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第二十六章 骸骨の王(笑)

俺たちはタノを囮にし、子のダンジョンの最下層へと向かった。

「多分ここにボスがいる、この階妙に広い部屋一つしかないから。いなくなってしまったタノの弔い合戦よ!」

「死んでねぇよ!?多分。」

まあご冥福だけ祈っとくか。そしてこんな骨だらけのダンジョンだったんだ、ボスはそりゃもうきっと...

「何か偉そうなスケルトンがいるわ。」

ほーらね、やっぱりそうだ。

「どうします?」

俺とアンナがデコイになり、その隙をついてサルラ背後に回ってザクッ!よし、この手で行こう。

「やいやい、アンタがここのボスか?」

「いかにも。俺、いや我こそがこのダンジョンの主であるロード・オブ・スケルトンだ!」

すっごい既視感、なんかキャラ無理して作ってる感あるけど。

「じゃあ責任者のお前に言うけどなぁ、ここまでのスケルトンたち、みぃーんな骨のあるやつらには思えなかったぜ。」

ちょっとジョークも交えつつ煽る、するとちょっと苛立ったのか、

「そんなわけ!いや、当たり前だろう。奴らは我の従順な駒であり、皆我よりも何倍も弱いわ。」

たまに素が出てるのちょっとかわいいなこいつ。憎めない敵って感じ。そんなことを考えてると向こうから、

「どうした?怖気づいたのか?なぜ向かってこないのだ?」

と言われた。

「やってやろうじゃねぇかこの野郎!くらいやがれぇ!」

と、俺はとびかかる。しかし、俺が攻撃するのではない。後ろのサルラが…

「たしゅけてぇ~。」

と泣きそうになりながら宙づりにされてる。罠くらい探知しろよ!盗賊だろ!そして思考時間0.1秒ののち、

「まいった、降参だ。」

と俺は高らかに宣言した。

「早っ!おっと失礼、恐ろしく速い降参。我でなければ見逃してしまうな。」

「諦めないでください!サルラさん捕まってるんですよ!」

「アンナ、よく聞け。」

「はい?」

「この世には、仕方ない犠牲というものがあるのだ。」

「ふざけてないで助けますよ!」

と、俺は頭をボカリと殴られた。(ポカリじゃなくて一段階上のボカリ。親父のげんこつくらいの痛さってかんじだぞ。)

ああもうやぶれかぶれだ!でりゃぁぁ!と突っ込もうとしたが、それよりも先に、

「どけてくれぇぇぇ!」

タノが猛スピードで突っ込んできた。何なら後ろから何かしらの粉を被った真っ白な骨兄弟が走ってくる。

「おめぇなんてもの連れて来とんじゃぁ!」

「仕方ないじゃないか撒けなかったんだから!って、ロードさん?」

「まったくの別物。そしてキャラを頑張って作ろうとしてる健気な奴。」

その情報を聞くと、タノが怪しい笑みを浮かべた、何か思いつきやがったな。

「本物のロードさん呼ばない?」

その提案に俺とアンナは二人そろって言った。

「「その手があった!」」

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