第12話 『 バームクーヘン 』
登場人物紹介~
颯太 「…………」
アリシア 「そ、ソウタさん、あの、自己紹介始まってしまったんですけど……」
颯太 「それは分かってるよ。……ただ、なんでお前もいるんだよ」
朋絵 「そんなことあたしに聞かないでよ。文句言うならこれ仕組んだ作者に言って」
颯太 「はぁ、もういいわ。それで今回は何やればいいんだ?」
アリシア「えーと、手紙には、三人で今回の見どころ紹介してください、って書いてありますけど……」
颯太「見どころ? 今回あるか?」
朋絵「あるでしょ! 見どころはなんといってもあたしの大活躍してるシーン!」
颯太「そんなシーン一つもねぇだろうが。お前が俺と間違ってアリシアに……ふごふご」
アリシア「あ―⁉ それ以上はネタ晴らしになってしまいます⁉ 今回の見どころは三人の絡みに注目ですよ!」
朋絵「あれ、あたしは二人に振り回されてるだけだったような? ……まぁ、いいか」
一同 「それではお楽しみください!」
宮地颯太 (みやじそうた) 壁システム絶賛発動中の本作主人公。朋絵とはバチバチ?
アリシア 朋絵と仲良くなりたいモノホン天使。最大限のおもてなしで仲良くなれるか⁉
三崎朋絵 (みさきともえ) 潮風第一高校陸上部マネージャー。アリシアのことは恋敵なので、
仲良くなるつもりはないそうです。
優良三津奈 (ゆらみつな) 相変わらず、本編に出なくてもしっかり傷跡を残すお姉ちゃん。
颯太の人物関係図はほぼ把握しているやべぇ姉ちゃん。許せ颯太、
これも全てあなたの為なの。
【 side朋絵 】
―― 7 ――
「よっ」
「マジでなんなのお前」
玄関を開けた先で、颯太は忌々し気な顔で朋絵を迎えた。露骨に嫌悪感をみせる颯太に、朋絵はしれっと告げた。
「これから、颯太が学校に行くっていうまで、毎日この家に来るから」
「はあっ⁉ なんだその悪質な嫌がらせは! もう間に合ってますのでお引き取りくださいさようなら!」
「ちょっと! 同級生の女の子が心配して来てるのにその態度はなんなのさ!」
「心配もくもそもあるかっ。ただの迷惑だっつーの!」
締めかかる戸に両手をねじ込み、朋絵は全力で抵抗する。
「くっそ、力が強ぇ⁉」
「そりゃ、部活で鍛えてるからね。いいから中に入れなさいよッ!」
「誰が入れるかっ」
朋絵と颯太。玄関で攻防戦を繰り広げていると、ドタドタと慌ただしい足音が聞こえてきた。
「ソウタさん、どうしたんですか⁉」
またあの少女だ。朋絵は胸の内で舌打ちしまう。
颯太は朋絵を睨みながら、後ろにいるであろう少女に向かって叫んだ。
「そうなんだっ。退治しなきゃだから、アリシアは隠れてて!」
「そうはいきません! 今すぐケイサツの方を呼ばないと……あれ?」
颯太の後ろで慌てふためいていた少女が何か異変に気付いたように足を止め、ひょこっと顔を覗かせると、朋絵と目が合った。
そして少女は思い出したように、
「貴方は確か、ソウタさんの同級生さん……ですよね?」
これは好機だと、朋絵は目を光らせると、
「そう! 颯太の友達! だから入れてくれる⁉」
「えと……でも」
困惑する少女に、颯太は首を横に振って叫んだ。
「耳を傾けるなアリシア、これは悪魔の誘いだ!」
「誰が悪魔だ⁉」
「お前以外誰がいるんだよ!」
朋絵と颯太は息の掛かる距離で唾を飛ばし合う。
そんな二人の様子に少女はずっと戸惑っていたものの、やがて決心が着いたように「よしっ!」と拳を強く握り締めた。
そして、少女は颯太の体の隙間に小さな体躯をねじ込ませて思いっ切り戸を引っ張った。
「ええい!」
「アリシアぁ⁉」
「きゃぁ⁉」
ガララッ! と戸が勢いよく音を立てながら開いて、それまで力を入れていた朋絵は体重を支え切れず前のめりに倒れた。
「いたた」と声を漏らすも、盛大に転んだにしてはさほど痛みは感じず、それに体が完全に地面に倒れている訳ではなかった。誰かが、朋絵を支えてくれている。それに気づいて、朋絵はほんのわずかに頬を朱に染めた。
