第2話
第2話改稿しました。一気にしようかと思ってましたが時間の関係で少しずつします。
流されて流れて着いた場所が最悪です。私、今、王宮にいます。一生知る事の無い言わば雲の上の場所ですよ、この世界に生まれて、絶対関わる事の無いと思ってたんですよ!信じられないと思いませんか?唯の元村人ですよ。それも、1度結婚を無効にされてる!←ここ重要。
なかった事にされたけれど、前世でいえばバツイチと同じ。平民な私が、今ではお嬢様と呼ばれてます。ははは…はあ〜っ前世でも普通の庶民泣けてくる。お姫様は見てるだけがいいんだと改めて思います。豪華なドレス重いんです。ここに来て初めて知りました。コルセットがきつい!
「お嬢様、新しいドレスが殿下より届いております」
侍女がドレスの入った箱を次々持ってきます。私、おねだりしてません!自分たちが納めた税金が使われていると思うと冷や汗物です。少なくても真面目に納めていたのに〜!隣の国にですが!この国の人達に悪いと思いますが、私の所為じゃないですよ〜信じてください。ドレスの枚数に声も出ません。侍女が黙々と箱を積み上げていってます。
「……」
「お嬢様、今日はこちらのドレスをお召しになってください」
数ある箱の中から今日着るドレスがえらばれました。高そうなレース使いの何重も重ね合わせ胸を強調した物です。止めて!それ、私には凶器に見えます!汚れと胸もとが気になって動けそうもありません。
逃げようとしましたが無理でした。侍女たちが何人もいる為に隙がありません。きつい顔をした人が何人もいるとか拷問に近いです。
「いやああー!もっと普通の物にして〜!」
いやいやと、首を振って抵抗しますが侍女達がにじり寄ってきます。取り囲まれた私は涙が溢れました。どうしてこんな目に!せっかく元夫から逃げられたのに。
「それは無理です。お嬢様のサイズの物がありません」
ああ〜!元凶なおっぱいが私の幸せの邪魔をする〜。小さい方が良かった。
「殿下が、お望みなので変えられません」
ぐすっ…抵抗虚しく、数人の侍女に装いを整えてもらい着ましたよ!血税のドレス!怖くて死にそう!この間まで勤めていた貴族の家で豪奢なドレスを見た事はありますが、まさか自分が着る事になるなんて思わないですよね!まだ下っ端だったので触った事ありませんでしたよ〜!
「お似合いですお嬢様、殿下に喜んでもらえます」
全然嬉しくないです。全く喜べません。周りは敵ばかり侍女たちは自分達の仕事に満足してます。
「本当に似合ってます。これで殿下にも満足してもらえそうですわ」
似合わなくても構いません。微妙にエロい服着て喜べるほど大人じゃないですよ〜!昔から邪魔な物体で、同性からは羨ましがられましたが、私は普通が良かった〜!重くて肩凝るし、汗疹ができない様に、くっ付いてる部分のおっぱいメンテナンスは大変だし、変な視線には晒されるから!そう!前世ではこんな事ありました。
「おっ!でかっ!爆乳だよ、埋もれてみてー!」
「顔が残念なのが惜しいな」
「遊び相手ならいいと思うぞ」
「悪い奴だなお前」
「ははは」
同級生達の言葉に傷付いた。今の昔もおっぱいに翻弄されてます。生まれ変わっても、残念な事に大きさは変わらなかった。
「これで少しは見目よくなったわ」
「これが限界ね」
小声で話す侍女達の言葉に落ち込みそうです。どんなに着飾っても普通ですから(泣)やっぱりそうですよね〜。王子様私のどこを好きに?もしかして……おっぱい好き?そういえば……結婚無効になった元夫も胸に顔を埋めてた!結婚まで純潔は守りたかった私は、ギリギリ許してたけど気分は良くなかった。
それに、埋もれるたびに「癒される〜これが無いと生きていけない!」って言っては、グリグリ顔を押し付けられて痛かったので最低と思っていたが、気の弱い私は口に出して言えなかった。その頃は気にして無かったけど……彼もおっぱい好きだった?
「お嬢様、殿下がお待ちになってます」
「ひっ!」
おっぱい疑惑の王子様が来ました。勘違いならいいんですけど。ソファーに座っていたのに素早く私の側に来たのには驚きました。
「素敵だ!良く似合ってるよ。私が選んだ甲斐がある」
うわー!もの凄い笑顔。でも、視線はおっぱい!どこ見て言ってるよ!絶対に顔は見てないわ!疑惑が確信に変わった瞬間です。