火炎瓶
種類:投擲系特殊武装
入手方法:自作
入手先:自作によるため、素材集めが必要
発展途上国での暴動では珍しくない可燃性の液体を入れた瓶に布などで湿らせてしまうことで地面にぶつかった際に可燃物が燃え広がるので攻撃には有効な武装です。
基本原理はアルコールランプやジッポーライターと同じですが、中身が違うのが問題です。
パターンとしては高濃度のアルコール、ウォッカのようなキツい度数の酒を入れるか。それともガソリン、または灯油にするかなどです。椰子の実油とガソリンを混ぜて即席ナパーム弾にした事例もあります。
投擲武装としては完全に使い捨てとなりますが、その有効性は第二次世界大戦で旧ソ連の外相モロトフの名前を付けられたモロトフカクテルという名前で生み出され、旧ソ連の当時の主力戦車Tー34タイプに投げ込まれ、戦車兵を文字通り熱烈歓迎した武装です。
現在の戦車ではあまり有効打とはならない物ですが、ブルドーザーなどの建設用重機を改造して作った仮装戦車であれば有効な武装でしょう。
また対人性能は厄介なほど高性能で機動隊が大盾掲げて防御しても、可燃性の液体にそのまま引火、重力に負けて盾程度では防げない炎が対象を焼くわけです。
しかも炎と言う攻撃は皮膚移植などの処置をしないと感染症や体液流出などの影響で直ぐに死ぬ可能性もあります。
事実、毎年、消防庁が統計として出している物の1つに火災による死亡原因の割合というのがあります。
1位は火災の煙による一酸化炭素中毒ですが、2位には表皮熱傷、つまりこの火傷が入ります。
一番運がなくて、一番可能性が低いのが炎を吸い込んでしまったことによる気道熱傷と呼ばれる喉内部の火傷ですが、吸い込む前に大抵はこの表皮熱傷になるので、統計では一番少なくなります。
全身こんがりと焼かれるというのは最悪の死に方でしょう。実際、1960年代から70年台に掛けての日米安全保障条約改定と同時期に行なわれていたベトナム戦争への反戦運動に極左勢力の思想が混じり合い、始まった学生運動ではこの火炎瓶が厄介な武器となりました。
皆さんの中には記録映像で東大安田講堂攻略戦にて講堂の屋上から瓶が投げ込まれると地上にいた機動隊員のそばなどに炎が生まれるという映像を見たことあるかもしれません。
投擲なので命中率は低いですが、炎という生物が一番恐れるものの1つを投げつけ、当たれば大火傷、当たらなくても牽制になるというものです。
対簡易装甲車両から対人まで幅広く扱えるのがコレですが、対ゾンビはというと疑問符が生まれます。
というのも、焼いても直ぐには死なない場合が結構あるからです。しかも恐怖心を煽れない、熱ダメージは死体を傷付けるほどの火力が出ない場合が多く、寧ろ鈍器で殴るほうが確実じゃないかと言うのが対ゾンビでの評価だったりします。
しかし物資集積所を護る武装としてはお手軽かつ強力なのは間違いないので使う相手を選びましょう。
最後に間違っても手を滑らせて足元や仲間に落とさないことが重要です。投擲に自信がない人は使い方を考えたほうがいいでしょう。