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レキパーソンの所業  作者: ナークとデール
1/1

英雄の定義

英雄の定義とは、何でしょう?

一般的な英雄の定義とは、人を救うことです。

だけど、その後どうなるんでしょうか?

英雄の定義を登場人物をどうして、英雄の定義を根本的に、変えていきます。

 僕です。レキパーソンです。本名は一応ありますけど、語呂が悪くて嫌いです。だから偽名のレキパーソンと、名乗っています。成人しています。青年男子です。

 自分にとっての英雄って、いたらいいと思いますよ。

 英雄の定義は人それぞれです。

 私の英雄の定義は、人を救い出す。そして、具体的に良い方向に導いてくれる人。

 それが僕の英雄の定義です。

 でも、自分にとっての英雄は現れる事はありませんでした。

 幼少期の頃に僕は家族と大勢の人を亡くしました。その時何故、自分にとっての英雄は、都合のいい時に現れてくれないの、何故、困っている僕を助けてくれないの。

 そして気づきました、僕にとっての英雄は、いないのだと。それを知ったのは幼少期の頃です。

 そして同時に僕は思いました。

 なら、僕がなればいい。僕の定義する英雄に。

 そうして、時は流れて今に遡ります。

 もう僕は成人している。だから家も持っている。

 しかも家は、37LDKの木造建築です!快適です。

 そして、成人してから出来ることが増えました。

 人を助けることも、出来る時と、出来ない時がありました。

 人を助けると言っても、人それぞれですからね。

 僕の人を助ける概念は、襲われている所を助ける人、ですからね。

 人によって異なるのでしょうが、僕は僕の英雄の定義に従って、人を助けます。導いたりはしません。何故なら、大体の人は身内も無事なうちに助けますからね。僕が導いていく必要が、そもそもないんですよ。だから大抵の時は、そのまま助けた後は放置ですね。

 そして、この街の名前が「ペルセウスアスクフォアヘルプ」と言うんですよ。意味はペルセウスに助けを求めるです。長いですよね。

 だからこの街の人は、ペルータウンと、愛称で呼んでいるんです。

 一応この街は、希望を求めている時に来るといい街と、かなり有名です。それに、実際助けられた!精神的にも、将来的にも!と言う人もいますからね。

 実際、僕はこの街に幼少期の頃からすんでいましたが、助けはありませんでした。笑えますよね、希望がある街なのに、僕には希望は無かったのだから。僕にとっての英雄は、現れなかったのだから。

 だけど、あながち希望がある街と言うのは合っていると、思う出来事があったんです。

 僕が、キースと名付けるまで名前を忘れて、感情を無くして、絶望している少女に出会うまでの、出来事。

 僕はその日、買い物をしていました。街に出て、電気のコードの備品と、食材を買いに来ていました。そして、買い物が済んだ後に僕は、店を出て、家に向かっていました。そして、街を歩いていたら、走って来る音が聞こえました。走って来る音と共に、弱々しい声で叫んでいました。

「助けてー!誰か、誰でもいいから!私は、何もないの!この街に来れば、希望が見つかる。そう聞いていたか来たのに!なんで、二ヶ月もの間、何もないの、理不尽だ!私はもう、倒れてしまいそう。」

 よく見てみたら、少女が走ってきた後に、後ろから犯罪集団が追いかけていることに気がついたんです。

 そしてその犯罪集団は、何やら能力を使っているそうだった。

 そして僕は、自身の能力を駆使して、倒しました。記憶にあまり残らない犯罪集団だったので、あまり覚えていないんです。

 そうして、僕は犯罪集団を倒した後、まだ走り回って泣いている少女を追いかけて、気絶させて、家に連れてきました。

 今に思えば、これ、犯罪集団以上に犯罪だな。

 そして、しばらくしたら少女は目覚めました。

「ここは、何処?」

 ここは、僕の家だよ。君は追いかけられていたから、僕が助けたんだよ。お礼は?

