26話 王女と護衛の運命は…
投稿します。よろしくです。
鼻水が止まらん。花粉恐るべし。
※ここからは、護衛のルビ、バーバラ、王女の視点から進み、最後にサラの視点に戻ります
王都の主要な騎士団がすべて出払っており、必要最低限の兵士しか配置されていない王城は普段より静かで、どこか寂しい感じがする。王女直属騎士団さえ出払っているのだから、よほど人員が足りていないのだろう。現在、王女は自室にて書類を確認している。
「システィア様、なぜ王女直属騎士団を北へ派兵することを許可したのですか?国王様とて教会騎士団が不穏な動きをしていたのは、わかっていたと思いますが…。」
「国王と宰相が相談して、すべてを考慮した上での判断なので私があの時反対する事はしませんでした。王国第三騎士団が万が一敗れれば、北の蛮族に攻め入れられて民が苦しみます。リスクを受けいれて、…何の音かしら?」
王女の自室に大きな足音が近づいてきた。普段とは明らかに異なり、焦りを感じさせる兵士の鎧の擦れる音が入口の扉の前で止まった。外には、護衛のバーバラがいて何か話している。ノックをしてから、バーバラが兵士を伴い入室してきた。
「緊急の報告です。現在、王城が教会騎士団と思われる兵士に取り囲まれ攻められております。クーデターが起こりました。城門を閉じて、時間稼ぎをしています。その間に逃げる準備をお願いします。」
恐れていたことが現実に起こり、ルビは目眩がしたが頭を切り替えて王女を伴い脱出を考える事にした。兵士の話だと国王、宰相も既に隠し通路から移動しているらしい。4人で移動中に外を見ることが出来たが、兵士で埋め尽くされていた。大きな音がしたので、城門が壊されたのかもしれない。
バーバラを含めて、兵士の案内で隠し階段を降りている。この通路は限られた人しか知らない地下通路で、商業区の民家に繋がっているようだ。曲がり角を曲がったところで案内の兵士が止まった。目の前に誰かいるようだ。
「貴様、何者だ?ここは王家の者以外は通らないはずだ。」
「…王女様でいらっしゃいますね?お迎えにあがりました。私は、公爵家ザイール様の護衛をしております紅のローといいます。ここからは私がご案内させて頂きます。さぁ、こちらに。」
糸目の男がこちらに話しかけてきた。余程、自信があるのだろう。動揺した感じがまったくない。
「質問に答えろ!貴様、頭が高いぞ!」
案内していた兵士が剣を抜いて斬りかかった。人数が少ないとはいえ、仮にも王城を守る王国第四騎士団の兵士が赤子の手をひねる様に簡単に斬り殺された。今のやりとりを見ていたルビとバーバラの顔色が非常に悪い。2人とも震えているのがわかる。おそらく単独では勝負にならない程の実力者と思われる。
「システィア様、お下がり下さい。この者は私とバーバラで倒します。」
バーバラが身体強化発動、アクセルを使い刺突を繰り出した。完璧に決まった様に見えた一撃必殺の剣は相手の魔剣で受け止められていた。その直後にルビの放ったマジックアローが曲線を描いて、紅のローに放たれたが後ろに飛んで躱された。とてつもない反射速度である。
敵がスキル「影移動」と言い、突然消えた様に見えた。バーバラがスキル気配察知を使って探している。ルビの後ろにいる王女の影から紅のローが現れてきたところで、気づいたバーバラがマルチスピアを放った。受けきれずに敵を後ろの壁に叩きつけた。ルビがホーリーアローを放ち追撃した。
手応えは確かにあったし、ホーリーアローがあたったところから血がにじんでいる。回復させる時間を与えるつもりはない。たたみかけるなら今である。
「少しはやるようですね!殺すのが惜しいですが、仕方ありません。今から、私も本気を見せます。ダークブレイク!」
