百年幻夢のネビュラスカ

第1話 お人好しと自由人

【討魔星勇録：星爛の勇者編―魔王復活―】

　創星歴一九九三年、蒼天の季。魔王復活。彼奴とは此度で五十九度目の邂逅となる。

　セプテントリオ王家は、即座に魔王討伐のための人員を選出。

　一、退魔の力が宿りし者、勇者

　二、見届ける者、セプテントリオ王家第三王子

　三、癒す者、ファトゥム教会神官

　四、戦う者、セプテントリオ王国軍筆頭剣士

　五、導く者、天塔(てんとう)の天遣(あまつかい)

　五人はセプテントリオ王の勅命を受け、魔王討伐の長い旅路へと立った。

　なお、今代の勇者は歴代最高の退魔の力を持つことから、この旅を導いた天遣(あまつかい)、すなわち本書の著者であるネビュラスカ・ソドス＝ニタリカ・リーベンオルタージェこと私は、その比類なき輝きを評して「星爛(せいらん)の勇者」と称する。