「ありがとう。後少しイラっと来た。」

 はいはい、イライラは元気の証ですね。とりあえず、元気になったなら良かったです。

「そういえば、体の傷と、空腹感が無い!」

 それは、体の傷を完璧に治す能力を持った人と、空腹感を満腹感に満たす人を、私の家に呼んだんです。あと、医者ですその二人は。

「あぁ、えっーと、その、ありがとうございます。色々と。」

 そうですね、ほんと感謝して欲しいです。

 お陰で、金は減ったし、買い物袋を落とすし、あなたが気絶した後に、家に向かう間に周囲から変人を見るような目で見られるし。

 最悪ですよ。本当に。

「それは、大変でしたね。」

 でも助けない訳にはいきません。それは、僕の英雄の定義に反するから。

「英雄の定義?何ですか、それは。」

 僕の英雄の定義ですよ。人それぞれありますよ、この街では英雄の定義について、一人づつ必ずあります。

「え?英雄の定義は統一されてないの?」

 当たり前です。この街では永遠に異なります。

 英雄って、人それぞれじゃ無いですか。

 例えば、困っている時に救ってくれる人なら英雄とか、人をまとめて導く人が英雄とか、かっこいい人が英雄とか、様々あります。

 理想的な英雄定義から、現実的な英雄定義、人によって英雄の定義は異なります。

「じゃあ、貴方にとっての英雄の定義は何?」

 どちらかと言えば、現実的の方ですね。僕の英雄の定義の内容は言えません。

「なんで?」

 この街では、心に留めておくものなのです。英雄の定義は。座右の銘に近いですね、あくまで英雄の定義を語る人は、愚かな人ですからね。あるいは、正義感がある人とか。

「へぇー、みんな一人一人が、英雄の定義を持っていると言うこと?あと、口に出すのは暗黙のルール、とかあるの?」

 ありませんよ。ですが、口に出してまで語ると言う事は、それなりに願望がある人ですね。

 例えば、悪い奴らは取り締まる!とか、日常を乱す奴を殺してくれた人が英雄!と、言う人もいます。

 曲がっている人もいれば、正義がある人もいます。どちらでも、口に出して語ると言う事は、それなりの覚悟と、私怨がある人が大体です。

 たまに、能力を悪用して犯罪を起こす人もいますね。それは何処でも同じですが。

「へぇ、色々あるんだ。じゃあ私の英雄の定義は、貴方みたいに困っている人を救う人かな!」

 それは嬉しいです。僕の影響を受けて、英雄の定義を決めるなんて、とても嬉しいです!

「そう、そこまで言われると、なんかこう、込み上げてくるわね、あと、改めて礼を言うわ、本当にありがとうございます!」

 いえいえ、あと自分の名前言えます?

「いきなり真面目な顔でどうしたの?!」

 いや、さっきから君、ずっと真顔だったよ?

 真顔で笑う人、僕は初めて見たな。

「えぇー?嘘?」

 ほら鏡渡すから、笑って見て。

「あははははー!」

 ほら、真顔でしょう?

「本当だ、何故なの?少し怖い。」

 とりあえず、君の名前を教えて。

「私は、私は、私は、あぁーえっとー、誰だ?」

 もしかして、名前忘れたの?

「えぇ、忘れたみたい。」

 感情が死滅したような真顔だけど、何があったか改めて聞かせて欲しい。

「いやそれが、家族が全員殺されて、私だけ生き残っていたから、何もすることがなくて、この街まで助けを求めに走ったの、二ヶ月間。」

 殺されたって、じゃあ、殺した人の覚えは?

「いや、なんていうか、家が急に爆発したからわからない、誰かに殺されたって事だけは何故だかわかるの。」

 もし人の手によって殺されていたとしたら、その犯人に恨みはあるんですか?

「いやないわ、なんか怒り方も忘れた気がするし、正直、なんで殺したのって理由を聞くぐらいはしたいわね。」

 犯人を殺したりはしないのですか?

「いや、殺したりはしないわよ。よくわからないもの。」

 よくわからない?いやいや、こっちがわかりませんよ。普通は殺したりするでしょう。

「不思議な事に、恨みはないの、どう悩めばいいのかすらわからない。」

 それで、何故この街に来るっていう発想に至ったのですか?

「この街は、希望があるって言うから、する事がないから来たの。」

 それが正直な感想ですか。

「えぇ、そうです。正直悩みようがないし、私の考えを遥かに超えていそうな出来事だったので、よくわからないまま、この街に来ました。」

 家族全員って事は、身内も殺されていたんですか?

