19話 剣が折れたのでラムと買いに行く!
投稿します。よろしくです。
危うく車にひかれるところでした。
転生チャンスを逃しました…。
冒険者ギルドの1階まで戻り、ルビが代表してギルド長と話をするという事になり、ガロン達の死体をギルドに預けてから子爵邸に戻る事になった。正直なところ、ルビも疲れているだろうに。数日後、学園が始まるので、それまでは休んで体力を戻す事になった。折れた剣だけ買っておきたいな。
翌日、午後からラムを伴い王都の商業区に向かった。冒険者ギルド近くの武器屋に入り仕方ないので、値段が高いがここで買うことにした。店内を色々と見てまわったが、鑑定スキルで確認しても掘り出し物は見つからなかった。鋼の剣以上の物を買いたいな。
「店主、おすすめの剣はあるか?」
「両手持ち、片手剣のどちらがいい?盾は使うのか?予算次第だが、子供が使うなら、そこの樽の訳ありの剣でも十分じゃないか?」
人を見た目で判断してイラッとしたので、店で一番の剣を持ってこいと言っておいた。ダンジョン探索をしていたので、実はお金がある。この間倒した連中の持ち物の金目の物は分配して頂いておいた。枝刃のついた剣も実は持っている。
樽の中を覗いてみているが、金貨10枚程度の物なので質が良くない。面倒なので鑑定スキルを使って調べた所、1本だけ気になるものがあった。錆びたバスターソードである。重くて使いづらそうだが、値段以上の価値がありそうだ。訓練の素振りで使ってみようか?う〜ん、悩む。
「お嬢ちゃんには無理だよ。その剣は昔、屈強な戦士が使ってた物だからな。」
腹が立ってきたので、引き抜いて室内で思いっきり身体強化を使い、素振りを片手でやって見せた。「ブュンブュン」と音を鳴らして、他の棚にある商品が揺れている。他の客や店主が目を飛び出して、驚いていたが、確かに重すぎて使いづらい。戦闘には無理だが、訓練用にあってもいい位の物だ。店主が奥から持ってきた新しい剣を見せてもらった。
1本目は、刀に近い反りのある片刃の剣であったが、鋼の剣すら折れるのだから簡単に折ってしまいそうなので却下。金貨250枚するので、価値はあるのだろう。飾りにはいいかもしれない。
2本目は、グラディウスと呼ばれる短めの剣だがどう使うのか?鍔がないと危なくない?どうやって受け止めるのかな。金貨180枚と安めだが、これはなし。店主が股間に手をあてて、俺のグラディウスとか言っているが、どうしたらいい?ラムを見ると詠唱が始まっていたので、すぐにやめさせた。
3本目は、クレイモアという剣であった。見た目も悪くない。鋼の剣に似ているが、少し軽い感じがする。持ってみたが、手になじむ。価格が書いていない。
「店主、これはいくら?価格が書いてないんだけど。」
「金貨600枚、割引なしだ。この剣の材質にミスリルが使われているからな。鋼とミスリルの合金だ。お嬢ちゃんには高くて買えんだろう。はじめに戻るが買うなら、そこの樽から選びなさい。」
「この剣はいくらで買い取ってくれる?ダンジョンで襲われた敵から奪ったものだけど。」
枝刃のついた剣を見せると指を2本立てたので、金貨200枚らしい。残り400枚を渡して、クレイモアを購入した。とても良いものが買えたのでルンルンです。ついでに金貨10枚でバスターソードも購入しておいた。これで普段は訓練しよう。わーい!
