#12 実験に使用する部屋は訳あり物件?
僕が彼女らをマンションの部屋に誘導する。
この部屋は僕がずっと前に住んでいたところだ。
「うわーっ!」
「ひろーい!」
「ジャスパー先生、よく広い部屋を確保できましたね」
「えぇ。ちびっ子が相手になるので、広めのお部屋をご用意させていただきました」
意外とそれなりの反応があった。
しかし、実はその部屋しか空いておらず、僕の後はあまり使われていなかったのだろうと勝手思ってみる。
その当時はすべての部屋は同じ家賃だったはずではあったが……。
「それにしても、今日まで誰も使われていないなんて……。訳あり物件じゃないですよね……?」
「そんなわけがないですよ」
「そんなわけがなければ、今頃は満室のはずですよ?」
「そう、ですよね」
不安そうな僕達に対して、ロリショタに転生された彼女らは楽しそうにかくれんぼをしていた。
「もういいかい?」
「「まーだだよー!」」
「いーち、にー、さーん……」
その光景が1番微笑ましかった。
しかし、「おにーさん、おねーさん?」と柚葉さんが僕達の表情を見て、何かを察して声をかけてくる。
「なにかこわいものでもあるの?」
「怖いものはないから大丈夫だよー」
「柚葉さんはみなさまと楽しくかくれんぼをしていてくださいねー」
「うん!」
彼女は満面な笑顔でそう言うと、「もういいかい?」と再び問いかけ、あちこちから「「もういいよ」」と答えた。
「さて、彼女らのかくれんぼが終わるまでにカメラの準備でもしておきますかね。黒川先生は「はじめてのおつかい」のお題を決めたのですか?」
「実はもうすでに決まっていますよ!」
「早いですね」
訳あり物件(?)無邪気にかくれんぼをしている彼女らをよそに、「はじめてのおつかい」の準備を総力を上げて(?)準備をしている大人2人であった。
2016/12/03 本投稿




