターが出来ますよ。」
「なるほど...。」
水歌はふふっと笑った。
使うのが楽しみで仕方がなかったからだ。
そして、神様が片手をあげた。
「神の加護で魔力と傷の自動回復は入れときますね。」
「ありがとうございます。じゃあまたね、彼方。」
「お姉ちゃんも元気でね!絶対に助けに行くから!!」
そう言って2人はグータッチをした。
そして、2人は光に包まれていった。
「...お二方に幸あれ。」
神は最後にそう言った。
※変更箇所について
最後の方にある神の言葉
「神の加護で自動回復は入れときますね。」
を
「神の加護で魔力と傷の自動回復は入れときますね。」
に変更しました。
そして、ステータスという設定を無くしました。