第二話 家族とその関係
人生初のパンチラを一歳で果たしてから、ニ年の月日が流れた。
その頃には俺は三歳になっており、さすがに歯も生え揃った。
そして人類の特殊能力、二足歩行を習得した。
これで40ヤード走、4.2秒台。光速の世界へと足を踏み入れたわけだ。
歯があるということは、言葉をより流暢に話せることと同義だ。
こちらの世界の言葉は三年間聞いていただけあって、もうすでにマスターしているのだが、生後三年の子供がいきなりペラペラ喋り出す光景は地味にホラーじゃないか?
今まで曖昧な言葉しか口にしなかったのに関わらず、気の利いたジョークの一つでも言ってみろ。
ドン引きされるのは目に見えている。
だが俺も話がしたくてうずうずしてきた頃だ。
始めの一言は大事だからな。
それはヴィカに聞いてもらいたい。
それは食堂での出来事だ。
俺は兄貴のノクトアと妹のミレディとは食事の時間が別だった。
それは親父のゼフツがヴィカに指示したことであり、子供の俺はその真意を知らないという体裁だったので大人しく従っていたのだが、その時は運悪くゼフツ達と食事の時間がカブってしまった。
食卓に俺を連れてきたヴィカはゼフツに睨まれ、バツの悪い顔をする。
「ねえ、あの子だあれー?」
俺の異母兄弟にあたるノクトアが無邪気に俺に指をさしてゼフツに尋ねる。
「ああ? なに、今は気にしなくてもいい者さ。さあ、食事をしよう」
さもありなん。
今、この食卓に着いているノクトアとミレディはとても似ていて、誰が今の二人を見ても兄妹だと思うだろう。
ノクトアは俺より一つ年上だ。綺麗な赤毛をしていて、将来美男子だともてはやされそうな容姿をしている。
そしてミレディと俺は同い年の兄妹だ。ノクトアとは違い、西洋人を思わせる銀髪で、白い光沢が綺麗だ。人形のように愛らしい。さすがは兄妹だな、と思う。
替わって俺は黒髪という日本人を引きずってるし?
ノクトアとは違ってまだ言葉を話してないし?
「誰?」とか言われるし?
家族に「誰?」とか言われるし?
兄貴に「誰?」とか言われるし?
もう散々だ。
身内に知らない人扱いされた俺は地味に傷つきながらも、その横に目を向ける。
ノクトアとミレディの横にはそれぞれの母親が座っていて、その後ろにはそれぞれ担当のメイドが立って控えていた。
ヴィカがその場で耳打ちで説明してくれた。
「ノクトア様の横に座っておられるのが、ノクトア様のお母様のミカルド様です。そしてミレディ様の横の方はゼミール様。この方はミレディ様のお母様です」
ミカルドは美男子のノクトアを生んだだけあって、赤髪の美人だった。
俺の母親のルースとは違って、何でもこなせそうな聡明さと自信が表情に浮かんでいる。
対してゼミールは常にニコニコしていて、美しい、と言うより可愛らしいの方がしっくりくる銀髪美人さん。だがその横のミレディは終始無表情を貫いていて、兄ノクトアの無邪気さや母ゼミールの明るさは一切見られない。ここだけ温度差が激しい。
見た目は似ていても、感情の機微が与える印象にはかなりの違いがある。
「そしてその奥にいるメイドが私の同僚のソフィとユフィです。二人は姉妹で、姉がソフィで妹がユフィです。ノクトア様とミレディ様のお世話を担当しているメイドです」
ノクトアをソフィが、ミレディをユフィが担当しているらしい。
二人とも俺と目が合うと、耳と尻尾をパタパタさせながら、可愛らしい笑顔を向けてくる。
……おっと、耳? 尻尾?
