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第四十五章 獣人って習性が獣か人間かで分かれるよね 

「へぇ...これは煽りか挑発と捉えていいの?この眠りのプロフェッショナルである私にこんなチンケな膝枕を差し出すなんて。」

まあごもっとも。

「寝てみてください、目の前の寝具を試さないなんて眠りのプロフェッショナルの名が廃りますよ。」

あれ?こいつこんなに切れる奴だっけ。うまい挑発だなぁ。そしてタノがクラウチングスタートの体制に入った、逃げる気しかないぞこいつ。

「なら試してあげるよ!あなたの膝枕を!」

※注意。()内はベルフェゴールの心の声でお送りいたします。

(うわなにこれ柔らかっ!暖か!でもどっかひんやりしてて気持ちいい~)

「どうですか~?」

ナデナデしながら寝かしつけてやがる。ちゃっかりしてるというかなんというか。

「ま、まあいいんじゃない?」

「多分かなり効いてるわね。」

「じゃあこれを、じゃーん!トーレンさん手作りのタオルケット~!」

手で作ってんのかなぁ?コレ。生み出してるに近いと思うけど。

「あれにはかなり濃密な魔力が込められている、売れば数万でも買う人間はいるぞ。」

トーレンさーん!これ300枚くらい作ってくれ!売るから!

(魔力が!魔力が包み込んでくる!安心する~。)

「まだ寝ませんか、それなら!」

お、何すんだ?延髄切りか?チョークスリーパーか?

「♪~♬~♪~。」

おお、子守歌か、おそらくこいつの生まれ故郷の奴だろう。ちょっと眠くなってきた。

「まずい!全員このポータルの中に来い!」

「は!?なんで?寝ようとしてたのに!」

「寝るのはあの悪魔だけでいいはずだ!あの歌声には無意識のうちに魔力が込められている!」

そんなやべえ技持ってたのかよアンナ!あぶねぇな!意識持ってかれるとこだった。

「アンナは何か魔力に関する才能があるね。」

「無駄口をたたいてないで早く入れ!」

俺、今までで一番必死なロードさん、タノ、眠そうなマモンは何とかポータルに入ることができた。あれ?サルラは?

「いないだと?確認しなければ。」

と、ロードさんはおもむろに鏡を取り出し、手をかざす。そこにはさっきまでいた森と、気持ちよさそうに寝てるベルフェゴールとサルラがいた。

『♪~♬~♪~。』

『すぴーむにゃむにゃ。』

『ふにゅー、ふにゅー。』

「アイツはいつまで寝れば気が済むんだぁ!」

「落ち着け、セイ。」

ぶっ殺してやるぅ!眠気も吹っ飛んだわ!

「では、そろそろ声をかけてやるか。」

と鏡の右下のボタンを押してしゃべった。

『女騎士よ、そろそろいいのではないのか?』

『はっ!そうですね、起きてくださいってば。』

『ふにゃっ!寝てた?』

『むにゃむにゃ、朝ごはんできたの?』

ポータルでアンナの所に戻り、とりあえずサルラに拳骨を入れる。

「痛っだぁ!」

「おめーは朝から晩までグースカグースカ!」

「ひぃん!」

「女の子ですよ!そんなに厳しくしないでください!」

「こいつを女と見たことがねぇ!」

「落ち着け、セイ。」

もう一発殴って落ち着きました。

「アンナちゃん、だっけ。」

「はい!アンナです!」

さあ寝心地はどうだったのか?許されたのか?

「撫でてもいいからさ、たまにここに歌ったり膝枕しに来てくれない?」

と、照れながら言う。やっぱケモはよい文明だ。ってこんなセリフ入れんな作者!ケモナーだと思われるじゃねぇか!

「いいんですか!?ぜひ!」

こっちもまんざらじゃなさそうだし、許されたみたいでよかった。

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