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#13 はじめてのおつかい(早紀さん・勇人くん編) その1

 先ほどまでかくれんぼをしていた「ロリショタ転生薬」によって小さくなった友梨奈さん達はそれに飽きてしまったのか、今度はエアーおままごとをして遊んでいる。


「あなた、きょうのゆうごはんなんにする?」

「ぼくはハンバーグがたべたい」


 そのようなやり取りが耳に入ってきた。

 いずれは僕だって、早くそのようなやり取りをしてみたい! と思っているが、実際にはそうはいかないということが現実だ。


「微笑ましいですね……。僕も早く結婚したいです」


 僕がその光景を見て、苦笑していると、黒川先生が「あっ!」とどこか驚いた表情をしている。


「しまったぁ……。シャーペンの芯のストックが切れてしまった……」


 彼女のルーズリーフのバインダーには新作のネタがたくさん書き込まれていた。

 おそらく、彼女はわざとかもしれない。

 それがはじめてのおつかいの1つ目――――。


「おねーさん、どうしたの?」

「なにかなくしたのー?」


 黒川先生の表情を見ていた早紀さんと勇人くんが彼女に声をかけた。


「あのね、2人とも、これを見てほしいな」


 黒川先生は自分のペンケースからシャープペンシルの芯が入っていた容器を彼女らに見せる。


「ほんとうだー」

「からっぽだー」

「それでね、早紀と勇人の2人で買ってきてほしいの。いいかな?」

「「いいよ!」」


 徐々に「はじめてのおつかい」っぽくなってきた。

 しかしながら、今のところは嫌がったり、ぐずったりしていない。


「このバッグの中にお財布が入っているからそれを使ってね。くれぐれもどうでもいいものは買ってこないでねー」

「「ハーイ!」」

「バッグは勇人に託して……時間がかかってもいいからね?」

「わかったぁ」

「いつてきまーす!」


 彼女らは元気よくマンションから飛び出して行く。


「では、僕は別室でモニタリングを始めましょう」

「カメラはどなたが?」

「僕の友人に事前に頼んで手配させていただいたので、大丈夫ですよ」

「私もその様子を見たいです!」

「友梨奈さん達の面倒を見ながら、チラチラとご覧くださいね」

「ハイ」


 僕は別室に移動し、友人から借りたノートパソコンの電源を入れ、早紀さん達の様子を見守る。

 一方の黒川先生は残った5人の面倒を見ながら、その様子を少し見たのであった。

2016/12/10 本投稿

2016/12/17 サブタイトル変更

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