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第十二話 裏で動く者



 冥界から出た霊夢達は博麗神社へ戻っていた。


「逃してしまったわね。次の夜にも現れると言っていたけど、何を解放するつもりなのかはまだ読めないよね」


「そーだな。やられっぱなしのも気に入らないし、次で決着を付けてやるよ」


 異変の主には出会えたが、紫のような能力を持っていて逃げられてしまっている。あの時、邪魔が入らなければ逃がすことはなかったーーーー


「予想はしていたが、やはり永遠亭はあちら側だったな。動いているのは輝夜と妹紅だけだが、厄介だな」


「まぁいい、敵は誰であっても容赦はしないわ。今日もゆっくり休むのよ。特にレミリアは」


「わかっているわよ。落ち込んでいる暇はないことを! 今日は覚悟がまだ出来ていなかったけど、これ以上は妹に情けない姉の姿を見せていられないからね!」


「お嬢様……私も力になります」


 レミリアと咲夜はフランの分身と戦っただけで何も出来なかったことを気にしていた。だが、落ち込んでいる暇はないと気合を入れていたのだった。






「……最初からいた人はいいけど、なんでアンタがここにいるのよ。妖夢?」


 博麗神社から向かった人の中でいなかった者が1人、ここにいる。白玉楼にて、庭師を務めている魂魄妖夢が霊夢達に着いてきているのだ。その目的を聞き出すと…………


「シンプルにリベンジをしたいだけです。幽々子様はもう気にしてはいないようですが、魔理沙が言ったようにやられっぱなしでは大人しくしていられませんから」


「別に白玉楼から合流でも良くない? 紫のスキマがあれば……」


「いえ、紫様から聞いた話では冥界へ向かう時はスキマが使えなかったと。次もスキマが使えない可能性もあるので最初から一緒にいた方がやりやすいと思いまして」


「そうね。一緒に戦うなら最初からいた方が良いわ。霊夢、一緒に泊めてあげなさい」


「えぇっ、寝る場所が狭くなるじゃない……」


 妖夢が博麗神社へ来たのは一緒に戦う為。紫からにすれば、戦力が増えるのは良いことなので了承する。

 しかし、霊夢からにしたら部屋が少ないので元から一緒にいる魔理沙、レミリア、咲夜と場所割りをするだけでも限界だった。そこに妖夢が入ることになれば…………


「あ、屋根があれば廊下でも構いませんので……」


「いやいや、私はそこまで鬼ではないわよ!? はぁ、わかったわよ。魔理沙、少し詰めることになるけどいいかしら?」


「おう、私も場所を借りているし文句は言えねえよ」


「すいません。宜しくお願いします」


 場所割りも決まり、寝る前に少しだけ次の夜について話をし始める。


「今回と同じようにスキマで居場所を割り出して、直接に飛んでいくでいいわね? 様々な妖怪達に今回のことは伝えてあるから警戒も高めてくれているから着くまでの時間稼ぎはしてくれる筈よ」


「現場にいる妖怪達が倒してくれるのは期待していないのね」


「そうね。主格の二人は間違いなく神霊の類。倒すには同格の強さが必要よ」


 七神集一と言う者の強さはまだ不明だが、西行妖を解放したり、能力を改変する程の奇妙な能力を持っている。大妖怪である紫でさえも力が読めないことから神霊の類であると判断した。

 ネヤについては……言わずとも実力から神霊に届く強さはある。


「霊夢、あの二人を自由に動ける者で相手を出来るのは貴女しかいないわ。他の神に協力を頼んでもいいけど、後が面倒だわ」


「どの神も面倒臭いのばかりだしな。一番マシそうなのは守谷のとこかな」


 守谷神社に二人の神がいるが………


「一応、伝えてはいるけど持ち場を守っているのもあって、離れたがらないみたいわ」


「そっか~。まぁいいか、さっさと寝ることにしようぜ」


 これ以上は話すこともないので、次の夜に備えて全員が睡眠を取ることに。










 真夜中、霊夢達が眠りについた頃。こそこそと動く者がいた。暗い中で3つの影があった。




「これで集まったな!」


「うん、次の夜にだったよね?」


「そうだね〜。頑張ったら美味しい物が食べれる!」


「ふはははっ! 時間を稼ぐだけではなく、倒してしまっても構わないだろう?」


「そうだね!」


「出来るなのかな〜」


 不安になる者もいるが、リーダーっぽい者が胸を張る。






「安心しろ! サイキョーなアタイがいるからな!! うはははははっ!!」










次回は明後日に投稿します。

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