第二十七章 序列
「ロードさーん!」
俺は声高らかに最強の骸骨の名前を呼んだ、瞬間にもう目の前にいた。
「何か用か、冒険者よ。」
「ちょっとそこの骸骨があなたのマネをしてるっぽいので呼んでみました!」
そんなやり取りをしていると、骸骨が振り向いた、うざそうにね。
「お前、何をしてい...え?先輩?」
え!?先輩?訳が分からないよ、スケルトンと骸骨は別種族じゃなかったのか?
「おお!骨吉じゃあないか!息災か?」
「は、はい、おかげさまでここでダンジョンのボスをやらせてもらってます。」
どっちにしろロードさん>>>>>健気な骸骨(骨吉)ってことか。
「ところで、そこのスケルトンたちはお前の手下か?」
「ちがうぜ、俺たちは雇われてるんだ。そこの弱っちいやつにな。ところで、アンタがうちの雇い主より強いのか?そんなふうには見えないけどなぁ?」
やめろやめろっ骨の兄!そんな煽ったらワンチャン骨粉にされるぞ!
「ほう?よくそんな口をたたけるな?煮込んでやったことすら覚えてないのか?」
とたんに骨兄弟の顔が青ざめる(青ざめる皮膚ないけど)。
「「すみませんでした。」」
「いいだろう。まあその冒険者たちは我の友人でもある、今回は逃がしてやってくれないか?」
「もちろんです!安全にお帰りください!」
俺らは笑いを必死にこらえながら帰路についた、そしてダンジョンから出た瞬間我慢できずに吹き出した。
「あーっはっはっはっは!」
「ふふふ。」
「あー笑える!すっごい面白かったわ。」
「なんかかわいそうでしたね。」
一名笑ってないものもいるが、ほぼ全員抱腹絶倒!
「今まで偉そうにしてたのにロード呼んだときのあの顔!ああ、何度思い出しても笑っちゃうわw。」
「しゅんとしてましたね。」
そんな笑い話をしていると、ロードさんが戻ってきた。
「いやぁ、あ奴もまだまだ未熟だなぁ。ちゃんと魔術を教えてやったのに、使おうともせずに戦意喪失しおって、本当に口だけは達者な奴だ。」
「いやぁ、来てくれて本当にありがとうございました!お礼に料理をふるまうので好きなものをリクエストしてください!」
とタノが言うと、ロードさんは少し悩んだ後に、
「またあのラーメンが食いたい、出汁は用意してきた。」
と、後ろでに持っていた骨兄弟と骨吉を掲げた。
「了解です!では3分で煮える鍋を用意して、アンナ!押さえつけ頼む!サルラはチャーシュー切っといて!」
そんなテキパキと準備をこなす俺たちを見て、骨吉は何が始まるのかとオロオロし、骨の兄は覚悟を決めた顔してるし、弟の方は絶望の顔つき、この後この3骨に何が起こったのかは言うまでもなかった