「殺されたって言う言い方はおかしいわ、殺されたかどうかまだ分からないんだから、ただの私の感よ。人の手によって殺されたって言うのは。」

 で、身内の方々は無事だったんですか?

「いや、私以外、全員死んでいたわ。」

 そうか、誰もいなくなったのか、君の周りから。

「あはは、一瞬にして無くなったわ。何もかも。」

 感情を無くした理由はそれか。

「なんていうか、心の中では何も考えていないけど、表現は得意だから誤魔化せる。おそらく、昔の私の経験ね。」

 それでも君今、真顔だけど?

「えぇ、そうね。今後これがバレないように、表情は変えていくわ。」

 一つ疑問なんですが、何故、泣いていたのですか?追いかけられている時は。

「自然に出てたわ。」

 そうですか、謎ですね君は。

「君は嫌だな、うーん、貴方名前つけて。」

 えっ!?私、まだ妊娠していませんげど。

「いや貴方男でしょ。それに、何故名前イコール妊娠に繋がったんだ!」

 あれ?少し表情が付いてきましたね。

「少し意識して見たわ。」

 うまいな。感心感心!

「私達芸人?」

 いや、違いますよ。

「真面目に返すな!で、名前は?」

 カークなんてどうです?

「うーん、不採用!」

 じゃあ、ベットとかは?

「いやそれは無い。」

 じゃあ、ラタイは?

「何故徐々にエロ寄りになってるんだ!」

 では、キースなんてどうでしょう。

「いいじゃないの!キース。」

 良かった、採用ですか、キース。

「しっくりきたわ!なんかセンスを感じたわぁ!」

 表情の再現は、ほぼ完璧にちかいですね。さっきよりも成長して、殆ど違和感無いですよ!

「よし、そろそろ慣れてきたわ。」

 それで、年齢は分かる?

「忘れたわ。」

 キースの場合、忘れた事と、忘れてない事の、基準が曖昧ですね。

「私は、気にならないわ。」

 それは、感情を失ったからです。あるいは心かな?どちらも似たようなものですね。

「私はそれよりも、これからどうすればいいのか分からないわ。」

(私の英雄の定義は、こういった人を助けて、導く事だからな。)

 分かった、住んでいいよ。

「やったーわーい。」

 感情が、無い。

「これからも宜しくお願いします。あと、名前はなんですか?貴方の名前。」

 レキパーソンです。本名は一応ありますが、偽名のレキパーソンを使っています。愛称は、レキとパーソンです。

「あと、偽名ってどう言う事?」

 本名は語呂が悪くて嫌なんです。だから私が付けた偽名で名乗っています。

「よく分からないわ。」

 僕の方は、キースの事がよく分からないな。キース、君は他の人とは根底から何か違う。

「私は、どうだろう?違うのかな?他人と。」

 それはみんな違いますよ、ですがキースの場合、そうですねぇ、表現すると、ジャンケンを知らない人、見たいな?感じ?

「ごめんよく分からないわ。」

 一番分かりやすい表現だろっがっ!

「ごめんよく分からないわ。」

 二度言わなくていい。

 それと、気になったのですが、キースの能力は何ですか?

「私の能力は、電気を放出する事よ。」

 へぇーそれは便利ですね。

「便利?」

 いや、電気って日常生活で大活躍じゃ無いですか!後で使って欲しい時はこき使うから、来てね。

「嫌だわ!怖い!」

 そう思っているんですか?本当に。

「いや、ごめんなさい、本当はそう思ってすらいないわ、私は。」

 感情を失うって、怖いですねー。

「全て偽りだよ、正直、私が何をしたいのかすら分からない。昔の私の対応を真似してるだけ。これを今の私って言えるかと言うと、私は違うと思う。今の私は、何だろう?分からない。これが答えだった。」

 そうですか、感情を失うのは辛いですか。

「えぇ、辛いわ。涙すら込み上げて来ない。」

 話を切り替えましょう。じゃあ僕の話をしましょう。

 僕の能力は瞬間移動です。使用回数に制限はありません。ですが、距離に上限があります。距離は50メートル以内です。逆に50メートル以内なら、全ての方向に移動出来ます。

