11よく見た集団採掘の光景
「俺、ここで人が寄らないように待ってるから」
「頼んだぞヤシロ」
花園までの一本道の入口でヤシロさんが離れた。
彼が見張りポジションのようだ。
「ねえ、嫁ちゃん。何を採取しに来たの?」
「ああ、はちみつです」
「「はちみつ!?」」
一本道の先、木漏れ日が差し込むそこはとても綺麗で可憐な空間だ。ちょっと申し訳ないけれど…ゲームも現実も、物が優先だ。
まあ、花はオブジェクトなので壊れないし。
「ちょ、ちょっと待ってくれかわい子ちゃん。はちみつっていったらあれだよな、ビーから落ちるアイテム」
「国が関係してるビーの沸き場はもっと先よぉ?」
「ああ、はいそうですね。でもはちみつって原材料は花なんですよけ…だから…『集中』『炸裂弾
』『採掘』ーーー『ダブルショット』」
『ババーン!』
ぽぽぽぽん
ぽぽぽぽん
-祈りの花びらx3
-祝福の花x1
-はちみつx2
-特大ポーション(MP)x1
「こんな感じで普通に出ます」
「………」
「………」
祝福の花も出た。これ30分だけ幸運を高めてくれるらしい使い切りアイテムだけど…狩とか採取のお供に必見なんだよね。それはすぐに手で握り潰して使用する。
祈りの花びらはデバフ効果をあげるエンチャントアイテムだ。これはダガーマスターならヤシロさんが喜ぶだろう。
「ちょっと待ったかわい子ちゃん、これあげるからつけて」
「ん…ああ、良いんですか?これ欲しかったんですありがとうございます」
がんがん採取しようと思っていると、ルイスさんから消音の魔道具をもらった。そういえばそうだ、うるさいからこれも欲しかったんだ。
さすが細かい所まで気が回るなあと思いつつすぐに使用する。
それだけで私が放つ音が、服のかすれるおとまで消えた。
「それ強力なやつでさ、使用中は声も出ないから気をつけて」
「ねえお嫁ちゃん、あたしも一緒の採取してもいいかしらぁ?」
「え?じゃあ俺も」
ん?言われて喋っても確かになにも聞こえない。了承の意味を込めて頷き、花畑で三者少し距離を取るとーーーー
「『身体強化』『採掘』」
『バスっバスっ』
ぷしゅ
ぽん
「『双剣の極意』『採掘』『双剣連打』」
『バババババ』
ぽん
ぽん
ぷしゅ
ぽん
ぷしゅ
「『採掘』『ダブルショット』」
ぽぽぽぽん
ぽぽぽぽん
そこからはもう掻き入れ作業だ。
ここの近辺のレベルは80。
なので感知が低い2人は…1部失敗しながら採取していた。採取失敗ってあんな音するんだなと思いながらひたすらダブルショットと通常攻撃を繰り返し、効果が切れたら集中と炸裂弾を使う
ほってほってほってほって…ああ、みんなで掘りまくるこの感覚、だいぶ懐かしい。




