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第十三章 振り返りと出会い

「ただの肝試しのついでだったがまさかこんな戦闘になるとはな。骨が折れたぜ。」

「骨が折れた、と言うよりか骨がバラバラになった、と言った方がいいかな。」

冗談を交える余裕があるんだなこいつは、羨ましいぜ。

「もう二度とここには来たくないわよ!ああもう!死ぬほど疲れた!」

おうおう、死にそうなくせに叫ぶ元気があるじゃあないか。元気で何より。

「なら僕の残しておいたケーキを食べなよ。」

うーん言い方がアンパン〇ンのそれ。

「は!?なにこれすごっ。どこで買ったの?」

「作ったよ。肝試しの間に。」

「へ?は?え?」

驚きとおいしさと自分がいない間にこんなうまいものを食ってた恨みと怒りで脳がオーバーフローしてら。

「そんなに僕らだけで食ってたのが悔しい?」

「違う!人が倒れてる!」

あ、その驚きも同時処理してたのね。そりゃ混乱するわ。

「とりあえず救急車呼べぇ!」

「あるわけないでしょ。とりあえずロードさんに助けを求めよう。」(※ロード=ロード・オブ・ワイト)

うーん極めて自然なツッコミ、俺でなきゃ見逃しちゃうね。ところで実質救急車兼何でも屋兼戦士ってすごくね?ロードさん。

「なんだ、またあいつらが現れたか?」

「いや、そこで人が倒れてて!おそらく聖騎士!」

というわけで現場に急行。助かるといいけど。

「ふむ、外傷も、それといったデバフも呪いもない。おそらくこれの原因がわかった。しかし我には治せぬ。」

え?ロードさんが治せないものなんてあるの?

「じゃあどうすればいいの?これ。」

「タノならば治せる。」

「「「えぇ?!」」」

「僕がですか?」

つまり王子様のキスってわけだ。

「こ奴が倒れている原因は……空腹だ。」

ドテッ!ズデン!ドシャーン!

「腹減ってるだけ?!人騒がせだねぇ!」

うーん盛大にすっころんだ。そんなバカな!と言いたい気持ちを全員ぐっとこらえて料理開始ぃ!

まあ行程すっ飛ばすけど。タノは残ってるスケルトンスープで簡単な粟米湯(スーミータン)(簡単に言うとトウモロコシ入り中華スープ。)をこしらえ、皿に取り分けようとした次の瞬間。

「ガバッ!ズズズズズッ!カランカランッ!」

「え?」

「は?」

「ん?」

今起こったことをありのまま話すぜ。俺たちの目の前には寸胴に入った6人分くらいはあっただろう粟米湯があった、しかしそれが小気味良い音とともに空になり地面に転がっていた。何を言ってるかわからねーと思うが、おれも何が起きたのかわからなかったッ!

「ごちそうさまでした!」

「「「起きたぁぁぁぁ!」」」




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