29話 男爵令嬢アンを救出する
投稿します。よろしくです。
皆様、良い三連休をお過ごしですか?
私はまあまあかな。寝てるけどね。
子爵領の宿に戻り、しばらく休んでから時の腕輪を使い男爵令嬢アンが誘拐される頃に移動した。場所は王都で、私が初めて学園の入学に王都に行く半年くらい前である。目を開けると王都の入口付近であった。ゆっくりと門に近づいて、一般の入口から冒険者証を見せて入った。
子爵領では両親やラムやロック、そして過去の私に会いたいと本音では思ったが止めておいた。過去を変えることで、もしかしたら大きな影響が出るかもしれない。目に涙を浮かべつつ、寂しさを振り払い人混みをかき分けながら、ひとまず宿を借りる事にした。明日あたり男爵家を訪問してみようかな?突然、訪問しても怪しまれるか?
翌日、以前訪問した事がある男爵家に向かうと
中から2人出てきた。今の私より少し年下の女性と護衛と思われる。小さい馬車に乗り込み、こちらに向かってくるので、仕方ない。少し後をつけてみるか。肖像画で見たことがあるので、先ほどの女性がアンだろう。おそらく王都の学園に通っているはずだ。
ある程度、距離をとりつつ身体強化を使って後をつけている。商業区に入り、人が多くなってきたので、近づくことにした。幾つかの店により買い物をしてから、馬車が男爵邸に戻るためにメインストリートから外れた道を通っているときに問題が起きた。
御者の頭にどこからかナイフが飛んできて刺さって馬車が止まった。馬車から降りてきた護衛が御者を確認して、あたりを警戒しだした。私を除いた2人組が護衛に近付いているのが見えたので、私も参加することにした。
「B級冒険者のサラだ。助太刀します。」
アンの護衛はすぐに敵を認識して協力を求めてきた。姿を表した敵2人の内一人は以前倒した冒険者ギルドで話しかけてきた調子のいい奴だ。もう一人は知らないが、おそらく同じ組織の奴だろう。何も言わずにこちらに近付いてくる。
「紅の下部組織だな?誘拐未遂で死んでもらう。覚悟しろよ!」
「…」
「一人、任せたわよ!」
敵の一人が走り出した。追いかけるために、馬車から離れたが、すぐに戻るつもりでいた。すると急にUターンして、私に向かってスキルを放ってきた。
「帝国流剣術 蛇の型 蛇腹斬り」
初めて見る技だが、私の方がはるかに実力が上なので相手の技を見てから似ているスキルを使った。
「王国流剣術 五月雨斬り」
相手の技は防具を微かに掠めた程度であり、代わりに私の技は敵の体を切り裂いていた。振り向くと、アンの護衛がやられそうなっていたので、スラッシュを放った。状態を仰け反らした隙に護衛が槍で突き刺して敵を倒した。護衛が膝をついていたので、ポーションを渡した。馬車の中から男爵令嬢アンが現れ、直接お礼を言われた。
「この後、私の屋敷に来て下さいな。お礼を是非させて下さい。お名前をお聞きしてよろしいですか?私はアンと申します。」
「B級冒険者のサラです。王都で誘拐が多いと聞いて警戒をしていたところでした。」
馬車に私とアンが乗り、御者の代わりに護衛が馬を操った。3人の死体は私のアイテムボックスの中である。男爵邸に到着して、夕食に招待されて色々と接待を受けた。部屋を割り当てられたので、一晩泊めてもらい、翌日冒険者ギルドに向かった。
受付嬢に一通り説明してから、再度ギルマスにも説明して紅の死体を引き渡した。何かわかれば、報告すると言っていたが、私はこの時代にはいないだろうな。白髪の見た目だが、若く実力があるので何となく他の冒険者に注目されている?見られている気がする。そう、これは注目されている。というか私、団長だからね。王都のメインストリートを歩きながら、魔道具屋に行き、何か変装出来る物がないか探した。
男爵家から金貨50枚をお礼で頂いたので、これを使って何か買えないかな。お洒落な腕輪、ヤバそうな仮面、キセル、指輪など色々とあり頭が痛くなってきた。こういう物を買った事がないので、店主に聞いて見ることにした。
「店主、変装とまで言わないが、印象を変えようと思っているんだけどお勧めの物はある?魔道具の効果も教えてほしい。」
「力の腕輪は、お洒落で力が少し強くなるだけです。新人の冒険者にはお勧めです。この仮面は、つけると外れなくなります。変装になりますが、食事がしずらいですね。効果は特にないですね。」
「何がないですね、だ!他にはないの?」
「このキセルは吸い込むと脳が興奮して、死を恐れずに戦う事が出来るものです。それから、この眼鏡は何と暗闇でも日中と同じように見えて、かつ鑑定阻害効果もあります。今なら、金貨50枚です。それから、この指輪は…」
途中から話を聞いてなかったが、眼鏡は変装によい気がする。しっかりと調整すれば戦闘の邪魔にはならないだろう。ちなみに度は入っていないので、サングラスに近いのかな?つけて見たが、なかなか似合っている。