何かの間違いだろう、と目を瞬かせたが、2人の頭には猫よろしくケモミミが生えており、腰からは猫のような尻尾がゆらゆらと揺れている。
ソフィが青色の、ユフィが桃色の髪と毛並みをしている。
俺も笑顔で返すと、静かにキャッキャと騒ぎ出した。
「ノクトア様もいいけど、アスラ様も可愛いわね」
「そうだねっ ミレディ様に匹敵する愛らしさだねっ」
「君達……」
っと、そこでゼフツに睨みを効かされて二人はしょんぼりと黙り込む。
その感情に左右されるのか、耳と尻尾も下に垂れていた。
二人は獣人族という種族の出身で、動物と人の血が混じった種族だとヴィカから聞いたことがある。それぞれ動物毎に別の身体能力があるのだとか。
ヴィカは話をする度に、俺が相槌を打つもんだから、俺が本当に言葉を理解しているような勢いで話す。
俺が理解しているからいいものの、幼児にあれこれ話すなんて、はたから見れば珍奇な光景だろう。
俺の無言の訴えもヴィカには届かず、食事は黙々と続く。
そんな耳が痛く成る程の無言の空間に終止符を打ったのは、まさかの妹ミレディだった。
「あの子はまだ話せないの?」
この子の口にする言葉は嫌に平坦で、抑揚の無い声だった。
可愛らしく小首をかしげる仕草もなければ、表情の変化もない。
ただただ事務的に話すだけだった。
「ああ、そうだよ。このエルフの育て方とこの子供の覚えが悪いからねえ。それに比べてミレディは気遣うことができて偉いもんだ」
優しく猫なで声でミレディに答えるおっさん、もとい親父。
この悪意のある温度差はなんだ。
「まったくまだ言葉も話せないのかしら? 親が親なら子も子ね。いや、違うわね。ルースは悪くはないわ。育てているのはこの使えないエルフだったわね」
「ちょ、ちょっとミカルド?」
ゼフツに続き、ミカルドまでヴィカを罵ってきた。
ゼミールは気まずそうにミカルドに制止の意を込めて呼びかける。
だが、俺ももう我慢たまらん。
俺は馬鹿にされるのは構わん。精神年齢二十三歳だからな。
でも今まで世話になっているヴィカの侮辱は俺の優しいエンジェルハートでも咎めた。
ヴィカも何か言い返したいだろうに、メイドという立場が邪魔をして、困り果てた苦笑いを浮かべているだけだ。
それは俺の理性の隙を伺うには、十分な怒りとなった。
「うっせーんだよ、この野郎共。ハゲろ」
「「「!?」」」
「おい、今のはヴィカ、君が言ったのか?」
最初に驚きの顔を浮かべたのはゼフツだった。
「わ、私ではありません!?」
「ではなにか。この冷や汗を止めどなく吹き出しているアスラが言ったとでも言うのか? まだ三歳の子供だぞ?」
「うっ、はい、申し訳ありません」
俺は感情を言葉にして吐き出すと、一気に理性が戻ってきて、後悔先に立たずの意味を噛み締めて冷や汗を掻きつつ、申し訳なさそうにヴィカを振り返ることしかできなかった。
「ふん、もうよい。子供を連れてさがれ」
「はい、申し訳ございません」
ヴィカは俺の手を引き、椅子から降りさせると、そのまま食堂を後にした。
―――――なんだ、喋れるんじゃない。
その時にミレディの声が聞こえた気がして、振り返ってみたが、ミレディは相変わらず無表情なまま食事を続けている。
気のせいだったのかもしれない。
俺はそのままヴィカに連れられて自室に戻った。
――――――ミレディが誰にも見せたことのない微笑みを浮かべているとは知らずに。
*********
自室に戻った俺はヴィカにこってりと絞られた。
「ひどいです! アスラ様! 喋れたのに隠してたんですね!」
腕を組み、そっぽを向いてプリプリと怒るヴィカ。
