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俺と、怪化と、アルタズム  作者: 藤山福徳
6/7

小鬼

洞窟に入り、まっすぐ進むとすぐに階段が見えた。

ここを降りると、もう怪物が蔓延する世界だ。

思わずゴクリ、と息を飲んでしまう程に緊張している。

心臓の音が体中に鳴り響いている。


(よし。)


と、心の中で決心し、階段を下りていく。


(意外と明るいな)


ダンジョンの1階層は完全攻略されているということもあり、思ったよりも明るくなっている。

石のような壁でできており、ヒンヤリとしている。

少し進んでみると、まだ怪物は出ていなく同じ景色が広がる。

慣れ始めて落ち着いて歩いている時だった。

目の前に一匹の全身緑色のチビでハゲが出てきた。

装備は腰に麻布を巻いて、棍棒を持っているだけだ。

小鬼だ。


(でやがった・・・・。)

「ギゥ・・・グ、ギグギ」


焦りすぎて何も考えられない。

考えるたびに焦りは増していく。


(考えても仕方ねぇ、とりあえず、突っ込めッ!!)

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおお!!!!」

「ギギッ!!?」


予想外だったのか身動きをとれないでいる小鬼に、俺の銅剣を脳天に直撃させる。


「ギュッゥゥゥゥ!!!」


攻撃をされ焦っているのか混紡を必死に振り回して向かってくる。

頭は悪いが、小鬼といえども力はある。

俺と同じかそれ以上はある。

それでも俺は負けずに、銅剣で跳ね返したりする。

鍔迫り合いになったところを一気に押し込むッ!!


「らぁッ!!」

「グッ・・・」


ブチブチ、と嫌な音を立てて切られた小鬼は力尽きたかのように灰になって消えていく。

残ったのは怪物を倒すと出てくる怪物の心臓部である『魔核』だ。

この『魔核』はギルドの報酬場で換金すると金になる。

当然多ければ多いほどよい。

今回は出なかったが怪物は、『ドロップアイテム』を出してくれることもある。

それは後に換金しても良いが、新しい防具作りの素材となったり武器も作れたりする。

てか、小鬼1体にこんなに時間かかるのか・・・。

普通は1撃か2発で終わるらしい。

ま、焦っても仕方ないよな。そう考え、無理はしないで進む。

小鬼討伐数 1/5 と書かれているカードを見て一歩前進したような感覚になり、思わず微笑んでしまう自分がいた。



☆★☆★☆★☆★☆★



それからいろいろ歩き回って、何とか残りの4匹を討伐できた。

最後の2匹は同時に出てきてなかなか追い込まれた。

まぁ2匹からは『小鬼の牙』をドロップさせたし、クリアもできたので良しとしよう。

残っている『魔核』をリュックに詰めて帰りの支度を終える。


「とりあえず、帰るか~。」


と思ったが、まだやっていないことがあったことに気づいた。


「そうだ、【怪化】をまだ試していない。」


条件は、倒したら魔量は関係なく自分のみ変身できるはずなので、試してみることにした。

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