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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

うちゅう人の独り言 戦争疑似体験

作者: からし

戦争知らない子供なのに、実際は、毎年見ている体験している戦争の悲劇

終わらない戦争、何処に誰が、何のために見せているのだろうか?


 時期になると、戦争の記憶と体験のフィードバックが、わたしの身体にあざとして、表現される。

 終戦記念日の2週間前、腹部からの出血、2センチから4.5センチ程の並んだ、あざ、右下腹部から右脇腹までの縦列、どう見ても、機銃掃射きじゅうそうしゃ傷跡きずあと



-------------------------------------------------------------------------



 わたしは、現在、或る企業の営業マン、軍事産業ではなく、広大な土地の測量を請け負う。

 

 本日は、とある山間の土地を見分、実際の登記謄本とうきとうほんと照らし合わせ中。

「これって、実際より少ない表示が、されていませんか。」

 

  この土地と深い関係にある上司は、資料片手に、振り返りながら、「あぁ、そこに、昔、湧水と池が、在ったから、その分だろう、今は、そこ、足元の止水栓、池は、だいぶ前に埋めたって聞いたなぁ。」


  足元を確認すると、確かに止水栓が、在った。

 「池、ちゃんと埋めて葦の儀式遣ったんでしょうねぇ。」


 「さぁな、遣らなきゃ、不幸が舞い降りるってか。」あきれがちに、笑いながら。


 「でも、しなければ、本当にまずい事が、起きますから。」至って真面目に答える。


 「神道だって言っても、まだ続いているのか、それと、わざわいがあるって、信じているのか?」

 

 「実際、うちの爺様は、まだやっていますよ。」大真面目。

 

 「何も無ければ良いですけど・・・うっ、何で、わたし?」脇腹に一寸刺す痛み、手で押さえて、しっとり生ぬるく濡れてる。

 「どうしたんだ、その脇腹、血が出ているじゃないか。」上司の驚きの声と、周りの測量士に「早く、医者、救急車の手配をしろ」と、携帯電話、山間部で、電波の状態が悪い、まぁ、当分来ないだろう。


 わたしは、血の様なモノに濡れる、腹部を触るだけではなく、見て診ようと、上着とワイシャツを脱ぎ「患部の痛みは、少ない、出血有無の確認、痣」ひとつひとつ、確認した。


「「「何だ、これ」」」上司と周りの者が、傷跡を見て驚きの声を漏らした。


「何時、何処で、誰に撃たれた?」、「こんな状態で、痛くないのか?」、「血だよなぁ」「これじゃぁ、出血多量で、死んでしまう。」「機銃何て、この時代に無いのに。」


 何処をどうしたのか、救急車が到着、消防車とパトカーも来た、「仕事現場からの依頼でしたから、事故の可能性を含めて、来ました。」との事、のちに労基署も来るとの事、大げさになってきた。


 閑話休題-------その一

 実際、工事現場で、救急車を呼ぶと、警察と消防と労基署が、セットで、やってきます。

 閑話休題-------終わり


 「とりあえず、レントゲンも取らせて頂きましたけど、どこも悪く無いようなので、お帰り頂いても結構です。」、診察室のパソコンの画面を見て、マウスを操作しながら「痣、また出てきましたね、今回は、量が多かった、との事でしたので、心配したんですよ。」と、主治医の先生。

 「まだ、あのリアルな夢見ますか?」と、先生。

 診察室の椅子に座って、先生に向かって答える、「はい、時期ですから、身体に衝撃すら発生します。」

 

 8月の終戦記念日、わたしにとっては、まだ、終わらない戦争。

 

 どうしたら、夢見が、終わるのか、それとも、割り切らないといけないのだろうか。


夢見は、悪く無いが、夢と現実の区別が、付きにくい、現実の仕事と夢の仕事が、分かりにくい。


 ―---- ゆめそれとも -----

 

 「あっづい、何なんだこの暑さは、やぶ蚊の大群、足がとられるガジュマロの根」黙々と行軍する集団

 「そこ、無駄口は、たたかない、規律を守れない者は、前線送りだぞ。」

 「すいませんでしたぁ~行軍続けさせて頂きます。」

 「もうすぐ、野営地だ、気を抜かずに進むぞ。」

 「はい、隊長、全員目的地は、もうすぐだぞ、気合を入れろ」

 

 ---------------------------しばらく、黙々と続く行軍----------------------

  

 やがて、木々の間から船のマストが、見えてくる、行軍隊の後ろから漏れる安堵の声「おおっ着いたぞ」

 と、突然の閃光、同時に砲撃音、続く爆裂音、船のマストが折れ、船は大破轟沈。

 続く上空からの爆裂音、「空襲だ、下がれ、下がれ。」

 がちゃがちゃと装備を鳴らしながら、這う這うの体で逃げていく、「この分では、後ろからの追撃もあるかもしれない。」と隊長「全体、左に回れ、挟撃の裏をかく。」副隊長の号令。

 全軍が、回れ右をして、入江の方へ駆け出す。

 曹長が、先行して、索敵していた。

 「ここで、止まれ、右側に敵」両手を開いて、行軍を止める。

 「あと、もう少しなのに」誰かとなく、声が聞こえる。

 息が、上がりかけている、「心を静め、呼吸を整え、息を吐ききる、気持ちを切りかけろ!」と隊長。

 「あのブッシュに逃げ込めば、助かるぞ。」何処からか聞こえた、此の声に、全員が、走り出す。

 右には敵が、居る筈、しかし、機銃掃射は、左から浴びせられた。。。。。。。。


 

 気が着いた、此処は、ブッシュの中、左腕を引っ張られながら引きずられた、誰に、友軍ともに、わたしの右手は、肘から先が無い、左足は太もも中から下が欠落、右足は、付け根から無い、右わき腹に銃弾の跡 血が、止め処なく出ている。 頭は、確認できない、教えてくれない、濡れているが、スウスウする様な感じがする。ヘルメットの紐が、無い、周りから「何で、生きている、あの状態で」と、聞こえた。

 痛みは、体中暑過ぎて、わからない、故郷くにの井戸の水でも頭から被りたい感じがする。

 友軍ともが、何か言っている、「何所かに何か言い残す事は無いか?」

『えっ、未だ、戦えます、手足は無くなっても、大和魂は、在りますから。』と、私は言った心算こころづもりであるが、実際には、「ごっ、ごごっ、ごぼごぼごごっ、ごぼごぼごごぼっごぼ、ごぼごごごぼは、ごぼごぼっ」って、聞こえたらしい。

 血で、口の中がいっぱい、血が吐き出せない、首が、横に曲がらない。

『何で、動けないの、未だ、頑張りたいのに、まだ生きているのに、死って、なに?』

 友軍は、「大和の英霊は、この地に残す、いずれ取り戻した、暁には、祀り上げる事を約束する。」と、言って、動ける者を連れて、撤退していった。

取り残された、取り残された、取り残された、動かないから、動けないから、いらないから。

『悔しいなぁ』『『『『『『生きて帰りたい』』』』』』で、ブラックアウト


―-----------------夢かな----------------


心の痛みのある夢、身体も痛い、不思議な事に、涙があふれている。毎年の行事

わたしの戦争体験は、永遠に続く。


本当に、誰の戦争体験なのだろう?

この体は、戦争知らない子供のはずなのに。

現と現実、どちらが本当なのか分からなくなる。

体験談です。

Maybe

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