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1話 

 ご主人様を~探して~……100年ぐらい、でしょうか?やっとです!ついにです!ご主人様の転生先が分かりました!いや~、長かったですね!遅いですよ!待ちくたびれましたよ!女の子を百年も待たすなんてご主人様は罪な人ですね~。ま、私は良い女なので?そんなご主人様のダメな部分もしっかり愛してあげます。それが私の存在意義というものです。


 さて、ご主人様の転生先ですが、貴族でした。どうしましょう?平民の子なら拐うことも視野に入れるのですけど、貴族となると面倒事が大分増えてしまいます。一番簡単なのはやっぱり誘拐なのですけど、その後の逃亡生活はちょっと面倒臭いです。


 就職することにしました。メイドさんです。メイド服です。ご主人様はメイド服が好きでしたね。だから、貴族に転生したんでしょうか?どうやって転生先が決まるかなんて知りませんけどね!




 ご主人様が転生した貴族様はブラウフォード辺境伯家という領地を持つ貴族のようです。ご兄弟はお兄様が二人にお姉様が一人いるようですね。貴族は一般的に、長男が家督を継ぎます。国で条件が変わったり、優秀な女性が継ぐこともありますが、この国は普通で普通の普通な国です。ご主人様が家督を継ぐことは無さそうですね。


 長男のハルムート様は、6歳にして二つの魔法スキルを習得しているそうです。一般が10歳ほどで魔法をやっと一つ習得出来るので、鬼才と読んで差し支えない天才ですね。

 長女のミュリエラ様は、5歳で大の大人と技術で渡り合える剣の才の持ち主のようです。女性なのに?と思いますが、辺境は魔物の蔓延る地です。武力は女性にも必須のようです。

 次男のトルウェンド様は、武力よりも知力に才能が与えられたようです。4歳なのに経営学や農学と言った文官が主に担当とする知識を物凄い早さで吸収しているそうです。招来お兄様のサポートに徹することになるのだと理解しているのでしょう。


 貴族は、家督を継がせるためとその予備として男子を二人、嫁がせて影響力を広げるための娘を一人作るのが常識です。そして、妻が一人の場合、()()()()()理由で亡くなられた場合や子どもが出来ない場合を見越して、妾を作ることがあります。恋愛や取引なんかが原因の時もありますけど。

 ブラウフォード辺境伯家の現当主には、二人の女性がいます。一人は正妻のネフィーリア様。もう一人は妾のアイファルーラ様です。


 長男と長女はネフィーリア様が、次男と三男はアイファルーラ様が授かりました。そうです。ご主人様は妾の子どもでもあります。妾の子よりも、正妻の子が優先されるのは仕方がありません。ですが、放置はよくありません。ええ。放置です。育児放棄です。ほったらかしです。ドメスティックバイオレンスです!


 いけません。全くもっていけません。こんな人達よりも私が育てます。大事に大切に育てます。私一人で育てます。でも、誘拐はしませんよ。私がメイドさんになって育てます。幸い、私の体は色々変質可能なので、乳母の真似事も出来ます。いえ、むしろ赤ん坊とは言え、ご主人様が私のおっぱいにむしゃぶりついて私の体液を飲む…………ごくり。


 待っててくださいご主人様!私がすぐに参りますよー!

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