「瞬間移動か、いいじゃないですか、それを使えば、移動楽そうですね。」

 それは、あながち間違えじゃないね。連続で50メートルづつ一瞬で移動してるから、すぐに移動出来ますね。

「あれもしかして、周りが不審がったのって、その移動の仕方のせいじゃない?」

 いやないです。

「いや、あるでしょ、確信的だわ。」

 制限がないので使い放題ですが、正直この街では、この能力はあまり強くないんですよね。

 この能力より強い能力の例を言いましょう。

 例えば、200メートル以内、瞬間移動を連続で使用可能。とか、空中浮遊が出来るとか、タンスを具現化して、投げるとか。まだまだ色々あります。

「タンスを投げる?それ絶対痛いでしょ!」

 それは痛いと思いますよ。だって、小指に当ててきますから、確実に。

「想像したくない!」

 小指から、血が出る人とか、骨折する人とかいますからね。

「能力は生まれて来たと、同時に必ず一人一つあるわね。」

 何故でしょうか?原理は不明です。

 でも、能力を悪用する人と、能力を人のために使う人と、能力を自分のために使う人もいますからね。

 人それぞれです。

 あと、この街には能力を利用した医療チームがあるんですよ。

 チーム名は、能力医療チーム!

「まんまだな。」

 正直僕もそう思いました。

 あとは、犯罪集団を取り締まる勢力もあります。

 チーム名は、能力悪用捕縛勢力!

「長い、あと、チームと勢力の違いって?」

 勢力は派閥が色々あるから勢力なんだよ。

「正確に。」

 勢力派閥は、三つあります。

 一つ目がさっき言った能力悪用捕縛勢力です。

 二つ目が能力研究勢力です。

 三つ目が能力説得勢力です。

「二つ目と三つ目の説明頼むわ。」

 分かりました。

 二つ目の能力研究勢力は、犯罪集団を捉えて、人体を解剖したり、能力の原理と能力の起源を調べたりしています。

 三つ目の能力説得勢力は、犯罪集団を説得して、悪事を辞めさせた後に、反省したら仲間に加えたりしています。

 一つ目は、そのままです。捕縛した後、永久に捕縛し続けるんです。

 この三つの勢力がお互いの勢力の事をよく思っていないんですよ。意見の違い、方向性の違いでしょう。

「バンドかな?」

 まあ、似たようなものです。ですが一つの点では一致しているのです。

 それは、犯罪集団を捕まえる事です!その点では利害が一致しているのでしょうね。

 それ故に、お互いの事を潰し合えないのです。

 だから、結果は、早い者勝ちになりました。

 犯罪集団を早く捕まえた人が身柄を自由に取り扱えると言うことになって、勢力は争う事はあっても、根本的に勢力事潰すって事は無いですね。

「勢力の中で正義感が強い勢力はどこ?」

 一番正義感が強いのは、能力説得勢力ですね。

「それは、説得した後に仲間に加えるから?」

 説明が足りませんでしたね。実際は、改心させてから、仲間に加えると言った勢力です。

 その改心の内容が、凄いんです。

「どう凄かったの、」

 個室の中に閉じ込めて、自身が光る能力を持った人を説得室に入れて、24時間無言でお互い過ごします。そして24時間後に、タンスの具現化の能力を持つ人が入ります。そして、24時間小指の近くにタンスを複数設置しておきます。そして24時間後には、犯人は何故か悟りを開いて改心してるというパターンです。これで、改心完了です。

 どうでしたか?正義感溢れる説得方は!後、48時間絶食です。水もなしです。

「説得室?!タンス?!悟り?!何があったらそんな事を思いつくのよ。」

 勢力事に、異なりますからねー。後、英雄の定義を唯一語っているのが、能力説得勢力です。

 勢力全員統一の英雄の定義です!

 英雄の定義の内容は、「世の中に悪無し、善のみしかおらず、皆平等。」

 どちらかと言えば、理想に近い英雄の定義ですね。

「まだ私には分かりかねるわ、あと疲れた。今日のところはお休みなさい。」

 分かりました。おやすみなさい、キース。



舞台はペルータウン


勢力は三つ


チームは一つ


英雄の定義の確認と認識

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