3-5(奇蹟)
ウーザは微動だにしない。彼が動けない、目も開けられない者だということは、すぐに察せられた。ラハウと同じ状態だ。
ラハウは始終じっと黙っていたが、ウーザなる老人からは声が聞こえた。彼は口を動かしていない。クリフの内に響いてくる、エノアの声とも異質な現象である。彼が発しているのかの根拠はない。ないが、彼が“話して”いるのだと感じられた。
「手を出さぬと決めていたが、」
と、彼は疲れたように思考をつむぐ。
「お前たちの振るまいが目に余った」
少し強く、彼は2人の魔道士に言葉を向けた。強いとはいえ、どこか苦笑まじりな声音だった。
やせ細った小さな老人が座しているだけだというのに、彼の側には決して近づけない空気がある。ふんわりとしているが、堅固な意志と大きな『魔の気』に満ちている。彼の持つ力が、あの妖婆ラハウと同等に違いないと思える『気』だった。
老人の表情には、微笑みが浮かんでいるかに見える。クスマスのそれとは違う。ほがらかで古拙な、生きながらにして人を超越したかの笑みである。クリフはふいに、ラハウもフードの下に持っていた表情はこんなだったのかも知れないな、と思った。
神がどんなものだか、クリフは知らない。7人の神と世界神ファザ。7人の魔道士が神の化身だというなら、ずいぶんと高飛車な、俗っぽい神だ。そんな彼らよりは、魔道士シュテルがクーナ神だとうそぶかれるよりは、このウーザなる老人の方が、よっぽどそれらしい。
「介入するなとは言わん。だが、お前たちは人を潰えさすつもりか」
「流れなら」
クスマスが魔道士らしい無表情を装って言い、それから眉をしかめた。動きを封じられている苦悶からか、皮肉の笑みを洩らしたものなのかは、クリフには判断できなかった。
「エノアのおこないは許される、と?」
クスマスは、子供のような目を覗かせた。
「エノアが相対するは、あくまで魔の者だ」
「大きな魔力をのみ封じることになど、何の意味もない」
シュテルが口を挟み、『魔の気』を膨らませた。ウーザに施された呪縛を解こうとしているらしい。膨らむ『気』を感じた瞬間、クリフは反射的に走っていた。本能で、この老人でさえも一人ではシュテルたちに敵わないと察したのだ。
シュテルたちに、というよりは、クスマスに、だった。クスマスの『気』もまた、大きく膨張しはじめた。それはシュテルを上回り、ウーザを上回って急激に周囲に浸食した。にじり寄るような、それでいてすべてを傍若無人に蹴散らして闊歩するかのような大きな『力』が、クスマスからほとばしったのだ。先ほどまでの戦い方とは、何かが違う。
クリフが振りあげた剣の先で、そんなクスマスが、すいと手を挙げる。
呪縛が解けたのだ。
と同時に、風が起こった。嵐だった。まともに風の塊をくらったクリフは、何が起こったのかも分からなかった。クスマスが挙げた手の先で、何かが輝いたように見えただけだった。水色の光だった。
浮き足だってヨロヨロになりながら戦っていた兵たちは、一気に吹き飛ばされた。自分の状態すら把握できないクリフの耳に、暴風と阿鼻叫喚だけが響いた。気合いでかすかに開けた目には、人形のような人間たちが、てんでバラバラに宙を舞うさまが見えた。四肢すらバラバラになって血をまき散らしながら踊る肉塊もあった。気のせいだったのかと思うほど、一瞬だった。
飛んだという実感もないままクリフは、次の瞬間には地面に叩きつけられていた。背中から落ちたらしく、体勢も良かったのか、衝撃のわりに痛みが少ない。
