◆◇3◇◆
「え・・・・・・?」
私達は、すべての事をお母さんから聞いた。
ここは、お城の中で、どうやら、私達双子は元々、コチラの世界の住人。
そしてお母さんは、その中の一つの国を統べる王女だと言うこと。
私達はその時期王女候補で、私と舞以外にも候補はいて、その人たちを含めて戦わないといけない事。
私達は生まれつきに、コチラの世界で発揮できる力を持っているということ。
王女は、神の称号、『アリス』の名前をもらえるという事――――――。
『アリス』になるには、それに使える『ナイト』が必要で、その候補が悠と言うこと。
悠は今、別の部屋で、今のナイトから説明を受けている。
そして、一番の問題は――――――。
「私と、舞が、戦う――――――?」
「そんな事、出来ないよお母さん!」
舞が泣く。
私はただ、何も出来ずに立ち尽くすだけ――――――。
「いらないから・・・・・・」
「織・・・・・・ちゃん?」
お母さんが哀しそうな目で私を見る。
「そんな地位要らないから! 要らないから舞と戦う事だけはしたくな・・・・・・」
「織ちゃん!」
私の言葉をかき消すかのように、お母さんは叫ぶ。
はっとすると、舞はもちろん、お母さんも泣いていた。
「そんなこと言わないで・・・・・・それはこの世界のルールに反するの。いい? アリスになりたい人はこの国以外でも沢山いるの。そんなこといったらその人達から」
その次に出てきた言葉は、私の想像を絶する言葉だった。
「殺されるわ――――――」
殺される?
ころされる、コロサレル――――――。
私の頭の中に、その言葉が渦を巻く。
「いい? 織ちゃん、舞ちゃん。貴女達は、私よりも強大な魔力を持っているの。だから、きっとすぐに命を狙われるわ。だから、私の知り合いに先生をしている人がいてね? その人に、教えをつけてもらうから」
お母さんはそれだけ言って、部屋を後にした。
「織ちゃん」
「舞・・・・・・私達、これからどうやって生きていくの?」
「分からないよ・・・・・・」
そのとき。
目の前の扉が開き、悠が入ってきた。
「悠真・・・・・・」
舞が安心したように呟いた。
「俺も何か説明受けた・・・・・・」
悠真も・・・・・・。
何か嫌な予感がする。
「俺さ・・・・・・
時期ナイトなんだって」
やっぱり。
私の予想が当たった。
「で、何か着くアリス、織姫か、舞か、ドッチか決めろって・・・・・・」
コレは予想外。
舞も驚いた顔をしている。
私はその空気に耐えられなくて・・・・・・。
責任なんて取れないし、行宛も無いのに、言ってしまった。
「悠、舞のところについてあげて」
私は、そのまま部屋を出て行きく。
「え・・・・・・! 待てよ! おい! 織・・・・・・」
「待って!」
「え・・・・・・? ちょ、舞、お前何言って・・・・・・」
「行かないで、悠・・・・・・」
私は、ドアに張り付いて二人の会話をここまで聞いて、お城をでた。