フォティア
掲載日:2026/05/02
フォティア
覚えはないが、あすこの爛れ木に 覚えた一つ言葉を駆け上がるように吠えたらしい
思い出の火の粉とフォティア 醜く美しいそれは
気概とゆらめき 全て分かりきる前に音を立てた
ああ 私たち空を見上げた
256色でも翌る日はセピア色
無味乾燥な燃え続ける篝火をけして絶やさぬと
うすら聞こえる残酷な祝福がうしろから
篝火の器から咀嚼し無常のものになっちゃった
ねぇ このまま鈍く出すのは
消えゆくだけの呪詛の輝き もうここに居ないのかも
五分前に蝋燭の火が消え入るように
黒い幌馬車幽霊が同じ轍を辿るように
篝火に薄く陽炎の少年に身を焦がすように
夢みたいにあるように
静かな夢を見られますように
篝火に対し、初めて不安を抱いたのは五つの頃だと覚えています。
当時はえもいえぬ凄まじい虚無感が、私の内界から患う無力感に似た熱病のようなものでした。その熱病は苦悩もあり、母親の看病のような懐かしさも感じました。
そんな心像を、言語化できぬかと考えた末にできた産物です。おそらくまた不定期にこんな感じで出すと思います。かなり稚作ですが、よろしくお願いします。




