第九章 サルラの役立たず解消物語2
また遅れました。これは後編です。前編を読んでから来てください。
「もうやだぁぁ!誰かきてぇぇ!」
あらあら可哀そうに。もう動けないみたいだけど今までのはただの前菜。これどう我が王に報告すりゃいいの?まあ報告するけど。
「なに?一階層目でもう限界だと?ヘタレの極みではないか。」
「そんなこと言ってあげないでください!あの子今必死で立ち上がろうとしてるんですよ!」
「10カウントをとろう。」
「そんなふざけたこと言ってないでサポートをしてくださいよ!」
「かなりグロッキーだ。1ラウンド目でKOもありえるぞ。」
「しばきますよ(怒)。」
「ま、まぁ仕方ない。ちょっと手助けしよう。あの冒険者の仲間を呼ぶ。」
一方そのころセイ、タノは。
「これうまいぞ!肉汁がメインってレベルで滴るんだが!」
「ふふふ、それを狙って作ったんだから当たり前だよ。」
森の奥にいたチキン・ファイターの唐揚げを食っていた。こいつらサルラのこと忘れてるんだろうなぁ。by今書いてる本人
「おい!自己爆裂魔法を使う旅人よ!お前の仲間が危機に陥っている。今すぐ助けに行け!」
「え?あれただのお化け屋敷じゃないんですか?別に死ぬわけじゃないんだから行かなくていいんでしょう?」
「まあこれはあいつの恐怖心をなくすためだし僕もまだ行かないよ。」
「血も涙もないやつらだな貴様ら。」
「骨しかない人に言われたくないですよ。」
「よし。とてもよく切れる国宝レベルの包丁をやろう。」
「ぼ、僕行きます!ほら!セイも早く準備して!」
こ、こいつ、タノが欲しいものを心得てやがる!
「ちなみにお前にも一つ攻撃魔法を教える。水系の魔法なのだが。」
うん。行こう。絶対行こう。そして俺らはダンジョンへと早歩きで向かった。
そしてサルラ。
なんかこの冒険者は「絶対感知」と「超反応」を覚えたみたいです。こりゃビビりの極みってことですか。足ガックガクだし。
「う、ううぅ(泣)。」
もう見てらんない。はよきやがれあいつら。覚えてろよ。ってあれ?あんなところに骸骨兵配置したっけなぁ?
「カカカヵ。」
「ひぃっ!く、来るなら来い!この骸骨ぅ!」
コツ、コツ、コココッ!(足音)
ってまずい!あれは同胞じゃない!スケルトンだ!あいつとあんな足で戦えるわけがない!何なら私は今の彼女より弱い!ああどうしましょどうしましょ。ええい!もうどうにでもなれぇ!
シュタッ!と飛び降り。
「ディストウインド!」
とりあえず距離をとる。
「さあ、早く逃げ、て?」
そう言おうとしたら彼女は泡吹いて床に倒れてた。ああ!死んだぁ!もう死んでるけどぉ!
「デッド・オア・カース」
そ、その声は!
「無事か!冒険者!観測者!」
「我が王~!」
た、助かった。死ぬかと思ったぁ!ところであのごみカス二人は?
「サルラぁ!大丈夫か、ぶふっ!」
「大丈夫じゃなさそうだよ。主に精神が。」
気を失ってる彼女を笑いものにしてた。ぶっ殺してやる。
「あの、それと我が王なんで最強の魔法を使ったんですか?」
「後ろにえげつないやつがいたからな、威嚇用だ。」
はぁ?
「おお、同胞の姿が完全になくなっちまったみたいだな。兄弟。」
「そうだね!兄ちゃん!危険を防ぐためにあいつらを倒さないと!」
あ、来世は鳥でお願いします。どっかに飛んでいきたい。