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怖かったんだ。目をそらし続けることで楽になれると勘違いしていた。守れなかった事を俺は…ワシは、何時までも後悔をしていた。
あの時に戻れるとすればワシは、ソフィアとトパーズを助けてワシは、ワシを殺すだろう。
でも、それをきっと二人は、許さない事も解っている。自分達の運命を受け入れて、笑顔で死ぬだろう。
夢とか希望とかもう見えなくなったワシの瞳に写る月は、当時と違うようにワシを照らす。
「ザック… フォルスさんですか? 」
目の前には、知らない女性が立っていた。あれから何年たったのだろうか?ジュランをハンクに預けてワシは、誰も立ち入らない森へと隠って誰にも会わないようにした。
彼女が久しぶりの人だ。
「そうじゃ」
「良かった!貴方を探すようにと言う依頼で、此処へ来ました。確か…依頼主は、エルナさんです」
「誰なんそれ」
「オカマでした」
ワシの知り合いにオカマなんていない。いや、もしかして…
「この手紙を渡すようにと」
「手紙?」
女性から受け取った手紙を読んだ瞬間、目が暑くなり頬から涙が落ちた。
「誰からだったんですか?」
「ワシの大切な親友からじゃ」
ザックへ
happy birthday!!
何も贈ることは、出来ないけれど君の健康と幸福を祈り捧げます。
ソフィア、トパーズより
end…
ザックの過去編を最後までお読みくださりありがとうございます。
トパーズの石言葉は、希望、知性、繁栄、潔白、流れをつかむ、友愛、友情
彼岸花の花言葉は、悲しい思い出・想うはあなた一人・また会う日を楽しみに
友情物語と言う事で、ザックの親友をトパーズ。
過去の話がバットエンドと言う事で、タイトルに彼岸花。