22話 アスラーン帝国軍の邪魔をする?
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今日もまた風が強い。
明日は明日の風が吹く。
私は3名の兵士を率いて急いで、翌日には先を行くミレイ達に追いついた。部下の兵士達には、大まかに事情を説明した。軍法違反を犯したC班を一部処刑した事、生き残った数名を王国に戻した事だけ伝えた。明らかに部下の兵士に緊張がはしった。見せしめにするつもりはなかったが、結果的には武力の使い方を間違えたら、私の裁量で処刑すると伝えた。
「サラ様、無事に戻られて安心しました。こちらは異常ありません。別件で遠見の報告で物資を運ぶ帝国兵がおよそ800、ここから2時間ほど南下した所で確認出来たと報告がありました。どうされますか?攻めてみますか?」
副官のミレイの報告を受けて考えている。現在は村の近くに滞在しており、兵が約180人いる。相手が800人だから、普通にはやれないだろう。少なく見積もっても400人は武装しているはずだ。作戦として最低でも奇襲するしかないな。それに殲滅の必要もない。物資を燃やせれば、いくらか帝国軍に影響を出せるはずだ。こちらの被害を小さくしつつ、ここはやるしかないだろう。
「夜が近づいて暗くなってきたら奇襲する。ミレイ、作戦会議をするから班長達を集めてくれ!」
その後、班長達と話し合いをして、結果的に私とミレイの2人で気付かれない様に近づき火をつける案は反対された。180名全軍で奇襲して、相手の軍をそのまま突き破り、すぐに退散する事になった。その際に物資を見つければ無理せず火をつける。敵の数が多いので、自分の命を大事にしつつ、敵軍を抜けたらそのまま次の目的地に向かう。暗いので火を持つ兵も必要になる。
夜になり、遠見からの報告を受けて全軍騎乗して突撃を開始した。もちろん先頭は私とミレイだ。ある程度近づくと、こちらの移動の音がするので敵軍が気付いて慌てて動いているのが見える。
「突っ込め!突撃!」
小さい盾を構えているが、矢がこちらに飛んできている。馬に矢があたり兵士が吹き飛んだ様な音が聞こえた。止まれば死ぬのだから、進むしかない。ここで取り残されれば、敵軍のど真ん中で殺されるだろう。私やミレイ、班長クラスなら生き残れる可能性はあるが…。
敵が近づいてきたので、スラッシュを使いなぎはらった。ミレイは投擲スキルがあるので、投げナイフをいたるところに投げつけていた。道を切り開いたので、あとは突き進むだけだ。浮き足だっている敵を倒すのは楽でいい。
「進め~!」
帝国軍の野営地を抜けて、そのまま南下を続けているが、このまま進むと戦争で一番の激戦地に向かう事になる。馬のペースを緩めて、途中休憩をとることになった。班長を集めて、こちらの被害を確認にしたところ、矢にあたり数名落馬した事がわかった。残念だが、迎えに行く事は出来ない。矢にあたり怪我をした者の治療をしている。
休憩後、ウェイン公国の首都の近くまで移動した。遠見に確認させてみたが、推定5万の帝国兵士が城壁にとりつき攻めているとの報告を受けた。今のところ拮抗しているので大丈夫だろうとのこと。我が国の兵士もあの中で戦っているのだろうな。その後、兵を北上させて、シア達と合流地点を目指した。
合流地点まで緩やかに進み、途中シアの部隊とも合流出来た。シア達も帝国軍と一戦を交えたらしく、すぐに撤退はしたそうだ。ここはウェイン公国第三の都市付近だが、現在絶賛交戦中であり、見たところ1万の帝国兵が城壁を取り囲み、弓や魔法などで攻撃している。こちらは約350の兵士しかいないので、迂闊に近づけない。どうにか嫌がらせが出来ないか考えている。
「シア、何かよい方法がないかしら?全軍で敵の背後から攻めるとこちらが全滅するからそれ以外で。敵に大きなダメージを与え、出来るだけこちらの被害の少ない方法は?」
「敵の指揮官を殺せば指揮が乱れ、現場は混乱すると思われます。特にこの軍を指揮する将を討てれば撤退させる事も出来るかもしれません。」
「いいわ。その方法を考えましょう!」
その後、指揮官を倒すのは私とシア、残りは副官ミレイとラルフに任せて私達が戻るまで待機となった。作戦後は速やかに北上して、アトラス王国を目指す。達成出来れば成果として十分だろう。出来なくても、すぐに撤退するつもり。
夜、暗くなってから私とシアは帝国軍の野営地にゆっくりと近づいている。シアと私はスキル気配遮断を使っているので、余程の事がない限り気付かれない。指揮官がどの人か不明なので、いいテントなど他と明らかに違う所を狙う事にした。中央辺りまでくると、めぼしいテントを1つ見つける事が出来た。テント入口に護衛が2人も立っている。
「シア、物資のテントに火をつけて頂戴。私はあのテントをやるわ。その後はいいわね。」
シアと別れてから、私は立派なテントの入口に立つ兵士に向けてスラッシュを放った。多少、音がしたが、まだ大丈夫だ。見張りが倒れたのを確認後、テントの入口から入ると、奥に人が2人いるのが確認出来た。1人は女か?せんが細い気がする。もう一人は豚か?
「何かあったのか?」と男の太い声がした。
「…」
声をかけられたが、私は何も答えない。2人にゆっくりと近づいている。再度、こちらを向いた男が声をかけてきた。
「貴様、どこの隊の者だ?私を誰かわかっているのか?今なら見逃してやるぞ。私は、アスラーン帝国第八王子だぞ。不敬である。下がれ。誰か、見張りはいないのか?不審者を追い出せ!」
後ろには裸の女がいた。一般人という事はないだろう。おそらく帝国軍に所属する綺麗所の女兵士といったところだろう。当然、兵士だから死は覚悟しているよね。騒がれる前に早く殺しておこう。顔を見られているしね。
「そうですか。帝国の王子ですか。美味しい獲物を見つけられました。死ね。」
スラッシュを放つと王子の首と胴が離れた。女が、「キャー!」と叫び出したので、すぐに近づいて刺し殺した。裸の死体をそのままにして、テントから離れる事にした。同じ女に生まれて、こんな好きでもない豚に抱かれるのは楽しいのか?別の所から火が上がっていたので、シアの方も問題ないだろう。すぐに離脱する事にした。
来た道を戻り、火事に気づいた兵士とすれ違いながら待機している部下達の元にたどり着いた。少し遅れてシアが戻ったので、馬に乗りゆっくりと暗闇の中を移動開始した。
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