でも俺だって生まれて初めての言葉があんな汚い言葉にしたくなかった。
「ご、ごめん」
俺が素直に謝ると、ヴィカは俺の方を向き、安心した顔で俺の頭を撫でる。
「でも、アスラ様の初めての言葉は私を守ってくれたということは忘れません」
俺はヴィカの励みになっただろうか。
そんなことを思わせる優しい声だった。見た目中学生のエルフが言うとは思えない。
あ、実年齢は三十だったっけ。
「それはそうとして、アスラ様の言葉は汚すぎます。私の知らぬ間に独学で言葉を覚えていた程のアスラ様です。すぐに言葉遣いも覚えるでしょう。これからは私がビシビシ教えていくので、そのつもりで」
「うへえ」
「あ、今うへえって嫌そうな顔しましたね!?」
別にそんな顔はしてない。
ちょっと明後日を向いただけだ。
そういうことで、翌日からヴィカによる英才教育が始まった。
*******
「いいですか? 大抵、貴族の子は魔法学園に入学します」
「へえ」
「貴族以外の生徒もいるので、交友関係を広げるには持って来いでしょう」
「ほお」
「ただし、貴族は魔法学校へ行っても、他の平民や異種族は出稼ぎに行ったり、街で働いたりする者もいるので、一概に魔法学園に入学するとは言えないようです」
「ふうん」
「何故そのような大きな違いが貴族との間にあるのかと言えば、それは身分というものに起因します」
「ははあん」
「異種族、つまりエルフや獣人族は人間より身分が低いので、私のように使用人になることも少なくはありません。人間の平民は異種族よりかは身分が高いとされていますが、貴族程ではありません。まあ、その上に王族がいるのですが、って、聞いてます!? さっきから気のない返事ばかりして!」
ヴィカのプリプリ怒る姿は可愛いから何度でも見たい。
「聞いてるよ。俺は身分が高いってことだろ?」
「またそんな汚い言葉遣いをしてっ 『俺』なんて言葉どこで知ったんですか!?」
「そりゃあ、アレだ。前にヴィカが言ってた」
「言ってませんよ! え!? 言ってませんよね!?」
「ははは」
「否定して下さいよお!!」
ヴィカをからかうのが、今の俺の趣味だ。日課と言ってもいい。
どうも前世での話し方が抜けないので、別に堅苦しく丁寧語を使うのも面倒だったし、素の話し方をしている。
ヴィカはというと、それは貴族らしくない、と言葉遣いを改めさせようとしてくる。
最初はここまで素を出したら、俺に前世の記憶があるところまでは行き着かずとも、何か怪しいと勘ぐられると思ったが、ヴィカが少しだけアホの子だったので杞憂に終わった。
食堂の一件で俺は素を出してたんだから今更取り繕ってもって感じだったし、ヴィカには俺の言葉遣いを注意されるものの、体裁として注意するだけであまり本人は気にはしていないようだ。
「それにしても四歳児と話してるとは思えない。凄いですよ、アスラ様っ」
「なにが?」
「え、っとぉ。ほら、難しい言葉知ってるとことかっ!」
「あれ、馬鹿にしてる?」
「……」
「おい、目を逸らすな目を」
ヴィカの英才教育が始まって一年後、俺は四歳になっていた。
先程ヴィカが言っていた魔法学園に入学できる最小年齢は六歳だそうだ。
兄ノクトアはあと一年で入学すると聞く。
「あ、もうこんな時間! アスラすら様、お昼寝のお時間ですよ」
「こんな勉強してる子供が昼寝もクソもなくない?」
「また汚い言葉! クソなんて言っちゃいけませんっ」
「……ッ、くっ……はい、ごめんなさい」
「よろしい。では、ベッドにお入り下さい」
言い返すのが面倒臭くなって妥協の謝りをした俺に、先にベッドに入ったヴィカはその横をぽんぽんと叩いて、ベッドに入るように促す。