普段は素気なかったり刺々しい態度なのに、自分がピンチになると助けてくれる。やっぱり素直なじゃないな、と内心で呟きながら、朋絵はゆっくりと顔を上げた。
「あ、ありがと。ソウ……」
「いたた。大丈夫ですか?」
礼を言おうとした口が止まり、朋絵は唖然とする。なぜなら、自分の体を支えていたのがあの忌々しい少女だったからだ。
「なんであんたなのよ⁉」
「えぇぇ⁉ なぜ急に怒るんですか⁉」
つい反射的に少女を突き放してしまって、少女は涙目になってしまった。
しまった、と朋絵は首を横に振ると、ぎこちなく謝った。
「ご、ごめん。ちょっと期待してたのと違って……あ、ありがとね。助けてくれて」
頭を下げる朋絵に、少女は「いえいえ」と手を振った。
「私が支えになれたのは偶然ですから。お気になさらないでください。それより、お怪我はありませんか?」
それを言うならあんたの方だろ、と思ったが、本気で朋絵を心配する少女を見てつい目を逸らしてしまった。
――ホントに、なんなの、この子。
言い知れぬ不気味さを少女から感じて、朋絵は眉根を寄せる。
「おい、いつまでアリシアにくっついてんだ」
「う、うるさいな。別に好きでくっついてる訳じゃないし……」
思考を遮るように、颯太の刺々しい声が朋絵の耳朶に届いた。そんな声主の顔を覗くと露骨に早く帰れ、と書いてあった。
来た、といっても数分にも満たないはずなのだが、颯太にとって朋絵は免れざる客でしかない。それに、ここで揉め事を起こして事態をややこしくすることは朋絵にとっても本望ではないのだ。
今日はもう撤収したほうが今後の為になると判断し、
「……わかったわよ」
諦観交じりにそう吐いて、朋絵は靴底を鳴らしながら立ち上がった。
そしてスカートに付いた砂埃を軽く払って、最後に颯太に手を振ろうとした時だった。
「ちょっと待って下さい」
と少女が起き上がりながら朋絵を呼び止めた。
「……なに?」
「あの、ソウタさんに用事が会いに来たんですよね? でしたら、立ち話もなんですし、どうぞ上がっていってください」
『はぁ⁉』
少女の突然の提案に、朋絵だけでなく颯太まで驚愕に声を上げた。
「ちょ、何言ってんのアリシア」
「ですから、この方はソウタさんのご友人なんですよね。それなら、大事なお客さんじゃないですか」
「いや違うから。こいつは客じゃないから」
即座に否定する颯太に朋絵は若干腹を立つつも、「そうなんですか?」と言った風な顔で振り向いた少女に慌てて頷いた。
これは好機だ。そう朋絵は目を妖しく光らせると、
「そうだよ! 今日は颯太に大事な用事があって来たんだよね。だーかーら、家にお邪魔してもいいかな」
「お前……ッ」
忌々しげに睨む颯太に、朋絵は今までの仕返しとあっかんべーで返した。頬を引き攣らせた颯太に胸中で嗤っていると、少女は特徴的な前髪を揺らして頬を膨らませた。
「ほら! やっぱりお客さんじゃないですか!」
大事な客人をぞんざいにしたのが少女の琴線に触れたらしく、鼻息を荒くして颯太を叱責していた。怒っているはずなのにあまり怖くないな、と朋絵は内心でそう呟きながら、颯太が他人に怒られている貴重なシーンを眺めていた。
――あぁ、そんな顔するんだ。颯太。
どうしてか、少女は朋絵が今まで見たことない颯太の表情を引き出す。それが、無性に悔しくて堪らない。ズルい。そう思ってしまう。
少女と自分に、いったい何の違いがあるというのだ。
胸裏に渦巻く感情を必死に二人に悟られぬよう、朋絵は押し殺そうと目を背けた――そんな視界に突然少女が現れて、朋絵は過剰な反応をしてしまった。
「あの、大丈夫ですか?」
「う、うん……ごめん、ちょっとボーとしてた」
朋絵を憂う少女に適当な言い訳を探して逃げた。そんな朋絵の様子を気掛かりに感じつつも、少女は小さな笑顔を作って朋絵の手を握った。
「それでは、どうぞ上がってください。今日は丁度、みつ姉さんから頂いた美味しいお菓子があるんですよ」