慌てて起きあがって、辺りを見る。目前にクスマスがいた。さほど離れていない。だが風の威力は、兵ら全員を果てまで飛ばしそうなものだった。実際、周囲の兵が減っている。潰れた死体もある。ちらりと見えた地獄絵図は、錯覚ではなかったのだ。クリフの着地は、運が良かったのだ。
と思ってからクリフは、自分の着地が運ではなかったことを知った。
かたわらに、黒い塊が鎮座していたのだ。
「おい、大丈夫か?!」
エノアが伏せっていたのである。いつにも増して気配のないエノアの様子は、寿命をまっとうする直前の虫ケラかと思えるほど儚かった。彼の下には、地面には赤い水たまりができている。
そういえば吹き飛ぶ時、この男が自分の名を呼んだ気がした。「クリフ」と鋭く一言だけ聞こえたが鋭すぎて、空耳かと思った。彼が何らかの『力』を用いて、自分を助けてくれたのだ。このようになりながら。
絶句するクリフは、そのまま彼の名を呼べずに終わった。頭中に声が響いたのだ。ウーザだった。
「エノア。悪いが、鏡をくれるか?」
若干勢いが衰えたものの今もまだ暴風と魔力が吹き乱れている、そんな中、ウーザの声はまったくの平静を保っていた。
だが、それは声だけだった。彼はすでに風の刃に切り刻まれて、赤く染めあげられていたのだ。風の影響は極力おさえられているらしく、あまり衣服がはためいていない。座したままの格好も崩れていなかったが、ウーザという老人の魔力は限界らしいと見受けられた。
対峙するクスマスの手に光る指輪が、まがまがしかった。
丸い石が水色の輝きを放っている、その意味を、クリフは充分に理解している。元々持っていたのか、探し出したものなのかは分からない。ナティの魔道士がナティの石を握っているという事実が、今は問題なのだ。エノアが──ニユの魔道士がクーナの鏡を持つよりも、強くて違和感がない『力』だった。辺り一面が瞬時に荒廃するほどに。
魔力だけでなく体力もあり、筋力を備え、知力を持っている、すべての力を併せ持つのが魔道士だというのなら、彼らに敵う人間など誰もいなくなる。まして神石を手にして放たれる圧倒的な『魔力』は、簡単に人を凌駕して平伏させる。
彼らを一人でも多く手に入れた国が勝つという、人間を超えた戦争になってしまう。しかも彼らは殺すことに躊躇を持たない。諸刃の剣だ。
「?」
クリフは、エノアを見おろした。呼ばれた気がしたのだ。
気のせいではなかった。
仰向けに転がったエノアが、懐から小さな鏡を取り出して、クリフに差し出していたのである。ここぞという時にしか目にしない鏡だったが、すっかり見慣れたものになっていた。
腹の傷が、中身が見えそうなほど深い。内臓がはみ出ても不思議じゃない重傷で、エノアが魔法で抑えているのか、もしくは気力だけかも知れないが何とか持ちこたえているような有様である。だが瀕死の身体の中で、顔は、目だけは涼やかで高潔なまま、強い意志をたたえている。逆らえない目だった。
クリフは無言で、クーナ神の鏡を受けとった。
立ちあがり、足を踏みしめて一歩一歩確かめて、座した老人に向かって行く。髪も服も身体も、すべてが嵐の刃にさらされたが、クリフは立ちむかった。
鏡を握る右手が熱かった。クリフは歩きながら、『力』を欲した。若い魔道士たちを倒す力でなく、小さな老人を守る力が欲しかった。狼狽する兵士たちを救う力が、欲しかった。
赤い魔力がクリフを包み、次いで周辺に及び、クスマスの魔力に対抗した。空気がきしんで、痛いほどに緊張した。
その空気を引き裂いて、シュテルがクリフに拳を突きだしてきた。ウーザの呪縛が解けている。ウーザが負けてきているのだ。赤く染まったボロ布の塊は、『魔の気』を感じられない者が見れば、ゴミの塊でしなかいだろう。クリフはシュテルの拳を左手で受けとめてから、拳の強さとウーザの衰弱に歯がみした。