あの食堂での一件以来、ヴィカは俺の昼寝に添い寝をするようになった。
「では、おやすみなさいませ。アスラ様」
「おやすみ」
その時は必ず、俺を抱きしめて寝るようになった。
最初は俺ってリア充街道まっしぐらじゃね? などと思いもしたが、よくよく考えてみると中学生の女の子に抱かれているのに変わりはない。
一抹の背徳感がみるみるうちに広がり、れっきとした罪悪感となっていたので、未だに寝ているヴィカにはいたずらをせずにいる。
にしても眠れない。
最近はヴィカが寝たいだけなんじゃないか、とすら思えてくる。
俺はヴィカを起こさないように、ヴィカの両腕と無い胸の呪縛からゆっくりと抜け出す。
「ん、ふぅ……アスラ様ぁ、もっとぉ」
何の夢見てんだと叫びたくなったが、ヴィカが寝言を言っているうちに部屋から出る。
この家には書庫があり、そこには様々な本が並べられている。
世界時事やこの世界の一般常識、さらには魔法について記載されている本もあった。
俺はそこでこの世界の情報を集めている最中だ。
この昼下がりの時間帯は兄妹共々昼寝をしていて、メイド達もそれにつきっきりだ。
ゼフツは仕事に出ていて、妻のミカルドとゼミールは出かけている。
母ルースも絶賛引きこもり中だ。
ゼフツの仕事はこのエアスリル王国の王都での仕事なのだそうだが、あまり詳しくは知らない。
何はともあれ、今、この屋敷は俺の手中にある。
つまりフリーダムなのだ。
何をしようと、咎められることはない。
二階に書庫がある。
二足歩行になった今、果たすべき使命をここで全うする。
俺は階段を足音を立てずに、だが迅速に駆け上がる!
這い這い時代には達成できなかった階段昇り!
みよ、峠越えのバズーカの力の全貌を!
書庫の部屋に辿り着くと、俺はドアを開ける。
だが、何故か中にはすでに灯りがついており、ロウソクの火がゆらゆらと揺れている。
そしてロウソクの火が一人の影を映し出す。
「誰ですか」
そこにいたのは妹ミレディだった。
白いワンピースを着ていて、それが白い肌をより一層際立たせている。
こいつも昼寝を抜け出して来たのか?
ミレディとは屋敷内ですれ違ったことはあるものの、こうやって顔をちゃんと合わせるのは一年ぶりとなる。
俺の部屋は建物としては繋がってはいるが、別棟扱いとなっており、滅多に俺とヴィカ以外は寄り付かないため、必然的にミレディと会う機会も少なくなる。
「よお」
「あら、アスラじゃない。久しぶり」
「兄妹で久しぶりってのもどうかと思うがな」
「汚い言葉。またお父様達にあなたのメイドが馬鹿にされるんじゃないかしら」
俺はヴィカ以外でこの屋敷の人間が苦手だった。
メイドのソフィとユフィはまだ悪印象はないものの、会う機会が少ないだけに俺も距離を置くようになった。
感動の兄妹の対面だと言うのに、俺はミレディのことをつっぱねてしまう。
それにミレディは無表情で、何を考えているか読めない。
だが、言うことは正論ばかりだ。俺ほどではなくても、4歳児とは思えない。
今回もそうだ。
ゼフツの前では丁寧語を使って、いい子ちゃんを演じよう。
「あなた、いつもここへ来ているの?」
「たまにな」
「何を読んでいるの? 私はまだ字が読めないから教えてくれない?」
ミレディは無表情のまで、銀髪をなびかせて近づいてくる。
ブルーの瞳が蠱惑的に俺を見据えて、真意を俺に読ませることはない。
「魔法に関する本だ。読めるようになってから出直すんだな」
「読んで」
「……」
俺はノーとは言えない日本人の自分が恨めしい。
俺は目当ての本を手に取ると、棚にもたれ込む。