「――――」
警戒心や敵意など欠片も感じさせない、ただ朋絵を一人の客人として歓迎する声音に、朋絵は終始圧巻され続けた。
「ようこそ、宮地家へ!」
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「それでですね、日向ぼっこしている猫さんに近づいたら、私に近寄ってきてくれたんです。肉球がふわふわで、にゃーにゃー鳴いてスゴく可愛かったんです」
「……はぁ」
玄関で迎え入れられてからかれこれ三十分。朋絵はバームクーヘンを齧りながら少女の弾丸トークを聞かされていた。
――あたし、何しに来たんだっけ。それになぜ、バームクーヘンに麦茶?
そんなことを思っていると、
「あの、お口に合いませんか?」
それまでの雑談を中断して、少女は不安そうに朋絵に問いかけた。
朋絵は慌てて首を横に振ってバームクーヘンを頬張った。
「ううん、美味しいよ! 凄く美味しいです、はい……」
「そうですか! あ、まだあるので沢山食べてくださいね」
「わ、わーい。嬉しいな……うぷ」
破顔する少女に、バームクーヘンに口内の水分を全て持っていかれた朋絵は引き攣った笑みで返した。少女が皿に次の切れ端を置いている隙に、麦茶が注がれたコップが空になるほどの勢いで飲み干す。口内に水分が戻り、朋絵は束の間のオアシスを見た。
「そうだ、まだちゃんと挨拶してませんでしたよね。――私はアリシアと申します」
思い出したように手を叩き、少女はそう名乗った。
既に少女の名前は颯太の口から散々出ていたので知っていた朋絵にとっては今更だ。だが、懇切丁寧に挨拶されてしまっては朋絵も返さなくてはならかった。
朋絵は小さく会釈して、
「三崎朋絵、です。……颯太の同級生で、同じ部活のマネージャーしてます」
「ええと、マネージャー?」
疑問符を浮かべる少女――ではなくアリシアにそれまでつまらなそうにしていた颯太が渋々と答えた。
「マネージャーっていうのは、選手の補助と環境づくりを専門にしてる人たちのこと。大会には出たりしなくて、代わりに選手の記録とか道具の管理、身の回りの整理みたいな……選手が、最大限活躍できる環境を作ってくれる人のこと」
「颯太、そんな風に思ってくれたんだ」
「バカ。アリシアに分かりやすく伝えただけだ」
「照れちゃって~この~」
「うぜぇ」
照れ隠しではなく本気で嫌がってる顔だが、そんなのは関係なかった。だって、颯太たち選手がマネージャーをそんな風に認識してくれているのだと知ったから。そう思ってくれているならば、選手としての道ではなくマネージャーとしての道を選んだ甲斐があったというものだ。
感動している朋絵の正面で、アリシアもまた感銘を受けていた。
「はぁー。凄い方なんですね、トモエさんは」
「ま、まぁね」
颯太に間接的に褒められたからか、気分の良い朋絵は自慢げに頷いた。
――いかんいかん。あたしはなに宿敵相手に気を許してるんだ。
こほん、と咳払いして、朋絵は気を引き締めた。
「あたしの事はこのくらいにして……ええと、アリシアさん、だっけ」
「アリシアでいいですよ」
「わかった。アリシアは名前的に外国人なんだよね?」
「そうだ」
「? なんで颯太が答えるのよ」
「い、いいじゃんか別に」
その問いかけに応じたのは、何故か顔を蒼くした颯太だった。
そして、颯太は間髪入れず説明していく。
「アリシアは外国から来て、それで今は日本の文化を勉強中なんだ」
「ふーん。ていうか、颯太の親戚に外国人なんていたんだ。聞いたことなかった」
「いえ、私はソウタさんとはしん……ふごふご」
少女が何か言おうとして、颯太は顔面を蒼白にして口を抑えた。
「まだ日本に不慣れだから、って俺が面倒みてくれって頼まれたんだよ!」
「へ、へぇ。じゃあ、二人は付き合ってるとかじゃないんだ」
「何言ってんのお前。俺とアリシアが付き合ってる訳ないだろ」
「そうなんだ……」
――にやつくなあたし!
