拳銃:日本の刑事の場合
刑事ドラマの嘘を今暴く!
分類:射撃武装
装弾数:様々
口径:様々
一応、刑事も警察官なので銃に関する訓練は受けています。毎年、年何発かの射撃訓練義務がありますから。しかし基本としては大量支給されている制服警官と同じバリエーションの38口径の3種類からのどれかというのが基本ですが、刑事の場合はこれが候補として出てきます。
名称:ジグ・ザウエルP230JP
口径:32口径ACP弾
装填数:8+1発
旧西ドイツの警察用の拳銃の候補となりましたが、当時暴れていたドイツ赤軍などのテロに対抗するための武装によりパワーのある9ミリパラベラム弾が採用されると、どちらかというと弱めの32口径ACP弾モデルを日本の警察は採用することとなりました。
正式記録では1995年に採用されていると記録されています。
刑事で一番使用しているのは都道府警、警視庁の捜査一課に所属する機動捜査隊の正式武装として注目されています。
機動捜査隊は常に担当地域を見回り、事件が起こると真っ先に駆けつけ、初動捜査を担当します。
強盗や殺人などの凶悪な事件だと早期解決は機動力ということで、まずは初動捜査専属の機動捜査隊が現場を確保。情報収集を行い、周囲の調査。犯人を可能な限り早く確保。確保できなければ捜査一課の捜査員に情報と権限を渡し、次の事件に向かって見回りを行います。
そういうわけで興奮した犯人が相手の格闘戦から銃撃戦も想定しているわけで威力は少し小さめですが、それでも犯人が防弾チョッキを装備している事を基本的には想定しないで済む日本なら十分な威力の拳銃、しかも小型で隠しやすく、取り扱いやすいということで採用されています。
JPモデルは日本向け輸出仕様で日本でライセンス生産はされておらず、スイスのSIG社からの購入品となります。
カスタムされているのは
1:引き金と撃鉄をロックするマニュアルセーフティー
2:紛失盗難防止用のランヤードを装着するためのランヤードリング
が追加されています。マニュアルセーフティーは撃鉄が下りた状態でのみ作動し、手動でセーフティーを解除するか、撃鉄を起こすことによって解除となります。
人間が盾となるSP、御所の警備や天皇陛下の近衛となる皇宮警察官が同じように携行性からか、採用していたりします。
ですので政治家の先生の嫁さんが噛まれたときの対応役のSPが使うのはこちらがふさわしいでしょう。
もちろん、一般の制服警官も持つことはありますが、基本、制服警官向けにはリボルバーの3種類というのが数という理由からも有りますのでそうそう回らないでしょう。
かつては警察用拳銃として米国からの貸与品として旧陸軍用拳銃から余り物のリボルバー、大量生産した自動拳銃などが貸し出されました。
その影響で埼玉県警所属の銭形警部の愛用の銃がコルトガバメントだったりします。
伝説の浅間山荘事件の際には指揮官役の刑事や長野県警機動隊員がガバメントを使用した記録もあります。
そして初期の自衛隊での正式な名称が11.4ミリ拳銃でコレはキログラム法で計算する日本とヤードポンド法で計算する米国との違いだったりします。
そして最近ではSIT(捜査一課特殊班)向けに45口径弾を採用する動きもありますし、その内、日本の警察も全警官が自動式拳銃という時代になるかもしれませんね。