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彼岸花が咲く頃  作者: 花染
先ずは此処から
1/8

プロローグ

「悪いことをすると角が生えて、黒くなるんだ。だから、そうならないように他人を思いやり良い事をするんだよ」


 小さい頃によく親に言われたこと。


 けれど現在ワシは、角が生えて、先が黒く染まってしまった。


 幼いワシは、そんな未来だと知らず素直にバカみたいに頷き母のように優しく暖かい心と父のように強く逞しい大人になりたいと思っていた。



 何故こうなったのだろうか?と言うとやっぱり30年前にあった戦争でワシは、自分が生きるためにワシの為に多くの命を奪ってきたせいだ。


 好きで殺した訳ではない。好きで戦ってきたわけではない。ただ恐怖から逃げるために手が血だらけになるまで、自分の命だけを守り続けてきた。


 そして、戦争が終わってもワシは、自分の命を守るために人を集め盗賊と言う人の迷惑をかけるような活動をし続けてきたんだ。


 “生きるために仕方がなかった”そんな言い訳で片付けて、盗んで、奪って、でも唯一殺すことは、出来ない臆病者だった。


「だからザックは、甘いだよ」


 怖いんだ。失うのが


「それよりもそろそろ話したらどうだ?ザック」

「君が、語らないと私たちが生きた証の示しがつかないですよ」


 お前たちが生きた証。ワシの過去話を聞いてくれる人がいるがどうか解らないけど


 うまく話せるが、解らないけど、またあの頃に戻れるなら語ろう。


 遠いい思い出の遠いい記憶。忘れたかったあの日30年前の戦争が終わってからの昔話。若かったワシの話しがこうして始まる。



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