にやけそうになる顔を必死に堪える。
颯太とアリシアの関係性に男女間の恋愛事情はない。思わぬ収穫に朋絵は内心で歓喜の雄叫びを上げた。けれど、事情を聞けば不穏な疑惑が浮上してしまった。
「あのさ、ずっと疑問なんだけど、二人はこの家で一緒に住んでるの?」
すると即座に返事が返ってきた。
「そうだけど」「はい。お世話になってます」
見事なシンクロに、朋絵は頬が引き攣る。
果たして、本当にこの二人の間に恋愛事情はないのだろうか。
「二人とも、親戚にしては距離が近くない?」
「そうでしょうか?」
「別に普通だろ」
互いの顔を見て、「はて?」と首を揃って傾げる。息もピッタリだった。
ガタンッ! とテーブルを揺らす程の勢いで朋絵が追及する。
「本当に付き合ってないんでしょうね⁉」
「どうしたんだよいきなり……何度も言わせるな。俺はアリシアの勉強を教えてるだけで、アリシアは日本の文化を勉強してるだけ。それ以外は何もない。起こさない。みつ姉と約束もしてるしな」
意外な人物の名前が挙がって、朋絵は目を瞠った。
「三津奈さん、この事知ってるんだ」
「当然だ。そもそも、この生活を初めに提案したのはみつ姉だ」
今の状況を作った人物が三津奈だと分かった以上、朋絵はそれ以上の追求はできなかった。
血が違えど、颯太を弟のように溺愛するような人物が、意味もなく颯太と女子を一つ屋根の下で同棲させるはずがない。ならば、彼女は何か意図があって二人を同棲させているのだろう。
ただその意図が掴めず、朋絵は胸に不快感を募らせる。
「ひとまず、事情は分かった。でも、その子の面倒を見ながらでも学校には来れるはずでしょ」
「くどいな。そもそも、学校はもう夏休みだろ」
「だから、二学期から来ればいいじゃん」
「行かない。行く気もない」
「なんでそんなに頑固なのよ⁉」
意思を変える気はない颯太に、朋絵は強くテーブルを叩いた。
「皆待ってる、颯太が帰ってくるの」
「んなわけないだろ」
「ある。 少なくとも、あたしと陸人はずっと颯太が学校に来るの待ってるよ」
「あ、そう」
勝手にしろ、そう言いたげに颯太は息を吐いた。
重い。沈鬱とした空気が部屋に充満する。話題を切り替えようにも上手く言葉が出ず、朋絵は視線を泳がせた。颯太もそれきりで何か発する空気ではなかった。
そんな話難い空気で一人だけ、純粋な疑問をぶつけるものがいた。
「あの、先程から気になっていたんですが、ソウタさんは何処かへ行かなきゃいけないんですか?」
アリシアの質問に、朋絵は俯いていた顔を上げた。
「もしかして颯太、何もこの子に言ってないの」
「……これは、アリシアが知らなくていいことだ」
朋絵の冷然とした追及に、颯太は目に見えて動揺の色を濃くした。
「何も話してないんだ」
颯太とアリシアの間にどれほどの信頼関係があるのか朋絵は知らないが、それでも反応から見るに颯太がアリシアに過去を明かしていないのは断定的だった。
瞬間、朋絵は悟った。
何も事情を知らない少女より、颯太をずっと見てきた朋絵の方が助けになれる可能性があることを。
――そうすれば颯太は振り向いてくれるかもしれない。
「やっぱり、あたしは颯太を連れ戻すから」
決意の籠った声音で言い切り、朋絵は颯太を見つめた。