「渡してもらおう」
渡せるわけがない。クリフは右手の鏡をかばいつつ攻撃を避けて、ウーザに近付こうとする。シュテルがそれをはばむ。一歩退かざるを得なくなり、慌てて足を踏みだして、シュテルの餌食になりかかる。
こうしている間にも、ウーザとクスマスの力合戦は終結しそうだった。遊んでいる暇はない。舌打ちしたクリフの顎に、シュテルの足技が炸裂した。遊びなどという表現で、油断をした結果だった。
「!!」
だが、窮地が勝機だった。
吹き飛びながらクリフは「今だ!」と思い、地面を滑りつつ即座に起きあがって、走った。今しかない。これを逃せば、次はない。そう思うクリフの身に、追い打ちがかかる。シュテルの手刀は文字通り、クリフの左足を斬った。ぐしゃっと肉が潰れる音がした。が、クリフは足を斬らせておいて左手から右手に鏡を持ちかえた。ウーザは目前である。クリフは倒れながらも地面を蹴って、老人の懐に飛びこみ、ゆるく組まれている彼の両手の中へ鏡をねじ込んだ。自分が何を叫んでいたのかは、もはや分からなかった。
クーナの鏡が輝いた。
はめこまれている白い神石が辺りを照らし、水色の光を抑えはじめた。
目を閉じてしまったことに気付いてクリフは目を開け、ウーザを見あげた。クリフを懐にかき抱くような格好で微笑むウーザの顔が、若々しいものになっていた。外見は老人のままだというのに。
「滅しはせん」
すぐ足下に迫っていたシュテルも、ナティの石を持ったままのクスマスをも、ウーザは再び締めあげてしまった。だが、そうしながらもウーザは戦わない、と言う。
「退き、見守って欲しいだけだ。挙げ句に人が消えるなら、それも流れであろう」
「?!」
クリフが顔を歪める。結局は傍観者なのか、と思ったのだ。ウーザから苦笑のイメージが返ってきた。彼を握る手から、クリフの思考が伝わってしまったのだろう。
「望みはせんよ。わしも人間だ」
ウインクでもしそうなほど軽い口調だった。実際にはウインクどころか、まぶたさえ開かず、手に力もなく、鏡はクリフがウーザの手をおおって押さえつけているから持てているような状態である。だが今のウーザが一番、親しみやすかった。
「人だ」でなく「人間だ」と表現した、その違い。クーナの力を得て神に近くなっても、彼はあくまで“人間”だった。
「少しでも諍いの種が減ることをのみ、わしは願う」
歌うような響きで発せられた言葉と共に、ウーザの『力』が膨らみを増した。『魔力』は攻撃的な膨張でなく、包みこむような広がりで、荒みきった死体だらけの土地に潤いを与えんとする色を発した。
ゆるやかに流れて空気に溶けこみ、土にしみ込む。
クリフはぎょっとして、ウーザから手を放しかけてしまった。彼の手が動いたのだ。動くというか、形を変えはじめたのだ。それだけなく、地面さえもが揺れだした。立っていられないほどの怪しげな揺れ方に、皆が腰を抜かしたように座りこんだ。シュテルとクスマスは立ったままである。というか、二人はまったく動けない。
手の力が緩んでしまったクリフに、ウーザが「すまんが、しっかりと握っていてくれるか」と笑う思考を届けた。
「お前さんの強さは心地よい。イアナ」
ウーザはそう言った後『変化』を始めた。
地面が一つ揺れるごとに、ウーザの身体が一箇所揺れて、形を変えた。徐々に四肢が変形していく様子は、幻想的と言うには少し生々しい光景だった。
クリフは名を間違えられたのかと思った。だが、きっと間違えてはなかったのだろう。ウーザはもはや、ウーザという固有名詞を持っていない者になっていた。鏡を手にして『力』の限りを尽くし、感情が、身体のすべてがクーナと化したのだ。
