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――絵本Ⅱ――
いちねんのときがすぎ、すなしかなかったそのばしょにはさまざまなひとがたんじょうしていた。
しゅぞくもばらばらでのうりょくもばらばらであった。
へいわにみえたそのとき、ひとりのだんじょから、かおがなああかんぼうがたんじょうした。
そのあかんぼうをうんだ、だんじょはうんだちょくごにそろってしぼうした。
そのあかんぼうの、のうりょくがいじょうだった。
そしてそのあかんぼうをめぐり、あらそいがおきた。
なぐり、けり、いためつけ、ごうもんし、さいごはしょけいする。
またおなじのうりょくをもつ、あかんぼうをつくるためにむりやりおんなをおそい、あかんぼうをうませた。
しかし、あかんぼうをどれだけうんでも、あれだけののうりょくをもつあかんぼうはたんじょうしなかった。
そんなふもうなあらそいがごねんほどおこなわれたのだった。