第二十一章 ちょっくら新しいダンジョンまで
あのダンジョンのお宝背負ってタノったらもうゴキゲン。何言っても許されそう、何も言わんけど。
「フンフフンフ~ン。いやぁ、あれ以上の大収穫はもうこれ以降ないよー。」
「まあどれもアーティファクトか!って言いたくなるようなハンドメイドの一点物だったしね。」
「なんか武器としても使えそうなものもありましたし、あの人鍛冶屋になったほうがいいんじゃないですかね。」
「ホンットどれも高そうだったよなぁ、ところで次どうする?」
そう聞いたらサルラがにやりと笑って、
「ここから徒歩五分の所にあるダンジョンよ!主にスケルトンがいるそうだけどまだ一番下まで行った探索者はいないみたい。お宝ありそうでしょ~。」
と言ってきた。あの骨兄弟と骸骨の皆様が脳裏によぎる。
「その前にちょっとお風呂とか準備とかのために戻りましょ~。お風呂とか入りたいですし。」
「アンナの言うとおりだ、今日は休んで明日に行こう。」
「ま、そうよね。」
「ひとっ風呂行くか!」
風呂はカット。え?見たい?そんな表現力は俺にない!というわけで宿です。
IN男部屋。タノは薄ら笑いながら包丁を研いでる、怖い。
「タノ及び作者ってさぁ、どうしてこの世界に来たんだ?」
と、その怖い笑いを収めるべく聞いてみる。
「まず君を作った。しかし、すっごい頼りなかった、だから来た。」
「少しは信頼しやがれ!」
「少しも信頼してなかったらこうして一緒に旅してないよ。」
「「エヘヘへへ。」」
「じゃねぇ!少ししか信用してねぇってことじゃねぇか!」
「ああそうだよ!ちょっとしか信頼してなくて何が悪い!」
グチグチネチネチギャーギャーワーワー以下略。不毛な争いになっております。
IN女部屋。
「えっと、これは持ってく、これは置いてく。」
ブツブツとサルラさんが何か言ってる。
「何してるんですかっ!」
私は抱き着きながら聞く。
「ぴゃっ!なんだアンナかぁ、相手がスケルトンだとわかってるからそれの対策を練ってるのよ。前痛い目会わされたからね(前の肝試しのことである)。」
「ちゃんと用意周到なんですね。いっつもへましてるように見えますけど。」
「うっさい!あのサツマイモめぇ!新参メンバーに悪い印象を植え付けやがってぇ!」
あれは私もびっくりしたなぁ。美味しかったのもまた。
「ふふっ。でもそれがサルラさんらしいですよ。」
「ああもう!ホントにぶっ殺してやる!」
「もう食べちゃってますよ。」
「あ、ほんとだわ。あーあ、やんなっちゃう。」
こうして夜は更け、朝になる。