クーナとして感じる『力』の源が、イアナであっただけだ。
彼の力は若き魔道士らを包みこみ、遠く山の向こうまでにも広がって戦いの手を止めさせた。地面の揺れがどこまで伸びているのか分からなかったが、見渡す限りに立っている者はいない。皆がウーザと魔道士を取り囲んで、呆けて座していた。歩く者もいたが、すぐに立ちつくして膝を折った。ウーザの真下が一番、揺れていた。
大きく、ゆっくりと形を変えていく老人に、誰もが、今の現象が彼のせいなのだと信じて疑わなかった。実際その通りだ。彼の『変化』と揺れは、完全に一致している。
ウーザの背が、どんどんと伸びる。
彼の服が、どんどんと広がる。
地面を這い、クリフらの周囲をだけでなくエノアが横たわる場所にも、すべてを揺らしながら覆い隠していく。裾の一片が、ちょろりとエノアの体を撫でて、包んだ。
色も変わっていった。
質も変わった。
顔もなくなり、茶色い棒状の肉片が硬質化していく。それでもクリフはウーザだった者の片鱗を握り、鏡を護り続けた。彼の想いが伝わってくるため、まったく恐怖はなかった。
肉片が何本もの枝を出しはじめる。
枝の先には、葉が生えた。
地を這う服は、草の絨毯を作った。戦場になる前と同じ……いや、それ以上に青々とした草原だった。秋の終わりと思えない、春が来たかのような色は風すら柔らかく感じさせた。それらを驚異の目で眺めているうちに、地震は止まっていた。揺れがやんだことに気付いて、人々は改めて、夢からさめた思いで周囲を見渡したのだった。
完全に意識がなくなる前のウーザは、クリフにだけでなく、すべてに向かって感謝をしていた。
生まれて良かった、と聞こえた。生きていて良かった、と呟いていた。会えて良かった、と喜んでいた。
わしにしちゃあ上出来だ、と笑っていた。
「元気でな」
微弱な気が、クリフに言葉を伝えてきた。クリフは、手に力を込めていた。手の中には、まだウーザの一部と鏡が『力』をもって光っていた。見あげても、そこにウーザの顔はない。
だが、見える気がした。
老人はとても幸せそうだった。
「さて、ラハウと茶でもすするかな」
まるで「よっこらしょ」と重い腰をあげたような声音を残して、ウーザの意識が途絶えた。晴れ晴れとした彼の『気』が、空に溶けていくような気がした。空は、とても青かった。
ウーザだったものは、サワサワと葉を揺らしてそびえ立っている。60年しか生きていない大樹は、みずみずしい葉で影を作って皆に提供している。寒空に木陰は多少寒かったが、身も心も火照っている今は、ちょうど良かった。
それだけではない。『魔力』によって生まれた木には、季節外れの果物がたわわに実っていたのだ。
彼も近づけないでいる大樹の下でただ一人、根っこを掴んで放さなかったクリフが手を放して立ちあがり、幹を、わさっと揺らしてみた。鏡は、根にはまって取れなくなっていた。
新緑の絨毯に、薄い朱色の丸い実がいくつも落ちた。割れた実から、甘い香りが漂った。一人のクラーヴァ兵がおそるおそる近寄り、落ちた実を拾って口に運んだ。
「……食える」
信じられないといった面持ちで、クラーヴァ兵は樹木を見あげた。木は、我関せずとばかりに枝葉を揺らすばかりである。いや、逆だろうか。皆を手招きして枝葉を揺らしている……ようにも、思おうと思えば、思える。
一人また一人と大樹に歩みより、赤い実を拾いあげた。しかし誰も、狂ったようにむしゃぶりついたりは、しなかった。食欲に狂うには、あまりにも心がおだやかだった。
