エピローグ
最終話になります!
異変は解決したとし、いつものように博麗神社で宴会をしていた。異変に関わった者が多い為、過去一に人が多かった。
紅魔館、冥界、地底世界、永遠亭、妖怪の山に関係する者達が集まっており、料理やお酒はそれぞれが持ち込みだから博麗神社に金銭関係は問題はないが…………問題は場所だった。
「あんたらは……数が多過ぎるわよ!?」
妖怪どもはいつものことだからいい。問題は…………妖精の方だ。
「いつも来ない下級の妖精までも数百単位で来られたら狭いのよ!!」
「あははは、仕方がないさ。下級の妖精は宴会じゃなくて、あいつらに会いに来たからな」
魔理沙がそう言って指を指した先には…………今回の異変を起こした首謀者である集一達がいた。そこには下級の妖精だけではなく…………
「すいません、こいしの姉でさとりと言います。お礼を言いに来ました」
「ん、たまたま見付けて力の制御を教えただけだよ。むしろ、今回のことでこいしには助けられたよ」
「いえ、命の危機から助けて頂いたのですから。いつか、地霊殿へ遊びに来てください。こいしも喜び……「良いね! 遊びに来てね!」こいし!?」
地底世界のさとり、こいしもいた。そして…………
「ねぇ、なんで下級の妖精達がいるのよ?」
「手伝ったお礼を貰いに来ているでしょう。お菓子を配っているの」
レミリアとネヤが話す姿も見える。
「成る程。レミリアお嬢様、私もお手伝いをしても?」
「私も手伝うーー!」
「全く……、フランの力をなんとかして貰ったお礼として手伝うのも悪くはないわね!」
下級の妖精達がいる理由がわかった。手伝って貰ったお礼にお菓子を配っており、レミリア、フラン、咲夜も手伝っている姿があった。
「おや? 思ったより数が多くて大変そうだな。手伝ってやろうか?」
「行けば? 私はゆっくりお酒でも飲んでいるわ」
「は? お前は手伝おうと思う気持ちはねぇのかよ!?」
「手伝っている人も沢山いるし、それなら私は必要ないでしょ?」
「…………お前のそんな性根を叩き直す必要があるようだな?」
「やれやれ、喧嘩早い馬鹿よねぇ」
「か、輝夜様! 喧嘩は駄目ですよ!?」
近くでは永遠亭と妹紅がいて、喧嘩になりそうな所で優曇華が止めていた。
側でお酒を嗜んでいた幽々子、お世話をする妖夢もいた。
「あらあら、いつもより盛り上がっていて良いですね」
「ただ騒がしいだけだと思いますが…………あのことはいいのですか?」
「西行妖のこと? いいじゃない、妹が出来たみたいで」
集一のとこでお菓子を配っている西行妖は今後、白玉楼で住むことに決まっている。西行妖にとっては故郷であり、幽々子を見守りたいと思ってのことでだ。
「全く…………」
「全員が楽しそうだからいいじゃねぇか」
「霊夢さん、魔理沙さんー! 私も来ましたよー!」
霊夢と魔理沙の側に来たのはネヤと戦い、負けた東風谷早苗。
「おや、早苗じゃないか。怪我は大丈夫か?」
「大丈夫ですよー。そんな深い怪我をした訳じゃありませんから! 聞きましたが、貴女達が手を出す前に解決しちゃったと?」
「そりゃ、向こうが先に目的を達した上でこれ以上は異変を起こすつもりはないとわかっちゃったからな」
「私としてはまだ納得はしていないけど…………あの神らは別に悪い事というか、幻想郷には悪い影響を与えてはなかったよね」
「私達がやられましたけど?」
悪い事をしてないと言ったら早苗が自分を指して怪我をしましたが? 襲い掛かれましたが? と言いたいようだった。
「あ、そういえばそうだな」
「気にしていなかった!? 酷いですよーー…………まぁ、戦闘にならなくて良かったかもしれませんね。ネヤはともかく、七神と言う人はヤバかったから」
「む、そうなのか? 神奈子や諏訪子がやられたからそう言いたいのもわかるが…………」
集一が使っていた『模倣』の能力は強いが、対策を組めば戦えると思っていた魔理沙だったが…………
「いえいえ、あの人は七つの能力を使えますよ。聞いていません?」
「七つ……? そういえば、第七の能力とか言っていたわね」
現在になって新たな情報に頭が痛くなる霊夢。早苗に詳しい話を聞こうとしたらーーーー
「僕は零福の化身、そして七福神でもあるからね」
零福は七福神でもあり、七人分の能力も使えるのだ。
「つまり、七福神に沿った能力も使える訳です。内容は色々と弄っていますが」
お菓子を配り終えたのか、集一とネヤが霊夢達の側へ行き、代わりに答えていた。早苗はやられたことがある経緯から警戒心を露わにしていたが…………
「君にもあげるよ。襲った謝罪代わりだよ」
「これは! マシュマロ、カップケーキ、チョコレート……!?」
「神奈子と諏訪子の分もあるからね」
「ありがとうございます! 許します!!」
「お菓子で機嫌が直る安い女よね……」
なかなか食べられない甘味に喜ぶ早苗で、さっきまでの警戒心はどうしたのかと言いたいぐらいに笑顔だった。
「僕らは幻想郷を見て回る予定だよ。もし、解放されたい者がいたら助けるつもりさ」
「……はぁ、人助けならいいけど、紅魔館みたいに無理矢理なやり方をして異変と判断されないようにしてよ」
「あははは、わかっているよ。今回はネヤの本体を解放する為に必要だったから、次はそんな無茶はしないよ」
「わかっているならいいわ……」
「お騒がせな奴らだったわな」
いつもと変わった異変だったが、集一にはもうそのつもりはないから、解決と言ってもいいだろう。
「はぁ、これでゆっくり出来るわね…………」
霊夢は酒を手に、周りで騒ぎ続ける妖怪、妖精達に呆れながら宴会を楽しむのだったーーーー
〜fin〜
最後まで読んで頂きありがとうございます。
今は次の新しい小説を執筆しています。それまでお待ち下さい!




