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第三十七章 ようやく終わった里帰りともう見てらんない茶番劇

その日は夕食もごちそうになり、泊めてもらえた。いやぁ、夕食は(サルラ以外は)食いきれないほどのフルコースだったし、ベッドが低反発超えて無反発だったなぁ。もうずっとここにいたい。

「そんなこと考えてないで帰るよ。」

「お前はエスパーか!」

「作者が作ったものだから知ってて当たり前だ。まあネタバレにならんことしか教えてくれないけど。」

「何回か聞いてるけどさぁ、作者って何なの?」

「私は初耳です。」

おい、うまくごまかせよ。の視線をタノに送る。

「この世界の脚本kムグッ!」

「こいつの師匠だよ、料理と弓のね!」

こいつそのまま言う気だったのか!油断ならんなぁ。

「へぇ!お師匠さんなんですか!その人の料理はタノさんのより美味しいんでしょうか?」

こいつは変わらんなぁ。

「次のダンジョン探しに行きましょ、時間がもったいないわよ!」

「あぁ、わりいわりい。行くか。」

何かアンナが言いにくそうな顔してる。

「(小声で)タノ、アンナが何を思ってるか聞いてくれ。」

「ネタバレになるからダメってさ。」

Oh...重要なことだった、まだ何か隠してんのか?ああ、もう考えるのもめんどくせェェ!

「言いたいことあんだったら言ったらどうだ、アンナ。」

「!!!」

「どうした、言えよ。」

ようやくアンナが重そうな口を開いた。

「実は、トーレンさんが私のウソのせいでトラウマができちゃったそうなんですよ。」

「HA?」

「ん?」

「え?」

「そばにいてくれないと嫌われたと思ってしまうらしくて。」

メンヘラかぁ!会いたくて震えてんじゃねぇか!

「つまり?」

とタノが聞く、まあおおよそわかってはいるけど。

「私、皆さんの旅についていけません。」

まあそうなるわな。そこでご主人とメンヘラが登場!

「お嬢様!」

「あとは御覧の通りです。」

トーレンがアンナの背中にしがみついてる。抱き着いてるに近いか。

「止められなかったよ。」

とご主人が一言。まあ一応神だから無理に決まってた。そこでタノ、何かをひらめく!

「じゃあ一緒に旅に連れてい、」

「却下です。すっごい強かったとしても邪魔だしうっとうしいです。」

後ろに本人いるのにそんなこと言うなや。ほぉら泣きそうになってる。

「嘘ですよー嫌いじゃないですよー。」

と棒読みで言いながらトーレンの頭をなでる。トーレンがすっごい嬉しそうにしとる。何か可哀そうになってきた。

「確かに厄介だね、気が休まらなさそうで。」

「というわけで今までお世話になったのに途中離脱となってしまい申し訳ございません。」

とアンナが深々と謝る、それと一緒にトーレンも深々と礼をする。この野郎...あ!いいこと思いついた!

「アンナ、ごにょごにょ。」

「なるほどなるほど。」

「では、どうぞ!」

アンナが覚悟を決め、髪を結ぶ(もともと結んであったのを団子にしただけ)。

「トーレン。」

トーレンも何か察したらしい。目をきりっとして、頬を赤らめる、多分こいつの想像してるものとは違う。

「私は大義のためにしばしこの場を離れる。」

「え?何で私から離れていくんですか?」

「世界を救わねばならぬ、魔物が近ごろ増加傾向にあり、その依り代を滅さねばならないのだ。だが心配するな、私は必ず戻ってくる。あなたへの思いは変わらずな。」

そして熱い抱擁、の後ロードさんのワープゲートで俺たちは一瞬のうちに消えた。呆然とするメンヘラを残して。

「疲れましたぁ。というかこんなことしてまたトラウマになったらそうするんですか?」

「気にするな、あの雑草はお前がいなくなったとき、何かを理解したかのように微笑んでおったぞ。」

「つまりこれで長い間戻らなくてよくなったわけだ、解説するとお前を愛し、信じているトーレンはアンナの言ったことを信じ、帰りを待つヒロインになる。と俺は考えた。よってアンナ、お前には主人公ムーブをしてもらったというわけだぁ。」

そしてワープが終わってからようやくアンナは、

「なるほど!だから口調を変えろと言ったのですね!」

と言い、納得した顔をした。サルラはずっと首をかしげていたせいか翌日寝違えて動けなくなっていた。

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