颯太はやはり面倒そうに呟いた。
「勝手にしろ」
「うん。好きにさせてもらうね」
「…………」
颯太が戻ってくるなら手段は択ばない。それだけは朋絵の中でもハッキリしていた。
そして、朋絵は席を立った。
「それじゃあ、今日はもう帰るから。それと、また明日も来るから。……そうだ、アリシアさん。バームクーヘン、美味しかったよ、ありがと」
鞄を肩に背負いながら、朋絵はアリシアを一瞥してそう感想を伝えた。感想にしてはあまりにお粗末だが、朋絵からすればアリシアは十分恋敵なのだ。その敵と慣れ合う気など朋絵にはない。
「じゃあね、颯太」
「――――」
手を振っても、颯太から挨拶は返ってこない。それが少しだけ胸に刺さる。
朋絵と颯太の距離感はまだ溝のように深い。それを、この夏休みの間でどれだけ埋めれるか。
この溝を少しでも埋められたら、颯太はようやく振り向いてくれるかもしれない。
去り際にそんな思惟に耽っていると、背後から突然大きな声が聞こえた。
「明日も来てくれるんですよね、トモエさん! なら、また美味しいお菓子、用意して待っています!」
「――――」
アリシアの言葉に、朋絵は立ち止まりはしたものの返事はしなかった。そしてすぐ、廊下を歩き出していく。
嫌な女だと自覚はしている。そんな自分を腹立たしくも思う。けれど、後悔はしていない。
靴を履き、玄関を開けて、門を出た。ようやく宮地家から出た瞬間、一気に緊張の糸が解けた。
「ふぅ」
それまでずっと五月蠅かった心臓の音も徐々に落ち着きを取り戻していく。
ゆっくりと、朋絵の足は宮地家から遠ざかる。
気分が晴れない。
それは去り際、あの瞬間のことがずっと頭から離れないせいだ。
「どうして、あの子に『要らない』って言わなかったんだろ」
朋絵は胸をキュッと握り締めた。自分の理解できない感情が、ただ気持ち悪かった。
その一言さえ言っていれば、後悔なんてしなかった。
朋絵がそれを思い知ることになるのは明日からだった。
―― Fin ――
ほのぼの回。シリアス回。そして、バッチバチ回と、目まぐるしく展開が続く第二章、いかがでしょうか?
朋絵にとってはアリシアは恋敵! けれど、アリシアは朋絵と仲良くしたくて懸命にもてなしましてたね。
颯太と距離を縮めたい一方で、アリシアとの距離感に呆気にとられる朋絵。やっぱり傍からみても、二人の距離感は恋人に近しいんですね。……これで付き合ってないとか作者血涙するんですけど?
好きな人に好意を気付いてもらえない上に、いつの間にか隣に立ちたい場所には他の女の子がいた。朋絵がアリシアを引き離そうと壮絶な覚悟をするのも納得できてしまいます。
朋絵は颯太の恋人になりたい一方で、颯太を励ましたい。もう一度、陸上トラックで走って欲しいと思っている献身的な少女なんです。言葉遣いが少々荒くみえるのは、それだけ朋絵が必死だということが伝わっていただけたら嬉しいです。作者は陰ながら恋する女の子、応援してます。(書いてるの自分だけど)
ここから第二章は後半戦! 朋絵の恋の行く末は果たしてどうなるのか⁉ こうご期待を!
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