バーバラの目の前に瞬間的に移動して放たれた闇を纏った一閃がレイピアを砕いて、切り裂いた。大量の血をふきだして、バーバラが膝からくずれ落ちた。明らかな致命傷である。
「ダークマター」
突然揺れが起こり、ルビが敵の手にある闇の球体に体を引き寄せられた勢いで腹部を剣で刺された。致命傷を受けた2人はもう助からないだろう。あの時、私が下した判断は間違っていた。2人の死が私の降伏を促した。
「降伏します…3人の遺体を丁重に葬りたい。」
「いいでしょう。その代わり私の指示に従ってもらいます。ついてきて下さい。」
その後、紅のローに連れられて地下通路を移動することになった。
※ここからは、王女直属騎士団のサラの視点に戻ります。
王都の門は日中は開いており、人通りが多く出入りが頻繁に行われている。その門が昼間から固く閉ざされており、とても違和感しかない。外には通行出来ずに困っている商人など複数いた。高い位置で見張りをしている兵士に声をかけた。
「王女直属騎士団団長のサラだ。北の蛮族討伐から戻った。門を開けてくれないか?なぜ門が開いていない?」
「門は教会騎士団団長の命令で開ける事は出来ない。許可が下りるまで、外で待つ事だな。」
「何が起こっている?なぜ門を閉める必要がある?説明しろ!」
だんだん腹が立ってきた。遠くから近づいてきた時に王都から煙がいくつか上がっていた。門が閉まっていること。そして教会騎士団が動いている…。まさかと思うが、クーデターか何かか?システィア様が危ないかもしれない!焦りを感じたので、力ずくで開ける事にした。
「シア、部下の兵達に伝えて、矢の届かない所まで門から下がりなさい。特に上を警戒する様に。私は門をこじ開けてくるわ。」
シアが、「え?」という感じだったが、すぐに全軍を率いて下がり私の後方で待機となった。さて、鋼鉄の門をどうやって壊そうか。身体強化発動、スラッシュを放った。鈍い音がして、門が傷ついてへこんだ。何度か放つが見た目がどんどん悪くなるだけで、開くという感じではない。こちらに気づいた見張りの兵士が慌てて声をかけてきた。
「貴様、何をやっているんだ?すぐにやめなさい。さもないと攻撃を開始するぞ。」
1本威嚇射撃してきたので、苛ついて威圧スキルを使った。城壁の上にいる見張りの兵士が次々に倒れて見晴らしがよくなった。続きを開始して、五月雨斬り、流星群など騎士団に所属した前後で覚えたスキルを連発した。最後に一刀両断で切り裂くと、王都の門が大きな音を立てて崩れ落ちた。門を壊した後で思ったが、今帝国に攻められたらやばくね?弁償しろと言われたら、請求は子爵家の兄にまわそう。
シアに合図を送り、軍を進軍させた。私と合流して王城を目指そうというタイミングで、教会騎士団の一軍が現れた。
「そこをどきなさい!私達は王女直属騎士団です。教会騎士団には我々を妨げる権限はない。」
「王女直属騎士団団長サラ。私が命令します。剣を捨て降伏しなさい。国王も宰相も捕らえられて牢に幽閉されました。公爵家ザイールが教会騎士団を使って、王国騎士団が手薄な時期を狙いクーデターを起こしたのです。」
声のした方を見ると私の仕える王女システィア様と見たことのない糸目の男がおり、剣を王女の首にあてている。この男は何者だ?相当の実力者とみられる。こんな奴が教会騎士団にいたのか?私の威圧はきかないだろう。この男なら私の攻撃が届く前に王女の首を斬れるだろう。私は、王女の騎士だ。王女を裏切る事はない。
騎士の剣を前に捨てて両手を上げた。その後、教会騎士団の兵士に乱暴に手錠をかけられて、一人寂しく牢にぶちこまれてしまった。
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相変わらず、ストックがありませんが、
迷走しながら頑張ろう?