「店主、これを下さい。」
「ありがとうございます。とても良くお似合いです。」
店を出てから、宿に戻り数日間休んでから時の腕輪を使った。次は、セシルの生まれた村に向かうつもりだ。私が光に包まれた後に王都の門の入口に立っていた。冒険者証を見せて、門をくぐり歩いていると、見覚えのある鎧を身につけた集団が馬に乗り通り過ぎた。先頭を走っていたのは私である。それ以外にも副団長シア、それから男爵令嬢アンもいたように見えた。他にも見覚えのある部下もいた。
まさかあの後に男爵令嬢アンが王女直属騎士団に所属しているとは思わなかった。セシルの村に歩いて向かう予定を変えて、男爵家を訪問した。アポ無しで訪れたが、嫌な顔一つせずに私を迎え入れてくれた。現在、男爵と向かい合って話している。
「先ほど王女直属騎士団を見かけました。アン様もいらした様でお見かけしました。西のウェイン公国に向かっているのですね。」
「はい、帝国とウェイン公国が戦争を始めており、同盟国であるアトラス王国として王国第二騎士団だけでなく、王女直属騎士団を遊撃として向かわせたと聞いています。娘が無事に戻ればいいのですが…。娘は、団長のサラ様に心酔しておりまして…。そういえば、冒険者サラ様も同じ名前でしたね。何か縁の様なものを感じます。」
「はぁ、そうですか。実は、私もウェイン公国に向かってみようと思ってまして、もしよろしければ馬を1頭お借り出来ませんか?2週間程で戻りますので…。」
「えぇ、どうぞ。娘の命の恩人の頼みならば断る事はありませんが、戦争中なので治安が悪いと聞きますので、どうぞお気をつけて下さい。」
その後、男爵家の一番いい馬を借りて、ひとまず王女直属騎士団を追いかける事にした。C班の連中が問題を起こすので阻止するつもりである。その後、セシルの村に向かい王都に戻ろうと考えている。
ひたすら王国から西に向かい、3日目にウェイン公国の国境をまたいだ。このあたりから、慎重に進めて、前を行く王女直属騎士団を意識したい。C班の向かっていると思われる村を目指した。
村に到着すると軍のいる気配はなく、半日遅れで出発したが、どうやら私の方が早くついたようだ。最短経路で真っ直ぐに来たのがよかった。村に入り、近くにいる人に冒険者だと伝えて、宿を借りられないか聞いた。村の突き当たりの村長宅の空き部屋なら借りられるかもしれないと教わり向かう事にした。
「村長、1泊宿を借りれないか?」
「どうぞ、旅人の方、狭い屋敷ですが、2階の部屋を使って下さい。もしよろしければ、村を見てまわって下さいな。」
「ありがとう。少し休んだらそうさせてもらうよ。」
アイテムボックスに入っている軽食を食べてから仮眠をとり、昼過ぎに村を見てまわる事にした。村は簡単に見渡せる程度の広さで主に農業を行っているようだ。芋があったので、少しお金を払い購入した。色々と見てまわっていると村の入口が騒がしくなっていた。そろそろ来るとは思っていた。
入口に向かうと見覚えのある鎧を着た20人程の兵士がおり、村人と何か話している。近付いて話を聞く事にした。
「だから、酒と女と金を用意しろと言っているんだ。わざわざアトラス王国からお前らの為に来てやってるんだ。早く用意しないと天罰が下るぞ!」
今話している奴はC班の班長であり、あいつとその取り巻き数人が問題を起こして同僚の兵士まで殺されたんだ。問題行動を確定させる様な行動をすれば殺してもいいだろう。しばらく近くで様子を見ていると、しびれを切らした兵士が老人に斬りつけた。
すかさず私が飛び出して、剣を受け止めた。もう殺していいよね。部下だけど一閃して殺した。
「何すんだてめえー!ぶっ殺してやる。王国流剣術五月雨斬り!」
あくびが出るような班長の剣で斬りつけられたので、簡単に受け流して、本物の五月雨斬りを見せてやった。ズタズタになり、すでに2人殺した。下っ端が残り3人位であるが、ここで問題が起こった。
「まさか、だっ、団長ですか?何でこんな所にいるんですか?先に進まれたのではなかったのですか?髪の色はどうされたのですか?その剣は騎士の剣ではありませんね?」
私の見た目と剣術スキルで気づいた兵士がいた。変装していても雰囲気などで気付く者もいる。それには答えなかった。
「この村は安全だ。先を急げ。後から行く。」
兵士を村から追い出してから、次にセシルの村に向かう事にした。それにしても髪が真っ白なのに私に気付くとは…眼鏡もかけているのに。なぜじゃ?
セシルの村に向かっているが、途中、森の中で野宿しようと思ったら、盗賊団のアジトがあり何と件の奴等なので、ここで退治しておけばセシルの村には向かわないと判断して全員皆殺しにしておいた。これでセシルが天涯孤独にならずにすむ。男爵家には予定より早く戻れたので馬を返しておいた。
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