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【休載中】天罰のメソッド〜処刑天使。ひきこもりの少年に恋をする〜  作者: 結乃拓也
第二部 【 紫惑の懺悔編 】
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第76・5話 『 お前と話がしたい 』

今書いてる所が個人的にちょっと長いかなーと思ったのでその助走的な意味で書きました。次のお話は陸上の専門的なこともすこ~し絡むので、必然と多くなってしまう! 

このお話は77話とセットで見てもいいかもしれません。なる早で更新します!

【 side颯太 】


  ―― 10 ――


「神払。話したいことがある」


 ホームルーム終了後。颯太は部活に行こうとする聖羅の行く手を阻んだ。


「……部活があるので、話は後にしましょう」

「別に部活中でも構わない。お前が今日みたいにどれだけ逃げようと、俺は逃がさないから」


 すり抜けようとする聖羅をさらに妨害して、颯太は強い意思を曲げぬまま言い切った。

 今日はずっと、話をしようと思っていた。けれど聖羅は休み時間のたびに教室を出て行ってしまって、露骨に颯太を避けていた。それは間違いなく自分の責任だと自覚しているので、颯太は聖羅を咎めることはなかった。

 ただ話がしたい。それだけだから。


「――私のことを、認めないんじゃないんですか」


 糾弾するような鋭い双眸に、颯太は「あぁ」と頷く。肯定に顔を顰める聖羅に、颯太は理由を告げる。


「俺がお前を認められないのは、お前が無茶な真似するからだ。――それも含めて全部、今日はお前と話合いたい――お前を認める為に」

「――ッ‼」


 言下に息を呑む音がして、それから聖羅は顔を伏せた。


「―――――」

「―――――」


 暫く沈黙が続いて、教室には二人の様子を窺いながらも生徒たちが消えていく。やがて教室には二人だけになり、廊下の雑音が無音の部屋に木霊した。

 一分、二分、時計の秒針が進む音を聞きながら、颯太は聖羅の答えを待った。

 長い静寂の後、聖羅はきゅっと肩に乗せる鞄の手提げを強く握った。そして、もう片方の手で、颯太の袖をきゅっ、と掴むと、


「宮地くんは、ズルい人」

「ズルくても、卑怯でも、お前と向き合えるなら何でもいい」

「そういう言い方、本当にズルい。――悪魔」

「いつもはお前の方が悪魔だろ」

「女の子にそういう事言っちゃいけないからね」

「安心しろ、お前だけだ。特別だろ」

「そんな〝トクベツ〟は欲しくないわ」

「なら、話合おう」


 くすり、と笑う声がして、颯太も笑みがこぼれる。

 ゆっくりと伏せた顔を上げる聖羅の表情は、この対話に臨む覚悟ができているようだった。


「えぇ、ちゃんと話し合いましょうか。宮地くん。後で竹部先生に怒られるくらい、今日は長くなるわよ」

「あぁ。俺もそのつもりだ」

 決意を宿した真紅と黒瞳が交わって――それから互いは笑みを浮かべた。

  


久々に一ページもないお話です。聖羅のお話がアリシアより多くなるのは何故だろう?

そうそう! 今日バレンタインなんですね! また非リアを吊るし上げるイベントか⁉ 

作者血涙案件はさておき、ここでバレンタインネタを少々。

え~イケメンである本作主人公こと颯太くんですが、実は隠れモテ野郎です。小学校は足が速い奴がモテるというジンクスもあり、告白されたことも相当あります。チョコも当然渡されますが、それはしっかり「ごめん」と言ってもらわないことにしています。理由はお返しがめんどうだからです。

というのも、颯太にとっては既に、幼馴染でありお姉ちゃんでもある三津奈からこのイベントの日はチョコを送られる訳です。初めてチョコを貰った時、嬉しさに浸る颯太に、みつ姉は「お返しは三倍の愛情を込めて返してね!」と言われ、苦悶しました。それがきっかけで、毎年バレンタインの日にみつ姉から送られるチョコのお返しで手一杯になってしまうから、他の人へのお返しはできないと判断したわけです。颯太なりの他人への気遣いですね。

ただ、中学では同じ部活でそれなりに話すよしみということもあり、朋絵からのチョコは受け取っています。朋絵は本命チョコのつもりでずっと渡していましたが、当の本人は他の人にもあげてるから、これは義理チョコだと思いこんでいたわけです。ちなみに、朋絵のチョコはしっかり本命と義理でラッピング分けてありますし、颯太へのチョコは凝っています。

そして、みつ姉が颯太に送るチョコは、なんと毎年手作りです。高校以前から婚約者である晴彦と颯太にだけは、みつ姉は手作りのチョコを送っていました。そして、この時からみつ姉は弟こと颯太を溺愛していたので、かなり手の凝ったものを作っていました。それをある時期に晴彦に言及されたので、今は少し落ち着いています。

みつ姉から送られるチョコへのお返しで手一杯になる颯太は、バレンタインという日に苦手意識を覚えています。毎度愛情が大きくなるみつ姉に、颯太はまたあの日が来る、次は何を返せばいいんだ、と苦悶する一月を過ごさねばならなくなるからです。

そんなバレンタインの日を、颯太は来年はアリシアと過ごす日になります。そのお話を、いつか書ければいいなぁ、と思う反面。この物語。時系列的にはまだ三カ月くらいしか経ってねぇよどんすんだと、という気持ちで一杯でございます。本当は作者だってバレンタインネタ作りたかったさ! でも時系列ごちゃごちゃになるからできないし! 俺も颯太とアリシアいちゃいちゃさせたーい!

いつか二人のバレタインのお話を書けることを願いながら、読者の皆様も首をキリンのように長くしながら待っていてください。それではまた次話で! ……話長くなったなぁ。


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