#8 次の実験に……
実験者である彼女らが人形転生から戻り、少しの間、入院してもらった。
今、僕は新たな開発した薬の準備をしている。
「これが例の「ロリショタ転生薬」ですか?」
僕の近くでなんの作品かは分からないが、次回分の更新準備をしている黒川先生が2種類目の「ロリショタ転生薬」を指差す。
僕が「えぇ、そうですが……」と苦笑を浮かべながら答えた。
「いくらなんでも、企みすぎですよー。それで何かやるんでしょう?」
「「はじめてのおつかい」とか楽しそうだと思いますが、いかがでしょうか?」
「それでこの作品の総閲覧数を伸ばす作戦か……」
「黒川先生、そういうわけではありませんよ」
「ジャスパー先生、目が笑ってないです。本人の目に見えない黒いオーラが……」
やはり、バレたか……。
作者である黒川先生は僕の考えていることはほぼお見通しに等しいのか……。
もし、彼女らがロリショタに転生したら「はじめてのおつかい」をさせることが最大の目的だ。
「僕の実験は可愛い実験ですよ?」
「か、可愛いって……」
まぁ、僕の趣味ではないが。
もう一度言っておくが、僕の趣味ではない……。
「ジャスパー先生の「可愛い実験」は可愛くないことが多いからなぁ……」
「…………(完 全 に バ レ バ レ で は な い か……!)」
僕は冷や汗をダラダラとかきながら唖然とする。
本当に冷や汗が止まらない。
確か、ハンカチがどこかに入っていたはずだ!
く、黒川先生?
そんなに僕のことをジロジロと冷ややかな目で見ないでくれ!
「まぁ、あの子達ですから喜んでやってくれると思いますよ?(ふふっ……焦ってる、焦ってる。隠れている方の目は見られるかしら?)」
「そ、そうですね。彼女らならおそらく大丈夫だと信じたいところです」
僕はようやく、白衣の右ポケットからハンカチを取り出し、急いで冷や汗を拭き取った。
か、完全に声がうわずっている!
こ、このツンデレ(?)作者が!
「黒川先生達、何してるんですか?」
「早く2つ目の次の実験をやりましょう?」
聡くん達が僕達に「ロリショタ転生薬」の実験をやろうと言ってきた。
「ほら、彼らは大丈夫そうじゃないですか?」
「ですね」
これから、どうなるかは分からない「ロリショタ転生薬」及び「はじめてのおつかい」の実験が始まろうとしている。
あとでこっそりとビデオカメラを持って、現代世界に戻ろう。
2016/11/12 本投稿




