Prolog─①
片手間で書いた拙い妄想話、ゆっくりと読んでやってください…
書いてる期間が空きすぎて序盤、文章力が幼いですが、ご容赦くださいませ。
人間は…
私利私欲の限りを尽くし、
危険が迫れば逃げの方法を考える。
なんだろうな。私はそういうところを見ると、どうも人間は見た目や知識の進化はすれど、中身は自然に囚われたままなんだなと考えることがある。
いま、目の前でそれが起きた。
あいつは私を見捨てた。囮にした。逃げた。
目の前にはなんとも言葉では形容しがたい肉の塊が蠢いている。もともと、私と話し、食事をとり、授業を受け、生活を共にした仲だった肉の塊。
ーわたしが、ひそかに好きだった人。
死ぬのは怖い。けど。好きな人と、好きな人によって死ねるなら。私はいい。ああ、こんなことを考えることが出来たんだな。そんな程にも、この人のことが好きだったんだな。こんなに醜くなっても、好きでいられるほど、この人は素敵だった…
わたしは目の前の肉の塊を迎え入れるように、手を広げる。
肉の塊が抱きついてきた。
ふふ。私は幸せ者だな。
カヂュ
ブシュ。
「っはァ!」
崩れた屋根の隙間から差し込む光が顔に当たっていた。
寝起き最悪。顔洗ってメイクしてあれこれ…やることいっぱい。
「さあっ、やるぞぉ!」
返ってこない返事を待ち、私は再度叫んだ。
「GO!」
…
「うし!おわり!」
食事も済ませた私は、ベッドの横の引き出しから拳銃を取り出す。
ここはどこかって…?
"旧"日本国だよ。
ズバン!と廃れた家屋の扉を開き、目の前の肉の塊の頭を一撃ち。その間コンマ4秒。
クリーンヒット。肉の塊─通称ゾンビは、膝から崩れ落ちた。
「おいお〜い、もう勝負は終わりか?」
華麗なステップで瞬時にゾンビの後ろに回り込み、首に指を食い込ませる。
首を一回転。馬鹿力炸裂!ふぅ。
「…そろそろ行くか」
今日はどこまで行けるかな?昨日は海がやっと見えたくらいだったな。見渡す限り山だけど。野菜の収穫は家に帰ってからにするか。
さぁて、いきましょう。
「レツゴー軍事都市ケネル!」
軍事都市ケネルとは、まあ読んで字のごとくって感じなんだが。
軍事基地を臨時的に都市にしたものだ。なにせ2221年に起こった謎のウイルスによるパンデミックで人々はゾンビと化し、それらから身を守る武器を持たない、持てない国民がほとんどの日本では、広まり方が絶望的だった。
そこで政府は生き残りの国民を試験的に模擬市街地が設置されていた軍事基地に放り込み、国民を守ったわけだ。
しかし、軍事基地での生活は全くいいものではなかった。模擬市街地と言っても、アメリカ軍が武器の試し撃ちなどをしていたおかげで家々はボロボロ。とても住める状態じゃないらしい。
そこから付いたあだ名(?)が、ケネル、要するに犬小屋ってわけだ。
まあ、安定した食料配給、軍による防衛、などなど。今の日本であそこまで安全な場所はないからね。
はてさて、ここからあそこまで100キロはある。車は道路がゾンビだらけで使えない。自転車は…あるな。自転車で行こう。
私は倉庫からマウンテンバイクを持ち出した。山下りには最適だね。
と、私はマウンテンバイクに跨り、山道を下って行った。
しばらくして、市街地。ゾンビが行き交う道路をマウンテンバイクで通ろうなんてバカはどこのどいつだい?
「アタシだよ!」
目の前のゾンビだけを撃ち抜き、道を開ける。
「どけどけどけェェェェ!」
カチッ。
やっべ弾切れ…
そしてよそ見をした瞬間だった。ガシャン!と…
転けた。ゾンビの大群は抜けたはずなのに…
「いて…」
相当酷くころがった。あちこちがだんだん痛んでくる。動けない。ふと周りを見ると、さっきの大群の一部が向かってきている。
じり。
じり。
じり。
もうすぐそこだ。マウンテンバイクでイキリすぎた。もう…
じり。
ぴた。
四つん這いになった。わたしの脚に顔が近づく。そして
パキッ
あ、足首を噛まれー
「あああああアアアアええええええぐ」
思考が乱れる。何も考えられなくなル。あしがイたい。いた、イタい。
「あぇ…お…うぇ…」
ああ、あああああああ。あああああ。あああああ。
てのけっかんがくろクなッてる。
ああああ。あああ、ああ、、あああああああ。あ?
あ…?
あれ?おさまった…?
なんで?手は、脚はー
「治ってる…?」
困惑する。
なんで?噛まれてないの?あれ?
わたしの困惑が膨れると共に、怒りが顔を出した。
「…ふっ、ふふふ。あははははははは!」
なんだか知らんが…
「お前ら絶対許さねェ!」
噛まれても治るんなら…素手でやったらァ。
気まぐれで書いているので続きが出るのが遅いかもしれませんが、悪しからず。
続きを読んでくださる方がいればの話ですが…笑
我ながら読み返して、むず痒い感じがします。中二病でも患ってたんですかね。