夫の職場の追悼会にて
人が死ぬってどういうことなのかな?
真っ只中にいると何も分からない
貴方を悼んで涙する若い女の子にあって
声高に思い出を語る同僚にあって
うちに帰って泣き出した。
「あんな仲間に囲まれてたんだね」
「みんなに頼られていたんだね」
その二言が言えないがために
「そうなんだよ」って笑ってくれる
貴方がいない、その事実だけに
私は泣きくれている
毎日毎朝通勤して
上手くいかないと
電話やパソに当たったりもして
周囲を震撼とさせたり笑いをとったり
貴方は何処にいても貴方で
私のよく知ってる貴方で
私の大好きな貴方で
私のこといっぱいみんなに話してて
みんなは私のことよく知っていて
昼の時間を過ごした机
夜の時間をもらった私
ちょっぴり嫉妬しながらも
思い出を分かち合えるのはいい
貴方の笑顔の9割は私向けだから
人は死ねば無限大
それぞれの心に思い出を遺して
今ならいくらでも誰とでも
分かち合うことができる
それが死ぬということだろうか?