第六章 ダンジョンの報酬と密会
だいぶ空きまして申し訳ございませんでした。
「ところで、報酬ってどうなるんですか~?」
とタノに報酬をねだると、ピンッと軽快な音を発し、銀貨が飛んできた。
「え?これだけぇ?」
「おめえ俺らをぶっ殺しかけただろうが!反省と罰で報酬はそれだけだボケ!」
「それで妥当!アタシらを殺しかけといてその言い草はないでしょ!」
「で?なんぼ稼げてたの?」
「金貨十枚と銀貨一枚。ピッタリ分けられてよかったよ。」
「なぁにがぴったりだ!金貨3枚はよこせ!」
「消、さ、れ、た、い、の、か?」
「すいません。命だけはお助けを。」
「よろしい。その反省に免じてこれをやる。」
とおもむろにタノがポーチから頭蓋骨を取り出して。
「ビカビカビカン!」「ロード・オブ・ワイトの頭蓋骨ぅ~!」
と青ダヌキのようにポーチから取り出して150km/hで投げつけてきやがった。おっとタヌキじゃねえ、
タノキだ。頭蓋骨はもちろんデッドボール。
「それはドロップ品。アタイたちからのおすそ分け。」
まあどうせ売れなかったんやろなぁと思いながら、
「ところで宿って,,,。」
「その銀貨一枚があるだろ。」
「鬼かてめえら!」
「「爆弾魔が何を言う!」」
「すみませんでした。」
俺はとぼとぼとその場を後にし、安い宿に泊まった。もうつらかったので頭蓋骨に話を聞いてもらおうそうしよう。
「お前売れなかったんだろ、可哀そうに。俺も今とてもつらいんだ。助けてくれよぉ~。」
「助けてやらんこともない。」
「シャァァベッタァァア!」
「そんな驚くか?我アンデッドぞ?」
「確かにそうだわ。」
「お主、金がないんだろう?」
「ハイッ!ありません!」
「なら我をあのダンジョンに連れていけ。宝物庫の一部を分けてやる。」
「もちろんです。プロですから。ところで取り分ってどんくらい?」
「少しだが金貨二十枚は分けてやる。」
「カ~ミ~サ~マ~。」
「夜のうちに運んでくれ。その言い方はなんか既視感がある。」
というわけで俺はそそくさとダンジョンへ向かった。
そして主を失ったダンジョンはもうトラップもモンスターもない、閑散としたただの迷路だった。
最下層につくと、
「そこにあるローブを拾ってこい。」
拾い、手渡した途端、見覚えのあるいつものロード・オブ・ワイトが現れた。
「あとは指骨認証で開く。」
「なんか近代的っすね。」
俺が言ってると、グゴゴゴと扉が開いた。そこにあったのは金銀財宝、ではなくしっかりと整理され、どこに何があるかすっごいわかりやすい箱の数々があった。ナニコレ便利!
「この小箱が金貨20枚セットの箱だ。受け取れ。」
「いやあすっごい整理上手なんですね。」
「暇だったからな。」
「最下層って人こないんすか?」
「いや、部下のジェネラルワイトがすべてぶっ殺してくれていたからな。隠居生活中だったわけだ。」
ほんとにおじいちゃ、ゲフンゲフン王様みたいだったわけだ。
「じゃあなんで出てきたんすか?」
「外の空気吸ってたら戦ってたからちょうどいいと思ってな。」
なるほど、そういうことか。やっぱじいちゃゲホッゲホ今日はたんがよく絡むなぁ。
「では、また会おう。自己爆裂魔法を使う旅人よ。」
「したいわけでしたんじゃないからね!?」
あとはこっそり宿に戻り、俺は幸せな眠りにつ,,,ベッドが硬えよぉくそがぁ。
ロード・オブ・ワイトは出オチではございません。ご了承ください。