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【休載中】天罰のメソッド〜処刑天使。ひきこもりの少年に恋をする〜  作者: 結乃拓也
第二部 【 紫惑の懺悔編 】
46/234

第43話 『 姉の勘 』

登場人物紹介~

 

宮地颯太 (みやじそうた) 本作主人公。不登校だったくせに夏休みの抜き打ちのテストはちゃっかり

              80点を叩き出した成績優秀者。ちなみに三年の前期までの課題は予習

              しているそう。は?

アリシア  本作メインヒロイン。ウミワタリを経て天使から人となったガチモンの元天使。ソウタとは

      恋人関係にあるが、作者的に「もう結婚してるよね?」と思わざるを得ない。

優良三津奈 (ゆらみつな) 颯太のお姉ちゃん。久々の登場です! そして、彼女が暴走する未来は

              やはり変わらない。

三崎朋絵 (みさきともえ) 颯太のクラスメイト。運動神経は良い方だが、本人曰く、女子じゃ真ん中

              とのこと。

倉科陸人 (くらしなりくと) 朋絵に密かに想いを寄せる颯太の親友。夏休みに告白しようと苦悩した  

               が、結局はできず終いだった。

神払聖羅 (かんばらせいら) 颯太たち2年2組に転校してきた謎多き美少女。転校早々ファンクラブが

               設立された伝説を作り上げた。


↓↓↓

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【 side三津奈 】


 ―― 5 ――


「へぇ。ソウちゃんのクラスに転校生が」


 リビングで差し出された麦茶をすすりながら、三津奈は目前の美少女――アリシアが提供してくれた話

題に食いついていた。


「はい。なんでも、凄く美人さんだそうですよ」

「あらら? ソウちゃん、私とアーちゃんがいながら他の女の子にうつつを抜かすなんていい度胸してるわね」

「あはは。決してそういう訳ではないと思うんですが」


 三津奈の言葉に、アリシアは反応に困ったように苦笑を浮かべた。

 自分は百歩譲って颯太に美人と思われなくとも、この天使の如き可愛い恋人であるアリシアの前で他の女性を美人と評するのは減点だ。やっぱり女心をしっかり勉強させておくべきだったか、そう胸中で後悔していると、颯太の恋人は気にした風もなく言った。


「それで、ソウタさんその方に気に入られたそうなんですよ」


 何気なく。本当に、会話の続きのような流れに乗せてとんでもない爆弾を落としたアリシアに、みつ姉は大仰に目を見開いた。


「大問題じゃない⁉」

「うわぁ⁉ ど、どうしたんですかみつ姉さん⁉」


 突如、大声を上げたみつ姉にアリシアはビクリと肩を震わせた。

 きょとん、とするアリシアに、戦慄を覚えたのは三津奈の方だった。


「いやなんであなたはどうしてそんな平然としていられるのよ⁉」

「へ? いや、どうと言われましても……」


 困惑するアリシアに、みつ姉は華奢な肩をガッと掴んだ。


「気に入られた、ってことは、その女の子は少なくともソウちゃんのことを意識してるのよ!」

「はぁ……」

「アーちゃんは恋愛経験が浅いかもしれないけどっ、女が男に興味を抱くってことは少なくとも『異性』として見てるってことなの!」


 友達になりましょう、とか連絡先交換しよう、ならばまだしも、『気に入った』というのは普通の女子が言う台詞ではない。明らかに、好意のある者に対して使う言葉だ。その件の転校生、おそらく魔性の女だ。そう三津奈の勘が騒いでいた。


「そんな子にソウちゃんが猛アタックされてみなさい! あの子あっさり落とされちゃうかもでしょ⁉」

「あ、それは大丈夫だと思いますよ」

「即答⁉」


 切羽詰まった三津奈に、アリシアはこれまた人を疑うことを知らないような純真無垢な笑顔で答えた。

 驚愕のあまり目を閉じれない三津奈に、アリシアは金色の瞳に慈愛を宿しながら言った。その瞳の奥に誰がいるのかは、三津奈には一目瞭然だった。


「ソウタさんにも言いましたが、私はソウタさんを信頼しています。ソウタさんは私に嘘なんかつきませんし、仮についたとしても酷い嘘じゃないなら許せます」

「――――」

「それに、ソウタさんを好きなってくれる人がいるなら、それは私にとっても嬉しいことですから。だって、ソウタさんはあんなにかっこよくて優しいのに、その魅力を知らないのは勿体ないじゃないですか!」


