異世界モノ未満2
私は信じられないものを見ている。
グリフォンなはずなのに、グリフォンじゃないからだ。
本来、グリフォンは単独行動を行う。
縄張り意識が高いため、同種であっても攻撃をする。
とても攻撃的な魔物なのだ。
翼が生えており、餌や侵入者を見つけると、真上から攻撃してくる。
しかし持久力がないため、たびたび陸地で休憩してはまた空を駆ける。
我々人間は、その休憩の隙を見て攻撃するのだ。
─〈しかし、今見ている偽物グリフォンは違う。〉─
なんと、翼が生えておらず、群れで行動しているのだ。
数え切れない頭数だ。
おかしい。わけがわからない。こんなのグリフォンでは…
これは新種の魔物なのか?
それとも魔物精製の失敗作達が野生化したのか…?
どちらにせよ、ECA(環境保全連盟)の人間としては見過ごすわけには行かない。
このままではこの森の生態系は崩れてしまうだろう。
ひとまず…サンプルが必要だ。せめてたてがみのある個体と、ない個体の両方を1体ずつ…
【ハイエン・フレイムボール】!!!
【アクア・ドラコファール】!!!!
……私は唖然とした。
なんと、焔魔法も水魔法も全く効かない。
まるで…そもそも何も起こっていないような反応だ…
わけがわからない。本来魔物は…
…どうやら彼らは嗅覚が鋭いようだ。だんだん私の方へと近づく。
「ここで死ぬわけにはいかない…!!」
せめて…せめてこの魔道具で奴らの絵を学会に…!
私がマジックバッグから魔道具を探していた、その時、
『引け!!!!!!』
その号令とともに、偽グリフォンの群れは号令のほうへと進んでいく。
この得体のしれない魔物を束ねるバケモノがいることもわかった。
私は奴らのたてがみの毛一本をサンプリングし、猛ダッシュでECA本部へと向かった。
必ず、あの外来魔物どもを殲滅する。
私はあの日からそう誓ったのだ。




