第五十九章 消滅
「天にまします我が主よ、我に仇なす者どもに制裁を。」
ロードさーん!早く来てくれー!
「まだ...まだどうにかなるはずだ...!」
と突撃していくレヴィアタン。
「間に合わない!もっとジブンが早くロードさんに出会っていればこの状況をどうにかできる魔術を学べたのかな...」
「もっと美味しいもの食べたかったぁ~!」
「その通りですぅ~!」
「せっかく貯めた老後資金、使いたかった~!」
「ああ、せめて恋に焼かれて死にたかった...」
「もう寝よ...ZZZ。」
「こんなところで死ぬの!?アタシはまだ死にたくなぁい!」
さて、俺はもともとなかった命だしどうでも...よくねえわボケ!せっかく面白くなってきたのに!
「新しい体作っておくか。」
タノぉ!てめぇはずるいなぁ!コンティニューがあんだから!
「うぁぁぁぁ!」
と叫び、渾身の力を拳にためて走り出すレヴィアタン。好きな女の子の前だし、最後までよく頑張ったと思うよ。天国で結ばれますように...
「悪を消し去れ!ソウル・パニッシュメント!」
.ああ、まばゆい光に包まれる...天使が...俺の身体を持ち上げてゆく...とりあえず遺書と、遺産相続用の書類と、父さん母さんへの手紙...はもう書いてあるからポストに投函しに行こう。親不孝者でごめんなさい...ああ、俺の身体がどんどん下へ降りていくよ...え?なんで?
「うわぁぁ!あ...生きてる。」
「あ、あれ?何で?」
と動揺する骨吉。こんなことできるのはあの人しかいないよね!
「蘇生が間に合ったようだな。」
「ロードさん!」
「遅いんだよ!」
「先生!」
「うらぁ!」
『ゴスッ』
あ、顎に拳がクリーンヒットした。
「ぎゃぁぁぁ!いったぁぁぁ!」
「アタシ...生きてる...?」
「生きててよかったぁぁ~!」
「またタノさんの美味しいもの食べれます~!」
と抱きしめあってる食いしん坊二人と痛いのをもらった骨吉が泣きわめいてる。
「最悪な死に方を回避できてよかった。これでまだ恋を楽しめる!」
こいつは戻るまでが早い。あ、骨吉が何とか立ち上がった。
「へ?あ?え?先輩...?」
想像通りの反応だな、いないと思ってたからそりゃ怖いだろ。
「威力と範囲は申し分ない、呪文もつっかえずに言えている。」
と眼鏡をかけ、スコアボードらしきものにチェックを入れながらロードさんが骨吉に近寄る。
「しかし!展開から発動までが遅い!時を止められたら逃げられるだろう!」
と意味わからんことを言いながらロードさんが骨吉の頭蓋骨を殴る。
「あ痛ぁ!そんなことできるのは先輩だけですよぉ!」
できるんだ...
「できるぞ。」
うぉっ!心を読まれた。いっそのこと頭ん中で話そ。ところでなんでさっきまで隠れてたんですか?
「こいつの魔術の技術のテストのためだ。威力まで見なければ意味はない。」
あ、そっすか。そのために俺たちは一度死んだんですねぇ~。とたんにロードさん顔面蒼白!(もとから白いけど)
「死ぬ前に止めたはずだぞ!」
「いいや、さっき『蘇生は間に合ったようだな。』って言ってましたよねぇ~。」
「それはだな...そうだタノ!こいつらでまたラーメンを作ってくれ。」
逃げやがったこの魔術オタク人体模型。そうだ!
「せっかくだしちょっと味の違いが知りたいのでロードさんも出汁、とられてくれません?」
とたんに目が輝く食いしん坊コンビとマモンとタノ!
「食べてみたいです!」
「私も私も~!」
「あのラーメンが、さらに美味しくなるんですか...!?」
「やってみたい、師匠の味に近づけるかな...」
逃げる準備を進めていたロードさんを見逃さず、
「テレポート!」
「逃がすかぁ!」
逃げられる前に魔法陣に入り...俺も一緒にテレポートするのね。まあいい。
「あ、戻らないとみんなに一度見殺しにしたのバラしますよ。」
「...わかった。」
とロードさんは観念して、俺と一緒にみんなのところに戻るのであった。




