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第二十三章 ありがとうデコイ、そしてさようなら

「捕まったってどうすんのよ!」

サルラが俺の胸ぐらをつかんでうわっぷうわっぷ、やめんか!

「おおおちつけ!本来の目的は達成しただろ!」

「あ、ほんとだわ。」

こ、こいつけろりとしてやがる!まあいいや、クレイ・デコイの真の能力を見せてやる!

「秘技!落ちてる銀貨で花笠音頭!」

うまいこと変形してスケルトンの手から抜け出し、形を整えクレイ・デコイがあたかも花笠音頭を知ってるかのように華麗に踊る。俺も踊り方を知らんのに!

「お!こいつ踊り始めたぞ!いいぞもっとやれ!」

スケルトンたちはつられておどっている!

「クレイ・デコイはすでに自らを爆弾に変えている。点火!」

「ボカァァン!」

うぉう!意外と強かったな!スケルトンども全員白目剥いて(剥く目ないけど)ぶっ倒れてやがる。

「今のうちだぁぁ!」

戦わずに俺たちは下の階層へと向かった。

「多分後2階層くらいね。」

「そうだと助かるけど。」

「前方に敵影発見!」

「了解!」

うーんタノはさすがノリがいい。それにしても骨のくせに禍々しいローブなんか着ちゃって、ただのスケルトンなのに。名乗ってくれる行儀のいいやつかもしれんから聞いとくか。

「誰だお前は!」

「ばれてしまったか、まあいい。私は!」

あれ?本当に名乗ってくれてる。そんなら聞こうか。

「地獄からの死者、スパイダーボーン!」

と、なんか既視感のある名乗りと同時に後ろから何かが飛んできて、サルラの後頭部に命中!

「あたっ、なにこれ?ジャムパン?」

すごい再現度だ!まさか効果音(空耳)まで出すとは!おまけにこのジャムパンがうまいときた。後ろでサルラがジャムパンかえせと騒いでいるが食ったもんは仕方ない。

「冗談はさておき、わたしはサモンズ・スケルトン、ところでお茶でもどうかな?」

「ズコック!」

と俺は盛大にずっこける。

(先ほどモビルスーツが出てきておりました。訂正します。正しくはズコッ!です。)

「じゃあお言葉に甘えて。」

タノが着席して、お茶に手を伸ばして、飲んで、その場を去ったその時!…って遅いわ!

「行け!召喚獣どもよ!」

「あ、お茶美味しかったです。ごちそうさまでした!」

「わ!ワンちゃんに猫ちゃん!かわいい~。」

案の定俺とサルラはもうその場を去っており、タノには逃げられ、肝心の召喚獣はアンナにデレデレであった。

「うん、やっぱりこういうことは俺には向いていなかった。地上でカフェでも開こうかな。」

虚空を見つめ、一人残された人骨はそうつぶやいた。

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