はじめの一歩
数年ぶりの作品になります。誤字魔ですがどうぞよろしくお願いします。
「まるでVRの世界にダイブしたみたいだなあ」
一生懸命足に突撃してくる、現実世界では有り得なかったモンスターを少し躊躇いながら木の棒で殴ると…モンスターは小さな硬貨と謎のアイテムを置いてすうっと消えてった。
「うん、死体が残らないなんてまさしくゲームそのものだ」
周りをぐるりと見渡すと、そこはパソコンで昔遊んだゲームの世界によく似た価値観の世界。
………うん、あの神様もよく頑張ったよなあ。もう少し考えてれば上手く回っただろうに。
ここでグダグダ考えても仕方ない。
とりあえず一次職に転職するために私は無心で、見た目も強さも可愛らしいそこらにうじゃうじゃいるモンスターを木の棒で殴りかかった。
若い頃すごくハマったオンラインゲームがあった。
そのゲームは単純な戦闘だけでなく、発掘や生産、果ては調理といったものまで多岐にやり込み要素のあるゲームでとても楽しかった。
が、それだけやり込み要素があると人が多くないと維持できない世界もあって………戦闘以外はサービス終了間際は本当に好きな人がほそぼそと、サブシステムを楽しむ程度だった。それでもサービス終了まで楽しんだし最終日は仲間たちを泣いて別れを楽しんだものです。
あのゲーム、またやりたいなあ
復活しないかなあ
……似たゲーム、他にもないかな
そんなことを心のどこかに考えながら色んなゲームをやりながら生きていたせいなのか、ある日自称神様と言う発光体に自分は異世界に連れてこられた。
『アナタが夕凪いすずさんですか?ごめんなさい、お願いします!!私の世界を立て直して欲しいの!!』
その発光体は…驚くほど気弱だった。
ただの発光体なのに、ふるふる震えて声も泣き声で急に拉致されたのにとりあえず話を聞こうと思える程必死で今にも泣き出しそうだったのだ。
神様を名乗る発光体曰く
地球のゲームをモデルにして世界を構築した
けれど、うちの子たち脳筋しかいなくてサブシステムをやりこまないからランクアップとか出来ず結果的に全体水準が低すぎる……自動で湧く魔物が溢れかえりすぎて世界危機だそうだ。
バランス調整ちゃんとせいよと、思ったがそこはゲームと違って気軽に色々変更できないらしい。
本当ならば異世界転生なんてごめんだ。
戦闘なんてゲームの世界でやることで、リアルでやるものじゃない。
でも、だけど、
『ちなみに参考にしたゲームはアナタの愛したワールドスターです』
「やりましょう」
あの、十年たっても未だに忘れられないゲーム。
それをプレイ出来るならって……つい安請け合いしちゃったんだよねえ。




