クロスボウ
種類:射撃系武装
弾薬:ボルト、またはクォレル
入手先:コレクターズショップ、通販の倉庫、マニアの御実家
一時期はアーチェリーと同じように競技用の道具でしたが、通販で入手したバカがカモ相手に使った、通称:矢ガモ事件で一躍有名になった物です。
基本構造は弓の弦を機械によって操作することで弓では出来ない精密狙撃を可能とする武装です。
起源は中国にある物で弩(ど、もしくは、いしゆみ、と呼ぶ)と表記されます。
連射性能を高めるかわりに威力を落とした連弩というものも存在が確認されていますが、もはやそのクラスになると考古学の発掘品レベルになるでしょう。
威力自体は貫通特化、その昔の中世期ヨーロッパで使われていた巻き上げ機式クロスボウや鐙を先端に取り付け、鐙に足をかけて肩の力で弦を引き上げる方式のクロスボウよりは威力は落ちますが、十分な殺傷力を有するものであるのは間違いないです。
記録によれば中世期ヨーロッパのクロスボウは騎士の甲冑の腹部を撃ち抜くことからキリスト教徒が戦に用いるのに相応しくないものとされましたが、対イスラム文化圏、またはキリスト教徒同士でも大義名分をかけて争った十字軍遠征に際して、大量に使った記録があります。
では現在の物はどういうものかというとボーガン社が生み出したピストルグリップ式クロスボウ、通称ピストルクロスボウが有名でしょうか。
現在でも日本ではあまり目にすることはないですが、アメリカやヨーロッパなどではそれぞれの国の規制の元、製造と販売、使用がなされています。
特に狩猟などの文化がある米国などでは銃に変わる狩りの道具としても使われることがあります。
理由としては散弾銃のばら撒く小粒の鉛玉が鉛中毒の原因になるという可能性があること。また、そのような相手だとスコープ付きのクロスボウが十分に威力を発揮しやすく、高性能であるのは認められます。
米国などではホームセンターやスーパーマーケットなどでも弾薬だけならお手軽に手に入ることが多いのでどちらかと言えば古典派の武装ですが、日本だとほぼ、合法的に手に入る数少ない狙撃武装となるでしょう。
ちなみに、かの有名なウィリアム・テルが使用したのは普通の弓と言うイメージがありますが、実際はこのクロスボウの方であると言うのは知る人ぞ知る有名な話です
追記:令和3年、西暦2021年6月16日公布、銃刀法改正。これにより、公布日より9か月以内に政令で定める日、最大で令和4年3月15日以内のいずれかの日までに廃棄、所持許可を得ている所持資格保有者への販売、譲渡を行うことが求められます。資格所有者は18歳以上で禁固以上の刑罰を受けていないもので、なおかつ心身ともに異常を認められないものとなります。また所有目的も競技射撃、産業目的に限定され、通常の銃よりも楽に持てるが、所持資格は厳しくなるとなります。
追記2:このような措置の理由としてはクロスボウ、ボウガンの貫通特性が問題視され、警察庁科学警察研究所において実験を行ったところ、約5m離れた地点から発射して、合成樹脂製ヘルメット及びアルミ製フライパンを貫通する威力を有することが確認されました。つまりヘッドショットすれば殺せるとして、販売規制強化意見が成立しました。