 それが彼女の本心なのだろう。独り占めしたいとかよりも、自分の大切な人の魅力を大勢に知って欲しいという心情――それは、ある意味では最も恐ろしい私欲だ。

 だって、それはまるでこの魅力的な男性は自分のものだと、とこれみよがしに周囲にアピールしていることと一緒で。

 アリシアという純真無垢な少女だからこそ言えた想いに、三津奈は己ですら気付かぬほどの怖気に震えた。

その震えた唇から漏れた吐息は、彼女が恋人を想う熱量と同等、あるいはそれ以上の熱を帯びていた。


「どうか、家の弟をお願いします!」

「なんですか急に⁉ み、みつ姉さん、顔を上げてください⁉」


 テーブルに手を合わせて頭を下げ、三津奈はとりあえず目の前の天使に弟の将来を任せた。


「本当に、ソウちゃんは良い子を恋人にしたわ。私だったらとっくにプロポーズするくらいよ。というか、なんで結婚しないのかしら」


 誰が見ても颯太とアリシアはお似合いだと首を縦に振るし、反対する者はこの町にはいないだろう。ならいっそこのままゴールインさせるか、と本気で考えたところで、颯太がまだ十八歳を迎えていないことを思い出して舌打ちした。


「とりあえず、結婚するときは私に報告してね。承認蘭は私が押すから」

「んっ。まだ私とソウタさんは結婚する予定はないです……」

「あら残念」


 意外なことに、アリシアは顔を真っ赤にして否定してきた。ただ、「まだ予定がない」だけらしいので、予定が決まれば結婚するということか。そういう事だろう。

 なんにせよ、


「二人が睦まじそうで、お姉さん安心したわ」

「はいっ。みつ姉さんに心配かけるほど、もう私とソウタさんは子どもじゃありませんよ」


 自信満々に胸を叩くアリシアを見て、みつ姉は彼女の成長を実感した。

 二人とも夏の間はずっと一緒にいたから、互いに会えない時間が増えて寂しそうにしているのではないか、と気掛かりに思ったものの、この様子だとどうやら杞憂なようだ。

 それでもやはり、一抹の不安は拭えなくて。


「……でもやっぱり、ソウちゃんの方は少し心配かしら」


 カランと氷が音を立てて溶けるのを、ぼんやりと見つめていた。

 弟を溺愛する姉としては、やっぱり特殊なセンサーは働いてしまうもので。

 きっと今頃、何かしでかしてるだろうと思うばかりだった。


 ―― Fin ――



天使繋がりで最近アニメ化が決定されたあの作品読み始めました。たぶんこれで分かるはず。「ふぇ~」を担当されている声優さんがメインヒロインの作品です。面白いから皆見てください! いやほんと、さきっちょ! さきっちょだけでいいから!

あえて作品名を出さないのは作者の意地とかではなく、出していいのか分からないからです(そこはマジ知らん) 

語ろうと思えばこのあとがきがその作品の感想で半分使い切るので、そろそろ天メソのあとがき始めましょうか!

ということで今話はみつ姉の登場回! そしてみつ姉メイン回! 皆さま、長らくお待たせしました。第二部、いよいよみつ姉の登場でございます! 

話的には復学祝いに颯太たちにお寿司をとっていたりアリシアの様子を窺いにきていたのですが、いや~、颯太の学校シーン書いてて中々出せるタイミングがなかったんですよね~。

何気にアリシアとみつ姉のツーショットは一部でアリシアが恋心を自覚するシーンしかなかったので、今思えば新鮮でした!

 そんな天メソ第二部の次回は、みつ姉の勘通り颯太がしでかす話! ……になると思います。断言はできないスマン!

 ということでまた次回でお会いしましょう! ((会ってはいない


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