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影踏  作者: アスキョウコ
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影響

私は先生が嫌いだった。その環境での自分より地位の高い歳上が全般的に嫌いだった。

さっきも言った部活での先輩、それから塾の先生、クラスの担任、学年主任。

苦手。止まりで済むのなら良いのだが、嫌いという感情まで湧いて来るので、中学生という難しい年齢の私は、自覚は無いがスクールカースト1軍ということもあり無意識に調子乗っていた。

嫌いな担任の名前を侮辱した言葉をクラスの床にカッターで掘ったり、部活の先輩が好意を寄せている男子がテニス部のミーティング中にうるさければ、その男の先輩のいるクラスのドアを足で蹴ったり、そして部活の先輩達に目をつけられたりしていた。

ドアを蹴ったとき、私はイライラしていた。

先輩だからって調子乗って。モテるからって調子のって。ワイワイ目立とうとして。うるさい。だから蹴った。

でも家に帰って思い出すと、何故私はあんなことをしたのだろうとモヤモヤしてばかりだった。

私はいつも衝動的に動いて失敗する。

でも、あの頃は1軍にいたということもあり、心強かった。友達も沢山いて、私の周りに人が集まっていた。そんな私の行動を批判する者などいなかった。

ある日、私の部活の女の子の悪口を聞いた。

男子生徒たちの間で豚など土砂崩れなどと言われていた。

だんだんエスカレートして、それは菜美ちゃん本人の目の前で言われるまでになった。

私は許せなかった。同じ部活のムードメーカーでとても明るく元気な面白い菜美ちゃんは、テレビっ子で私と話がよく合うこともあり、仲良くしていた。これは絶対止めさせなきゃ。そう思い

「ねえ!何言ってんの?みんな!菜美ちゃんのこと悪く言わないでよ!!」

それから、悪口を言うものは居なくなった。一軍の影響力は凄いものだった。

そして菜美ちゃんと私は更に仲が良くなり、前よりももっと話すようになった。

菜美ちゃんは普段、花江ちゃんと咲ちゃんという小学校からの友達であるテニス部3人で自由時間などで行動していた。

だから自然と私もその2人とも仲良くなっていった。

私はどんどん友達が増えていった。クラスの学年のほとんどが友達だった。

毎日が楽しかった。



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