※紅のメンバーであるローの視点
下部組織のリーダーであるガロンと連絡が途切れた。公爵家ザイールの護衛兼監視をしているサイモンからの定時報告もない。役立たずのゴミが…。今までこの様な事はなかった。紅はアスラーン帝国の特殊精鋭部隊の名称であり、他国に潜入して優秀な人材の確保や暗殺、内部情報を得るスパイの役割がある。メンバーは数人であるが、各々が一騎当千の強さを誇る。このままでは、あの2人の紅のメンバーより私の立場が悪くなる。帝国の大陸統一は確定事項だが、その後の私の野望が遠ざかってしまう。これ以上、勇者が成長する前に早く実績を残さなければ…。
「侯爵家ルビの誘拐および暗殺に失敗したか?恐らく生きていないだろう。こうなれば直々に私が行くしかないか。公爵家に貸したサイモンも死んだのか?勇者の準備がもう少しと聞いている。帝国がウェイン公国を滅ぼすのも時間の問題だ。最新兵器の開発も進んでいる。つかの間の平和をせいぜい楽しんでいるがいい。」
※公爵家のザイールの視点
紅の下部組織から預かった護衛のサイモンは役立たずだったので、地下牢に閉じ込めている。子爵家の娘ごときにやられて、あれから数ヶ月が過ぎたので死んだかもしれない。再び忘れた頃に冒険者を名乗るローと呼ばれる男がサイモンを探して訪ねてきた。異様な雰囲気を纏う糸目の男であった。
「ザイール様、初めまして。お会い出来て光栄です。冒険者のローと申します。ところで私の部下のサイモンはどちらにおられますか?」
「サイモン?あ〜あいつか。わかった。ついてこい。」
数人の護衛を連れて、ローと呼ばれる冒険者おそらく紅の下部組織の一員を地下牢に案内した。ジメジメした空間は少しいるだけで不快な気分になる。階段を降りていくと、鎖に繋がれた痩せて骨と皮になり、髪も抜け落ちた変わり果てた男がいた。既に死んでいるのか?あるいは、いつ死んでもおかしくない。
「この男が何か問題でも?」
「護衛としてミスをしたので閉じこめた。連れていくなら好きにしろ。」
「誰にやられた?」
「…子爵家のサラ…目付きの鋭い女だった…。」
「そうか。ガロン達を知らないか?」
「…知らない…た、助けてくれ!」
こいつはもう駄目だろう。衰弱しているので、投擲スキルで頭にナイフを投げて楽に殺した。
「サイモンが迷惑をかけたようですな。申し訳ございませんでした。これからは私があなた様の護衛につかせて頂きます。紅のローと申します。よろしくお願いします。帝国の後ろ盾を得たとお思い下さい。近い将来この国はすべてあなたの物になります。」
「ふっふっふ。そうか、そうか。期待しているぞ。紅がじきじきに来るとはな。あとで教会騎士団団長にも会わせてやろう。」
子爵家のサラという名前を覚えたので後で生まれてきたことを後悔させてやる。この国が滅ぶまでは、目の前の傀儡をせいぜい利用させてもらうとしよう。アトラス王国を癌の様に内部から少しずつ腐らせてやる。
※教会騎士団団長の視点
公爵家嫡男ザイールの紹介でしぶしぶ会ったのは糸目の男であった。場所が王都の超高級な飲食店なのでとても気分がいいが、目の前の男はその異常性を隠しきれていない。これほどのオーラは、王国最強と言われる第一騎士団団長メリッサと同格に感じる。あるいはそれ以上か?こんな奴がいるとは、帝国の強さを改めて認識した。
「王国では悪評高い紅のロー様が、どの様なご用件で?私は、アトラス神に仕える者ですので、悪行には力を貸しませんよ。」
「いえ、もちろんです。当然の事でしょう。ただ、いざという時に何もせず動かないで頂ければ、それだけでいいのです。こちらにいるザイール様が王となり、新しく生まれ変わる時に騎士団として手を貸して頂ければ…。さぁ、つまらない話は以上です。綺麗所と楽しみましょう!」
団長ではあるが、勧められるままに大酒を飲み過ぎて、羽目を外して目が覚めたら知らない超美人の女が裸で横に寝ていたので、何となく怖くなり、慌てて荷物をまとめて家に戻った。自宅で気付いたが、手の指が切れて赤く血が出ていたが、特に気にしない事にした。
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早く寝たいが、眠れない。眠れない夜はない。




