~06~
レイドも終わり再び平和?な日々の訪れた「ぐわぁぁ!!!」訪れたプレイヤータウン『聖都グランセル』は今日も通常営業だった。
「てんめぇ!!朝っぱっらからいい度胸じゃねぇか!!」
「徹夜して造ったこの『アガットデストロイヤー・サイクロン&ジョーカー』で今日こそ死ぬがいいわアガット・クロスナー!!」
「上等だコルァ!!やってやんぞ!!」
今日もグランセルは平和だった・・・・。
~『一度あることはやっぱり二度目がある』~
グランセル街門前、ボロボロになったローブを纏った男がマジックバッグから水筒を取りだし中身を一気に飲み干すと水筒を仕舞いローブをバサリと投げ捨てようとしてバッグに納め、街門をくぐり街の中心部に向けて歩き出した。
「やっと着いたぜ、短いようで長かったなぁ・・・」
呟く男は街の広場前の都市部の案内板を眺め目的地を探していく、ふと騒がしい叫び声が辺りに響き渡り近くを通りがかった住人達から「そこは危ないよ」と忠告を受ける、だが男は「冒険者が何を恐れるか!!」と開き直り尚も案内板を眺めていると。
「殺れ!!『アガットデストロイヤー・Type-エルデΣ(シグマ)』」
「てんめぇ!!毎度毎度何体持ってきてやがる!!」
「アンタを倒す為に基本3体の『アガットデストロイヤー』と予備の『アガットデストロイヤーブラック』を常に用意しているわ!!、さぁ死ねぇ!!」
「ギャァァァァ!!!」
「あ、誰か巻き込んだぞおい!!」
「あっちゃあ、まあいいわ死ねぇアガット・クロスナー」
「よくねぇだろうがぁぁ!!」
しかし二人とも巻き込まれた男を助ける訳でもなく男は案内板の前で重傷をおったまま放置されていた、グランセルでは去年の夏後半から日常茶飯事となったあの二人の対決は今ではもう当たり前の光景で住人達も慣れた手付きで巻き添えを受けた男をグランセル中央会館へと運んでいくのであった。
中央会館内の救護室、男はようやぅ目を覚ますと見覚えのある男性が見舞いに来ていたのに気付いた。
「やあ、いつぞやの伝説戦士(笑)君、飛ばされたのが同じサーバー内だったのかな?」
「ああ、かなり北の欧州サーバー最北端のゲートにっ・・・・ってちがう!!そうじゃなくって!!」
「なに、また問題を起こす気かい?」
「いや、そうではなく、コレだコレ!!」
いつぞやの伝説戦士はバッグの中から一枚の便箋を取り出すとオリヴァーに突き付ける、オリヴァーは北の方に誰か知り合いが居たかな?と考えたが中身は全く関係ないものだった。
「果たし状?」
「そう、果たし状」
なんでも伝説戦士曰く、模造品があるんだからどっかに本物を持った奴が居るのではいかと考え、そして正々堂々と勝負し勝った暁に伝説の剣を頂く算段らしい。
「さあ、勝負しろ!!」
「いいけど、君に勝てるのかなぁ?・・・・オススメしないよ?」
「ふん、こちとらだてにLv90の守護戦士はしておらんわ!!ドンと来い!!」
伝説戦士は胸を叩き自信満々に言って放つが、オリヴァーはどうしたものかと頭を掻いていたが言って引き下がる伝説戦士では無さそうなのである人物に念話を入れ、怒鳴られつつも謝り倒し何とか了解をこじつけることに成功した、オリヴァーに案内され伝説戦士は中央会館地下にある練武場に案内され、装備を整えていざ勝負相手が来るのを待っていた、そして。
「やれやれ、言われた通り持ってきたわよオリヴァー」
「ご苦労様ミヤっち」
「あの~・・・・・まさかこの人が?」
妖精の環に放り込まれた記憶がフラッシュバックしガタガタと震えながら伝説戦士は剣を構えて後ずさる、タカミヤは溜め息を付きながら大きな刃の刀?を二本構えると、オリヴァーが手を上げ説明を始める。
「えーと、今回は『斬鉄剣』を持ったミヤっちの放つスター○ースト・スト○ームを全部受け止めきれたら、ギルガメッシュ君の勝ちとする、用意はいいかい?」
「よくないよくないよくないよくないよくないよくない!!!!!!」
「始め!!」
「始めやがったぁぁ!!」
※『斬鉄剣』幻想級の剣(一応刀)でネタスキル『斬鉄剣』の元にもなった剣、当然確率で敵を即死切り捨て効果が発動する、FF6で魔法経験値稼ぎに皆伝の証を付けてサボ○ンダーを斬りまくるのに皆がお世話になったあの剣である。
無情に切って落とされた勝負の火蓋にギルガメッシュは震える剣を投げ捨てバックから盾を2つ取り出し眼前に構えてタカミヤに突撃する。
「度胸あるわね、でもこれは防げるかしら!!」
タカミヤから放たれるスターバース○・○トリームの一撃目を盾で受けたギルガメッシュは。
「行ける行けるぞ!!今こそ我が秘技を見せるとき!!、奥義・斬鉄剣がえ
無情、二撃目で即死判定が発生しギルガメッシュは地面に倒れキラキラと光の粒になり大神殿送りになると思いきやタカミヤに蘇生魔法を使われ復活したギルガメッシュさんは。
「さあ、あと22撃残ってるわよ」
「鬼!!悪魔!!人でなし!!魔おぎゃぁぁ!!」
再び放たれた斬撃で即死判定が発生し再び復活。
「ほらあと20撃」
「イヤァァァァァァァ!!!!!!!!、助けてぇぇぇぇぇぇバッツーーーーーー!!アァーーーー!!」
再び即死、しかし今回は復活せずオリヴァーからの念話でバッツ氏を大神殿に行かせて伝説戦士(笑)を引き取って大人しくするように説教してもらうことに、練武場に残ったオリヴァーとタカミヤは。
「っていうか、ス○ーバースト・ストリー○使えるんだ?」
「まあ、趣味で完全再現しようと剣を振り回してた事があったし」
「おお怖い、僕も斬られないように気をつけよっと」
おどけて帰る支度をするオリヴァーの肩をタカミヤが力強く掴み、笑顔で。
「じゃあ折角だからオリヴァーが後19連撃喰らって逝きましょうか♪」
「イヤァァァァァァァ!!!!、目が本気だぁぁぁぁぁぁ!!」
「冗談よ」
「何処からどう見ても殺る気にしか見えなかったよ!!!?」
今日もグランセルは平和だった、後日・・・伝説戦士が土下座して剣を売ってくださいとお願いしに来たのだが、それは機会があれば。