この書庫は図書館形式に棚の列が並んでいる割に、そんなに広さがないので、足を折り曲げてあぐらを掻く。
そしてヴィカを真似して、俺の隣の床をぽんぽんと叩き、そこに座るようにミレディを促す。
俺はここには半年前程から入り浸っている。
そのおかげで難しい言葉を除けば、文字も読めるようになった。
だから、ここではこんなにも不遜な態度が取れる。
ミレディは俺の横に正座ですわり、準備完了と言わんばかりに俺を目で催促する。
「読むぞ」
「ええ」
俺は始まりの合図とばかりにわざとらしく咳払いをして読み上げる。
「魔法には属性というものがあります。その属性は―――――――」
「―――――――その属性は、火、水、風、土、光、闇、無があるのね。知っているわ」
ミレディが割り込んできて、ドヤ顔ではなく、無表情をキメる。
「へえ、ユフィさんに教わったのか?」
「ユフィじゃないわ。彼女には魔法学園に入ってからでいいと言われたもの。お兄様の魔法の特訓を見学させてもらっているの」
「そんなんやってんのか」
「ええ。五歳になると、属性の適正を確かめる儀式があるの。それを見させてもらったわ。ちなみにお兄様の属性は火よ。最も魔法を極めるのに適した属性で、もう魔法を使ったこともあるみたいよ」
それは頭のてっぺんから足の先まで、退いては骨の髄まで余すところなく全くもって全て初耳だった。
こいつ俺より詳しいんじゃね?
「アスラ、続きを」
「ああ。魔法には個人によって様々な適正となる魔法があります。それを適正魔法といいます。適正魔法は生涯使い続ける魔法で、他の――――――」
「―――――――他の魔法の使用も可能ですが、適正魔法と比べるとその効果は格段に下がります。また、適正魔法以外は使えない者もいます。知ってるわ」
「それも見学で?」
「ええ、そうよ。ちなみに光属性の神聖魔法はセレスティア、闇属性の暗黒魔法はヘルスティアという種族にしか適正は現れないみたい」
こいつ、そこまで知ってて俺に教えを請うているのか?
これも初耳の内容だ。
「さあ、続きを」
「あ、ああ。その魔法にはランクがあり―――――――」
「―――――――そのランクは魔法使いの実力の指標となり、初級、中級、上級、国家級、王級、神級からなります。それも知ってるわ」
またもや割り込まれた。
こいつ俺のことをからかってんじゃねえだろうな。
ダメだ。
無表情すぎて読めねえ。
「ちなみにお兄様はすでに火属性の初級はマスターしたみたいよ」
「へえへえ。よーござんしたね。もういいだろ」
「ふふっ、あなた、なんだか良いね。取り繕う感じがなくて」
俺は初めてミレディの笑うところを見た。
不覚にも、可愛いと思ってしまう程にいつもの無表情とは掛け離れた素顔だった。
「今日はありがとう。おかげでそこそこ楽しかったわ」
「そこそこかよっ もういいのか?」
俺に余韻に浸る隙を与えず、ミレディはその場で立ち上がって、ワンピースの裾をはたいて埃を落とす。
書庫の扉の前まで歩いたミレディはこちらを振り返り、返事をする。
「ええ。と言っても、実は私、文字読めるのよ。じゃなければこんなとこ来るはずないじゃない」
「へえ、そっか」
「あら、今度は驚かないのね」
「呆れ果てて、いっそのこと清々しさすら感じるよ」
そう、とにこりと微笑んでミレディは扉を開けて、書庫を出た。
俺はその瞬間に、幻想的な世界から一気に現実に引き戻されたような感覚を覚えた。
ミレディといると、何か現実と掛け離れたものを感じる。
それが何なのかはわからないまま、俺も書庫を後にした。
自室に戻ると、ヴィカが涙目で「どこ行ってたんですか! 置いていかれたと思いましたよ!」と激昂されたのはナイショの話。