9ガンマスター
…『パワーショット』『ダブルショット』『ショット』に通常攻撃、っと」
まずは軽く鳴らすようにスキルと通常攻撃を含め5発撃つ。
-パワーショットレベル1
通常攻撃の180%の威力のダメージを与える
–ショットレベル1
通常攻撃120%の威力のダメージを与える
ダブルショットレベル10
-1度に160%の威力の弾丸を2発撃つ(弾丸は1回で2個消費する)
「うーんスキル回しが悪いな。リロードは間に合ってるから連続で行けるようにしたいよね…『パワーショット』『ショット』通常攻撃『ダブルショット』『パワーショット』ああ、こっちの方が火力出るねえ」
しっかりと作り込まれた武器と
どんな体制からもしっかりとした射撃ができる安定動作レベル10、自動で高速装填されるオートチャージに、必要なものだけレベルの上がったスキル。
そして、モンスターが飽和する世界。
『ガンマスターにランクアップしました』
-炸裂弾を覚えました。
転職は極めて容易だった。
よっしゃ!ついに念願の範囲スキルをゲットだ!!
時刻はまだお昼にもなっていない。
……さすがにシャードさんもクラン任務の真っ最中だろうし…どうしよう。
『……問題は起こさないでね。終わったらすぐ連絡してよね』
…問題が起こらなければ、少しくらい一人で行動してもいいかな?
sideシャード
不安でしかない。
「おーっし点呼取るぞー。カミヤ、グラン、ロイドパーティ、トール………お、シャードも来てんのか。ああ、いたいた。お前がいんなら今日は楽だな」
メンバーから少し離れた場所の木陰から意思表示の為に軽く手を上げつつ、内心は不安でいっぱいだった。
新米冒険者並に弱いくせに馬鹿みたいな採掘能力を持つ、いたずら好きの最近面倒見ている小娘。
明らかに若くて年下なのに時折年齢以上に大人びた様子を見せたり……年齢以下な子供じみた馬鹿なこともするトラブルメイカー。
目を離せばすぐに死んでしまいそうなくらい弱いし
目を離せばすぐに厄介な話をもってくるし
いや、目を離さなくてもあいつは厄介なことをしでかしてくる。
「よお、シャード。お前、噂の彼女は今日は一緒じゃねえのか?」
「……見ればわかるでしょ」
この1週間、なるべく人目を避けるように動いていたけど……石碑や街の入口で、恐慌状態に陥ったいすずを何度も宥めていたので……さすがにクラメンバーには見られた。
そして普段誰も関わらない僕の行動は、クランの雑談ルームですぐに噂として取り上げられ……こうして僕のことを敵対視している雑魚が釣れるようになった。
全く、いすずは傍にいなくてもトラブルを引き起こすのか。
「俺もみてみてぇなあ、お前に悪態つく彼女さんってやつをよぉ」
「なんであんたに見せなきゃいけないのさ」
「そりゃよお、滑稽だからだよ!いつも済まして見下してるお前の慌てる顔なら、俺は銀貨払ってでも見たい『ストーンショット』っと、ぶねえ!!」
関係なくないですか!理不尽!!
このことを言えばそう怒り出しそうな彼女を思い出して、バカに見られないように背中を向けたまま少し笑っていると……サブマスの魔法が馬鹿に飛んできた。
「話、聞いてましたか?トール貴方ははあっちでしょう。今は雑談タイムじゃない、そういうのは休憩時間にしてさっさと持ち場に着いてください」
「……うーっす、サーセンっす」
「シャードも、トールはあなたに構われたくって仕方がないだけなんですから適当にあしらいなさい。「なっ、姐さん!?」構ってあげたいならオフタイム…掃討戦終了後にでもお願いします」
「嫌だよ。僕は忙しいから」
「そうですか。シャードの持ち場はあっちの岩の向こうです、そこから真っ直ぐ次のエリアまでさっさと済ませてくださいね」
「わかった」
このまま待ってても落ち着かないし、さっさと仕事を済ませるに限る。
そう思い持ち場に着くと…ピロンっと通信機が鳴った。
スタートまでまだ5分あるのでちらっと見るとメッセージの差出人はいすずだった。
差出人いすず
Title お仕事お疲れ様です。
内容
早く終わったのでライト村で、女将さんの新作のパンケーキと一緒に待ってマース。お仕事頑張ってくださいね(ง ˙ω˙)ว
メッセージには写真も添え付けられていた。
ふわふわの明らかに美味しそうな……写真だけでもヨダレが出そうな、魅力的な写真が。
………あの子さあ、何をやってるのかな?
終わったらさっさと連絡しろって言ったよね。
勝手な行動と見せつけられた写真への怒りがフツフツと込み上げてくる。
『おーい、始めるぞー』
「『ウインドサークル』『ウインドサークル』『ウインドサークル』」
…こんなことをしている場合じゃない。さっさと掃討戦を終わらせようか?
追記 掃討戦とは
モンスターが溢れかえらないよう間引きをしたり
パンなど需要の高いドロップを大量に確保したりするため冒険者ギルドから発行される大規模クエストの一種。




