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第七章 天敵、現る

「よく寝、たわけねえだろくそがぁ!」

俺はあのせんべい布団と形容するのもおこがましい布団で一夜を過ごした。まあせんべいってよりはあずきバーだなあれは。ほぼ日の出とともに寝ぼけ眼でチェックアウトを済ませて、あの素晴らしい骸骨様から頂いたお金で食べてない夕飯と朝飯を食べに行く。まあ場所がわからないから聞くんだけどね。

「すいませーん。ここの近くの飲食店って何て名前でどこにありますか?」

「ああ、ここの通りを右に曲がってちょっと歩いたら『レストラン メシヤ』ってところがある。」

「で、レストランと定食屋どっちなんですか?」

「あのなあ、レストランが『メシヤ』なんだよ。」

「飯屋がレストランでレストランが飯屋?どういうことですか?」

「はぁ。だからメシヤっていうレストランなんだよ!」

「ああ!そういうことでしたか!すいません。ありがとうございます。」

なんか既視感あったけどまあいいや。

俺は空っぽの腹を押さえてメシヤへと向かった。さあて飯を頼もう。(ちなみに店名はレストラン救世主メシヤってとこでした。まぎらわしいわこん畜生!)運ばれてきたのは目玉焼き、ベーコンが入ったコンソメ?っぽいスープ(コンソメの劣化版みたいなもん)フランスパン、あとはレタスしか入ってないサラダってところ。

あとはベーグルと干し肉を買ってあの守銭奴二人組と合流する。おっいたいた。

「おーい!サルラー!(小声で)ボケナス~。」

ヒュン!と風を切り石ころが顔面めがけ飛んできた。あっぶな、鼻っ面にど真ん中だったぜ。

「じゃあ今日はどうすんだ?サルラ。」

「今度はこのダンジョンに行こうと思う。このダンジョンの主は疾風の隼、ファルコン。風を操る怪鳥よ。」

なんだその頭痛の痛みが痛いみたいな名前。中二病かな?

「で、そいつをしばきに行くのか?」

「まあできればだけど。じゃあ各自一度解散して装備を整える感じで。終わったらもう一度ここに戻ってきて。」

「「了解。」」

「ところでセイは買えるものあるの?お金ないのに。」

「ロード・オブ・ワイトの宝物庫からちょびっとくすねてきた。」

「「は!?」」

「なんでたんまり取ってこなかったぁ!?」

「あいつはもう死んだんだから全部持ってこれただろうが!?」

メッチャクチャにまくしたてられたので俺は、

「ちょっと良心が、ね。」

といった。せめてあいつが生きてることを悟られないように言った。

「嘘つけお前にそんなものg」

「そんなものはない(キリッ)。」

あ、つい本音が。

「まあセイのことだしきっとヘマでもしたんでしょ。」

「まあ十中八九そうだろうな。でいくら手に入れた?」

「まあ金貨10枚も持ってこれてたんだよね。」

ホントは20枚だけど。

「そんなに持ってきてたの?うっわ、悔しい〜。」

「まあその話は置いといてくれ。」

「じゃあ一旦解散して準備開始!」

まあ買うものと言ったら水筒とか弁当箱みたいなものとかだろ。あと正面で戦う時用に盾でも買うか。

というわけで〆て金貨1枚と銀貨一枚である。

タノは矢を補充してきたらしい。本人曰く自作だそうだ。サルラは新しいダガーと暗視のポーション。というかこの世界にポーションあったんだ。

「準備できたし、イクゾー!」

「デン、デン、デデデデン」(注意、これはバックミュージックです。)

「アンタが仕切らないでよ。」

というわけで道中はタノがすべての魔物を蹴散らしてくれたのでダイジェストで。まあ他と言ったらサルラが雑魚の魔物からとんでもないレアな素材を採れてずっと満足げな顔をしてるくらいか。

「さあ、最終戦です。」

この角を曲がればもうあの厨二病のクソ鳥がいるわけです。まあやることといえば一つ!

「とつげき〜!」

俺はとりあえず様子見の斥候兵として繰り出された。こき使いやがってぇ!しかし、飛び出した瞬間に前に進めなくなり、俺は粉々になって吹っ飛んでしまった。

「は?厨二病のクソ鳥風情がぁ!」

「たしかにこれはすごい風だね。なんか良いものない?」

「ここにちょうどよくセイが買った盾があるから盾持って進めば良いと思うよ。」

思わずこのアイデアに俺は「コッ(舌を鳴らす音)nice.」と出てしまった。自分で盾買っといてだよ?ばかみてぇ。

「じゃあタノ、がんばれー。」

「オメェも頑張んだよ。」

というわけで、タノ、俺、サルラの順で進んでおります。「さっすがタノ!後方援護だけじゃなくてタンクもできるとは。」

「褒めても今日の夜食しかでないよw。」

やった夜飯代が浮くぜ。

「あ、ついでにだけど2人に言いたいことがある。」

「なんだい?」「なにー?」

「死ぬ覚悟は良いか?俺は出来てる。」

「え?待ってそれどういう」

俺は肩と肘に水をかけて、

「ファイラ。」

と唱えた。それと同時に俺の二の腕が爆発し、肘から下があの鳥めがけて飛んでいく。俺の腕は俺の二の腕の爆風に引火し、鳥の目の前で爆発した。まあいわゆるロケットパンチってやつだ。

「風がやんだぞ!タノ!ぶちかましてやれ!」

「後でお前絶対殺す。」

そう言いつつタノは5,6本の矢を一気に放ち、両目、心臓、両足に突き刺した。10点満点!

「うーんやっぱ鮮やかだ。完璧に死んでる。」

「爆発で気絶してるサルラはそっちが持って帰って、僕はこいつを剥ぎ取ってから行く。」

「了解。」

こいつ俺より重いんじゃね?めっちゃ疲れる。本人に直接言ったら殺されるだろうけど。まああとは何事もなくダンジョンから出れました。チャンチャン。










天敵を瞬殺したことをお詫び申し上げます。

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