甘い見通し
納品は問題なかった。
ジェルが石碑に吸い込まれる様は非常にシュールだったけれど、問題なく経験値もスキル経験値も手に入った。
そのまま意気揚々と次のエリアに行ってマッシュを狩りだして一時間ほどして変化は如実に現れた。
「…え…」
マッシュはバスケットボールサイズのキノコ形のレベル4モンスターだ。とはいえモエモエと同じで低難易度のノンアクティブモンスターで木の棒で殴れば、二発で倒せた。モエモエよりも強いが攻撃速度が遅く、先に2発攻撃を当てれば問題は無い。
モエモエと同じく過剰な程湧いていて、サクサク余裕で狩っていたのだが…日が暮れると周囲が闇に包まれたのだ。
「……これはやばいかも」
空を見るとまん丸の月も、キラキラひかる星もある。でも……足元を見ればうっすらマッシュが見える程度しか周囲が見えなかった。
「…っ!!」
戦闘中のマッシュからダメージを食らった。
慌てて迎撃したいが…周囲には五体のマッシュ。
そのどれが戦闘中なのかが…分からない。
「くっ、この!!」
これかな、と思ったマッシュを殴ると…右から攻撃された。
そして左右から攻撃をくらう。
まずい、2対1になっ…!!
攻撃してくるマッシュを殴ればいいだけだ。
でも…5分の2に当てれば…。いや増えた、6分の2。
ミスればアクティブモンスターが3体になる。
「どれっ」
悩んでる間にも2体に攻撃を食らって…HPが7/12。
慌ててインベントリに入ってるミニポーションを取り出すも…HPが回復しない!?
「なんで!!ってこれMPポーショ、いたっ」
暗すぎてポーション間違えをしたようだ。慌ててもう一種類のポーションをのんで、HPはなんとか12/12になったがこのままじゃジリ貧だ。
一か八かで周囲のマッシュを攻撃するかどうするか……少し悩んで1歩引くと、周囲のマッシュが5体に減った。
そうか!!アクティブ状態のマッシュは追いかけてくる!!
そのままマッシュを踏まないように数歩移動すれば…明らかに追ってくるマッシュが2体いるのを感じて…!!
「ふん!!」
思いっきり木の棒を振り下ろした。
当たった感触はある。でも戦闘中の個体かどうかは…分からない。分からないもののもう1体の追いかけてくる個体にも攻撃をした。
「……倒せた…?」
その後しばらくしても、モンスターによる攻撃はなかった。
この暗さはヤバい。そう思って私はモンスターを踏まないように気をつけながら慌てて村に戻った。