一人のクラーヴァ兵は、手にした実を「ほら」と敵に差し出した。脱力したネロウェン人は死んだように座りこんでいたが、目前に突きつけられた実を見て大きく顔を歪めた。歪みすぎて、恐怖なのか歓喜なのかも分からない表情になった。歪んだ口に甘い果肉を詰めこんで、彼は泣いた。
「エノア」
クリフは木から離れて、横たわるエノアのそばにしゃがんだ。
「エノア様!」
クリフと同時に、クラーヴァ陣営の方角から救護隊とおぼしき一団が駆けてきた。荷車のついたゴーナがいる。そこに怪我人を乗せるのだろう。遅すぎる、と思えた。が、早い方なのかも知れない。エノアが傷ついてからウーザが死んだまでの時間は、そう長いものではなかった。
救護隊の先頭には、ミネカナがいた。彼もこちらに来ていたのだ。官職に会う機会がないクリフは、まったく知らなかった。確かに魔法師の中ではリュセスに次いで『魔力』が強く、比較的若い。ひょっとしたらリニエスまで来ているのか? と思えたが、さすがにそれはないだろう。
手早い処置とミネカナの“治癒”がなされていく中、エノアの顔は蒼白ながらも安らいだ。ウーザが広げた緑の絨毯のおかげかも知れない。
「ここだけ、すごいことになっていますね」
と、救護兵がクリフに話しかけたため、クリフはウーザの草原が半径にして20イークもないことに気付いたのだった。いや、『力』のほどを考えれば、20イークもある、と言うべきだろう。あまりにも人間離れした出来事にばかり遭遇していて、段々感覚が麻痺してきたようだ。
斬られれば、死ぬ。
これが現実だ。
「ったく、無茶ばっかりしやがって」
クリフは斬られて死にそうになっている男を見おろして、悪態をついた。ついてから、この男が本当にいつも無茶をしていることに、ふと気付いた。エノアは自分に対しても、加減をしない。
普通、戦いに長けていれば、危険の境を見極めるようになるものだ。死ぬのが怖いから、自然に一歩退くようになる。ここぞという時を狙って踏みこめるようになったら、一人前だ。退くべきところで退くというのも、重要な戦法である。
エノアには、それがない。常に全力投球であり、自分の身を守らないのだ。だから重傷を負う。
「本当に死ぬぞ」
運ばれようとしているエノアに向かって、クリフは呆れた調子で言った。エノアの唇が、かすかに動いた。
「私は死なん」
そう言って眠りに落ち、エノアは退場した。気絶だったのかも知れないが、少し微笑んでいるように見えたので、きっと眠ったのだろう。見る者を惹きつけて放さなかった強い瞳は、長いまつげに隠れたまま現れなかった。
言葉通り本当に死なない者なのか、ただの強がりなのか。エノアなら不死身なのではないかと思える。あの魔道士は、他の魔道士よりも更に奥が深そうだ。
他の魔道士というのが、浅いわけではなかったが。
とうに呪縛の解けたシュテルとクスマスは、まだそこに立ったまま大樹を見あげていた。戦闘の意志は消えたらしい。ウーザだったものは大樹となっても変わらない優しさをたたえて、皆を見守っている。クリフも大樹を眺めた。
人の姿を木にしてしまう、『魔力』。
怪我を治したり、“転移”までしてしまう魔力の用途は、果てしない。クリフにはそんな力がまったくなくて、ただ怒りのままに、欲望のままに暴力的な『気』を放出するのみだ。魔力の仕組みも何も、分かってはいない。
ここに来てクリフは、しごく単純な、根本的な疑問にぶつかったのだった。
「魔力って何なんだ?」
見あげても、木はさわさわと揺れて甘い香りを漂わせるばかりである。空を彩る綺麗な果実が、人々の胃を満たす。男たちは丁寧に噛みしめていた。やがて後陣が到着して、ネロウェン人たちを確保しはじめるだろうが、そう激しい戦闘にはならないだろう。
辺りは今なお、ウーザの心に包まれている。