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04:独双
俺に死んでと ハジメテ呟いてくれた。
今までずっとキミを支え、護り、慈しんできた。
けど
それがまやかしだと気付かせてくれたのもキミ。
俺は、嬉しかったんだよ。
キミが俺に気付いてくれて。
"俺"という命を認めてくれたことが、どれだけ救いになったことか
キミにはワカラナイだろうけど。
…いいんだ。わからないでいて?
そのままのキミで。
今のキミが、俺の望んでいた、待っていた、逢いたかったキミだから。
俺を殺すのはキミ。
キミを"キミ"にしたのは俺。
それだけで俺は満足だった。
キミと逢えてよかった。
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二重人格者の副人格が消えていく瞬間ってどんなだろうと思いながら綴ったもの。
多分にこの人は主人格(おそらく♀)をかけがえのない存在と認識していた模様。
副人格って主人格の精神を護るためにできるって聞きましたが、関係が良好なものばかりでもないようです。
私には想像する事しかできないのですが、それは庇護というものを本人の深いところでどう思っているかというのじゃないかと勝手に考えています。
彼を生み出した子は、幸福を幸福として素直に受け取ることのできる貴重な子だったんじゃないかと思います。




